名作落語大全集

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• 空港の騒ぎ

  「雪で飛行機が飛べなくなった時、中国人百人が抗議で大騒ぎをした」「ひどいですね」「それが、一晩空港で寝て、翌日やって来た人が飛行機に乗るのに、自分らがそのままになっていることに腹を立てたのが原因だそうじゃ」「それじゃあ中国人にも同情の余地はありますね」「え、そうか」「そうじゃないんですか」「翌日の人は自分の予約した便に乗るためにやって来た。それを待たせて前日の人を乗せるべきだと言うのか」「あ……」「順に順に後回し後回しにするのが正しいのなら、どうやって順番決める」「困りますね」「だからみんな我慢している。我慢できない中国人が悪い」「はあ」「うちの近所の高校では、中途で変わった校長が、中国人は残らず泥棒ですと断言した」「へえ」「論語に『己の欲せざるところを人に施すことなかれ』という言葉があるが、あれも聖書の『自分のしてほしいように相手にしてやれ』って言葉を盗んだものだと言っていた」「そうなんですか」「孔子さんが五百年後に生まれた人の言葉を盗んだというのは納得いかない」「はい」「それに、聖書と論語を比べると全く意味が違う。自分が嫌なことを人にはするなって納得するが、逆はどうじゃろう」「どうですか」「酒をどんどん勧めてほしいと思う私が、相手にどんどん勧めたら」「飲めない人には迷惑ですね」「助平なお前はお尻をさわってもらいたいからというので、女の子にさわったら」「変な例ですねえ」「まあ、そういう校長がいたのよ」「はあ」「それで当時中国国籍の子供もいて、抗議をしたら、事実だから仕方がありませんと答えていた」「ほう」「だから国語の授業でも論語禁止令が出たのじゃ」「はあ」「ということで、その校長なら、今回の件も中国人だからってことになるのじゃろうなあ」「どうでもいい話」

  2016.12.24

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• アベがハワイへ

  「アベ君がハワイ行ってるな」「はい」「オバマ大統領と共に世界の平和に貢献していると語っている」「それが何か」「だって、オバマさん、もう来月任期が終わるのじゃろう」「あ、そうか」「それなのにオバマと共にというのが、わしが聞いていただけでも４回出てきた」「どういうことなんです」「どうも今回のハワイ行きは謝罪旅行らしいな」「戦争に対する謝罪ですか」「いや、トランプ次期大統領に真っ先にあって友好を深めた。まだ当選した時点で正式の受け継ぎもしていないところで会いに行ったのが問題になっているのじゃ」「ほう」「トランプとオバマは対立関係じゃから、オバマがカチンときたのじゃ」「もうやめるからいいじゃないですか」「そこを行くのがアベの義理堅いところ」「そうですかねえ」「だってヒロシマに行ったりして友好関係を演出してきたのに、アベがオバマを無視してトランプと会見したのじゃぞ」「ふうん」「ハワイに行く前日には、アベはつかの間の休日ってんでゴルフを楽しんだ」「そうでした」「しかし、その日は中国が大々的に軍の船を日本海航行するということが分かっていた」「あ」「なぜか日本ではその日突然空母がやって来たように報じているが……政府の弾圧があるのかなあ」「さあね」「中国艦隊のニュースも、大きな空母だけを取り上げているが……さて……真相は」「分かりません」「結局領海侵犯はなかったということで、問題ないような扱い……それなら本当は取り上げるまでもないのじゃが」「また見守って行きましょう」

  2016.12.23

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  OK散歩45「上野」：その１「岩崎邸庭園」

  「さあ、第４５回目のＯＫ散歩は上野」「お馴染みの場所ですね」「まずは岩崎邸庭園」「こちらもおなじみ」「お馴染みなので省略」「いい加減」「ビリヤード場」「これもお馴染み」「この日は許可をいただいて建物の中も撮影」「はい」「まあ出すのを憚って、有名な照明のみ」「結局適当ですね」「ということで、次回に続く」

