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テーマ:サービス業の舞台裏!(119)
カテゴリ:ホテル日誌・事件簿
ホテルのメンテナンスを担当下さっていたHさんが、引越しの為8月いっぱいで退職されました。
その代わりとして、現在一緒に仕事しているのが、Fさん(男性・50代)です。 最初は、凄く強面の無口な方だなぁ~~と思っていました。でも、とにかく仕事は丁寧だし綺麗好きだし、毎日差し入れは持ってきてくれるし天然系の可愛い所もあるしで、今や非常に信頼がおけるホテルになくてはならないメンテナンスさんです。 ところが。 午後から出勤してしばらく支配人とお話していたら、彼女がふと 『そう言えば、Meiさんのお父さんって名古屋市のN署にいた事ある?』 ああ、私が生まれる前(=30年以上前)に働いてたって聞いた事ある気が・・・ どうして? 『さっきFさんと、Meiさんのお父さんが元警察に勤めてたって話ししてたら、もしかしてN署にいた○○さん?とか言ってたから』 『へぇ~!!』 偶々Fさんと二人っきりになった時に、早速その話を切り出してみました。 『・・・・俺が知ってるのは、色が白くてヒョロっと細かった人だよ。N署の捜査一課係長で、すぐに本部勤務になったはずだわ』 おお、本当に父かも(爆)!!(※今の父は色が黒く小太り?で髪が薄くなってます;P) 『・・・・だよな~。ちょっと珍しい名前だから、警察に勤めてたって聞いた時すぐピンと来た。言われてみれば似てるしな~・・・・イイ男だったもんな~・・・(←面影なし)』 『でもでも何で知ってるの??』 『俺も元警察官だったから、 ってそんな訳あるか(笑)!』 しばらく口ごもられ、やっと声低く 『お世話になったからに決まっとるだろう。。。』 『マジで??!! 暴走族だったとか(爆)???』 『そんなのでは、無い』 (キッパリ) 更に「A班長」「T刑事」「Y刑事」「O刑事」指を折りながら6名ほど名前を書き出して、 『全員お父さん部下だから聞いてみ。。。』 『あははは、そこまで詳しく覚えてるなんて不思議だね~♪♪』 帰宅一番、父に今日の話をしました。 まずFさんが知っている○○刑事が父か、A班長らのお名前と一緒に確認。 確かに父はその時期N署で働いており、A班長他全員、チームを組んで働いた思い出深い同僚達。 次にFさんの名前を出すと、父はしばらく考えた後、うつむいて小さく笑い 『F兄弟か?』 うっそ本当に知り合いだった! ・・・・で、何した人?? 『覚えてるもなにも、犯罪者に紳士名鑑があったら絶対名前が載ってる奴だ。 大泥棒だよ』 げっ!!!!!!!! 以下父の話を要約です。 父がN署と本部の一課で10年働いた間に検挙した中では、1.2を争う大泥棒。全国で金庫・TVから家財道具一式全部持ち去る大掛かりな盗みを一日10件も行った。(←やたら腕が良い)兄弟共に根は悪い人間では無く、逮捕後兄は素直に自供。兵庫で検挙され迎えに行った弟は、中々自供こそしなかったものの大変人懐っこい性格でO刑事の言う事ならなんでも聞いた。兄弟どちらかが男前、ホステスとして働くとても面倒見良く情に厚い彼女が、毎日毎日留置場まで差し入れを持ってきたとか。 (私がFさんの下のお名前を覚えて無かったから、兄か弟かはまだ分らない) 『軍隊上がりのA班長が生真面目な優しい人で、正月にF兄弟に手作りのおせち料理を差し入れるとか言うもんだからこっちも出てかなくちゃいけなくなってな、取調室の中で、FとFの彼女とA班長と一緒にご馳走食べたりしたよ(笑)』 はぁ~~~~ そんな刑事ドラマみたいなお話・・・・・・。 罪人には違いないけれど、夜間忍び込む物取り専門で人に危害は加えなかったとか。父も『根はイイ奴だった』を強調してましたし、私も絶対に絶対そう思う。 ただ、私達が今働くのはホテル。 客室の備品ならまだしも、お客様の荷物にいつでも手が届く環境。。。 最後に父は首をかしげ、 『当時の盗みはとっくに時効であるけど、Fは子供の頃から泥棒だった。癖の染み込んだ奴は何度でも盗みを働くから、金に困れば、もしかしてって事もあり得る。用心するに越した事は無い』 了解しました 自分からわざわざ父の話を出したくらいだから、下心があって勤めている訳では無いだろう。 でも、もしこの話がリスクマネージメント命の社長の耳に入ったら、Fさんは200%クビになる。 報告すべき事かもしれないけれど、、、Fさんはこの2ヶ月、本当に良く働いて下さっています。 ごめんなさい。明日Fさんとちょっと話をし、今は支配人とMeiの間で止めておくつもりです。 Fさん、本当に信用してますよ!! Mei お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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