名作落語大全集
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【粗筋】 いけぞんざいな八五郎のところに、言葉の丁寧な鶴女が嫁に来た。どうも長屋住まいらしくないというので、八五郎が言葉を教えるが、廓言葉になったり、やくざ言葉になったりでうまくいかない。ある日、家主のところで夫婦喧嘩が始まり、長屋の者が止めに入るが誰もとめることが出来ない。鶴女が止めに入り、 「御内儀には白髪秋風にたなびかせ給う御身にて、嫉妬に狂乱し給うは、自ら省みて恥ずかしゅう思し召されずや。早々にお静まりあってしかるべく存じたてまつる」 と言うと、婆さん煙に巻かれたようにおさまってしまう。家主が感謝して、 「お鶴さん、ありがとうよ。でも、どうしてばあさんピタリとおさまったんじゃろう」 「そりゃァ、鶴の一声じゃもの」 【成立】 「たらちね」の後日談として創作されたもの。
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越智 健
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