  2016.12.22

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• 今年の重大ニュース

  「わしの身に起こった今年の重大ニュース」「参りましょう」「まずは１０位」「あれ、十大ニュースですか」「コンサート」「人の話を聞いてないね」「月１回以上行くが、１月の東京フィルハーモニーのニューイヤーコンサートが大オーケストラの久しぶりの演奏会。何しろ最後がボストン・シンフォニック・ホールだったから」「古！」「THE PIANIST!もハイレベルで素晴らしかった。まあ高質な演奏会に参加できたということで１０位」「はい」「第９位。鬼籍の人」「亡くなった方も多いですが」「落語関係では１月１６日の三遊亭円雀師匠、３月２１日の江戸家猫八師匠、上方では１月１４日の桂春団治師匠。まあ、いずれも親しみを感じた方々」「はい」「一番ショックは５月１７日の柳家喜多八師匠だった」「はい」「次は歌丸師匠かな」「おいおい」「また入院されたそうで……ご冥福、じゃない、ご心配しております」「それじゃあ自分に敬語使ってるんじゃない」「それから音楽関係では３月５日のアーノンクール。ヴィヴァルディの四季が面白いというのを初めて聞かせてくれた指揮者」「はあ」「５月１８日のザ・ピーナッツ、ユミさん。子供の時から聞いていて、一番歌のうまい歌手って今でも思う」「はい」「７月２６日中村紘子さん。正直に言えばあまり上手とは思わなかったが、現代作品など意欲的に演奏しているのと、音楽について書物に残しているのが素晴らしかった」「はい」「さて、次は旅行かな」「はあ」「今年の散歩などが現時点で４５回。多分これでおしまい」「良かったのは」「大きいのは３月の長崎。パソコンに写真を保存したら、壊れてしまった。Vaioは電源を切らずに画面を閉じておくと熱を持って煙を吐きますのでご注意を」「はあ」「名古屋で孫が生まれたのでついでに観光しようって鳥羽の方に泊まったらそこで倒れて観光が出来なかった」「はい」「翌月、お宮参りで、なばなの里、半田などに行ったのは良かった」「はい」「銚子や、横浜、前回報告を終えた大洗もよかったよ」「はい」「続いて懸賞当選」「はい」「サントリー美術館の面白グッズ、鬼役の備忘録、お父さん犬ノート２回、えんきん一袋、うまい棒１０本、クオカード３枚、スヌーピーグッズ、日帰りバスツアー」「色々ありますね」「良かったのがビール。プレミアムモルツ、金麦プレミアム、アサヒビールと３回当選」「いいね」「落語まつりで寄席の招待券が当選。今年は定席のある寄席全部クリアしたな」「すごい」「展覧会は３００近く行ったから選ぶのが面倒」「不精だね」「大きいのは芸大の観音の里、江戸東京博物館の大妖怪展、三井の瑞巌寺と伊達政宗展、上野の森のデトロイト美術館展の４つがすぐに浮かんでくる」「はい」「小さいのは、ドラえもんvsキティちゃん、松本忠の鉄道絵画展、猫展、あべひろゆき展、竹田有里展これらが印象的だった」「はい」「デパートの展示会などでは、日本酒展、酒器展、世界のビール展……」「酒ばっかりですね」「最後に個人的なもの。逆流性食道炎でいまだに病院通い」「まだ生きてます」「当然第１位は３人目の孫が誕生したこと」「おめでとうございます」「ということで、本日はこれぎり」

  2016.12.21

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  OK散歩44「大洗」：最終回「帰路」

  「てなわけで、帰るぞ」「はい……でも、大洗のタワーですよ」「時間が無くなったので省略」「はい」「まあ、霞んでいるので遠望もねえ」「ということで帰ります」「太陽の方にこんな雲があって」「これでは遠くは見えませんね」「でも面白い雲じゃな」「どうでもいい写真撮るのね」「筑波山が見えてきた」「はい……やはり雲が怪しいですね」「これが４時前。家に着く頃に日没じゃが、その前に暗くなりそうじゃな」「はい」「ということで、本日はこれぎり」

