【粗筋】
夫婦と子供二人でデパートのぬいぐるみショーに来たが、バーゲンを見付けた母親が行ってしまう。長男は、「男同士で冷やかしに行こうじゃないか」と言うが、父親は、絶対に何も買わないと約束する。次男家具を見付けて「これ、うちのと同じや」と言うと、長男が「こんな高い物はうちにはない」と教える。長男にかまっているうちに次男の姿が消えたり、あっち行ったりこっち行ったり、いよいよおもちゃ売り場が近付くと仮病を使って逃げようとする。長男に、「面白いゲームがただで出来る」と聞いて、一緒にやると、父親の方が夢中になる。「おもしろいやろ……これ、買うて」
ぐったりして。そろそろ母さんと会う約束の時間だと行こうとすると、またしても次男がいない。母親が、長男を見付けて、
「あら、弟はどうしたの」
「母ちゃんの後ろにいるけど、お父ちゃんが迷子になっとる」
【成立】
桂文枝(6)の創作落語。第50作目、1984年12月の作品。