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名作落語大全集

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2024.09.04
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カテゴリ:落語

【粗筋】
 喜六が清八の家に行くと、おかずをずらっと並べて飲んでいる。訳を聞くと、
「隣町に近目の煮売屋があるやろ。そこで色々注文しておいて、屋台の向こう側へ紙切れを落として『金を落とした』と言うたった。相手が探して下を向いた時に背中を押してへたらせ、その隙に包みを持って帰ったんや
 
と言う。冗談だったのだが、喜六は本気にしてさっそく同じことをしようとする。煮売屋をへたらせ、うまくいったと大喜びで清八の家に駆け込んで来た。
「で、品物はどうした」
「あっ、忘れて来た」

【成立】
 上方噺。桂小文治から桂米朝に伝わる。

【蘊蓄】
 煮売屋は、煮たり焼いたりして調理したものを食べさせる店。女は寄りつかず、労働者の男達が集まった。現在の赤提灯よりも粗末な店らしい。看板代わりに蛸や魚をぶら下げていたという。明治までは大衆食堂の意味で残ったが、その後はおかずを売る店に代わった。
 田舎衆、二三人づれにて堀江を通りけるに、煮売り見世にある行燈(あんどん)の書付(かきつけ)を見て言はるるは、「さけさかなあり」。また一方には「酒肴」と書いてあるを、酒又有と読まれて、「出来た、おやまありとは書かれぬにより、酒又有とは尤(もっと)もじゃ」……元禄16(1703)年『軽口御前男』









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Last updated  2024.09.04 05:25:50
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越智 健

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Comments

モルモタマ@ Re:65:油屋猫(あぶらやねこ)(10/21) これは小咄で、桂米朝が小咄ばかりを演じ…
背番号のないエース0829@ 日比谷公園 「日比谷焼き討ち事件」に、上記の内容に…
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