【解説】
「たらちね」は上方の「延陽伯」をそのまま移植したと解説されている……まあ概ね同じ。名前など細かい部分の異同に対する考察は省略。
それで、こちらはそれを艶噺に仕立てたもの。
待っている間に新婚生活を想像するのも同じ。飯を食うシーンを想像して大騒ぎ。お隣から「子供が寝ついているから静かにして」と文句をいわれる。
子供と言われて、子供も出来るのやろうなと、子供と出掛ける想像をしてまた大騒ぎをして文句を言われる。ここらまで普通の噺と同じ。
その続き……子供が出来る前に何かしなければならない。育ちがいいというから、男のそばに寄らないだろう。「こっちへおいで」「でも……」「ほら、捕まえた」「あ、いけません」「ええやないか……ほら……」「そんなご無体を……ああれえ……」とエスカレートする。隣の人がまた来て、
「明るい時から何をやっとるのや」
【成立】
艶噺の会で2,3人のを聞いた。上方落語には遠いのでかなりの確率かも。普通の寄席と違うのは最後のところだけ。あれ、明るい時からって……もう子供が寝付いているんじゃなかったっけ……それから、「艶陽伯」のその2としたが、「たらちね」と同じなのでその1はない。