  2016.12.20

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  OK散歩44「大洗」：その８「めんたいパーク」

  「さあ、本日のメインはめんたいパーク」「今人気ですね」「こちらのキャラクター」「はい」「工場見学もできて、ほら食べ放題」「嘘ですよ」「後はお買い物。九州の辛いのがおいしいが、こちらはさほどでもない。でもまあおいしいよ」「はい」「じゃあ帰ろう」「おしまいですか」「もうちょっと続くのじゃ」「あらら」

  2016.12.19

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  OK散歩44「大洗」：その７「散歩の後半」

  「散歩の後半。磯節の碑。ボタンを押すと歌声が流れる」「すごいね」「山村暮鳥の碑、パート２」「はい、雲という詩が書かれています」「こちらは子の日ヶ原（ねのひがはら）の碑」「何です、それ」「平安時代、十二支で正月最初の子の日に小松を引いて邪気を払う遊びがあった。正月は睦月（むつき）というが、子の日月という名前も残っている。その行事について徳川斉昭が和歌を詠んでここに刻んだ」「へえ」「あれは戦車に乗っていた女の子じゃろうか……こっちを見ている」「はいはい……爺さんが女の子見付けるねえ」「探している訳ではない」「はいはい」「ということで、スタートへ戻るので、次回は場所を移動しよう」「もうちょっと続きます」

  2016.12.18

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  OK散歩44「大洗」：その６「神磯の鳥居」

  「さあ、磯前神社の名物と言えば、海の中に立っている神磯の鳥居」「すごいですね」「山の上に神社仏閣を建てるのもすごいが、昔の人は大変な努力をしていたのじゃなあ」「はい」「鳥居に取居るのに気付いたか」「変な表現」「さあ、波が来ると」「ザッブーンと」「こうなる」「すごいねえ」「道路際にも眺める場所があるのでぜひ」「お勧めだね」「こんなに面白い場所が沢山あるのに、なぜ全国最下位なのじゃろうな」「さあ」「ようするにおもてなしの心がないのじゃな。水戸行くと応対がすごいもの。土浦は道路わきゴミだらけだし……」「愚痴っぽくなってきたな」「ということで、また次回」「続く」

  2016.12.17

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• 沖縄

  「オスプレイはやはり飛行再開された」「政府はどうしたんです」「事故の原因については、給油の時にホースがプロペラに触れたこと。それ以外何もないというアメリカの報告に納得」「え……」「なぜそうなったかは問題ではない。原因がはっきりして、誰もが納得のいく説明をされたのだから、日本政府としてはオスプレイの飛行再開を止めるのは不可能」「はあ」「ともかく沖縄が悪いのだから、謝るしかない様子じゃな」「そうなんですかねえ」「沖縄の前の基地が日本に返還されるので、記念式典をやるが、沖縄では反発している」「どうしてですか」「返還の条件が、オスプレイの基地として整備し、アメリカ軍が使い続けること」「え……沖縄の人の気持ちは考えないんですかねえ」「菅官房長官が、前に言っていたな。戦争、戦後に苦労したのは沖縄だけではない、日本人全員が苦労したんだ。だから、自分たちだけが被害者のように口にする沖縄の人々の傲慢はなくしてほしいって」「だって、戦後ずっとアメリカの領土にされて、いまだに基地があって大変じゃないですか」「それは日本の本土でも、進駐軍が来て同じ苦労をしている」「どうもおかしいね」「ということで、政府批判したら、ウイルスが１分間に百数件送られて来ました」「あれ……震災の後もそんなことがありましたね」「偶然じゃ」「そうですか」「政府にそんな能力はない」「あらら」

  2016.12.16

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• 新年度予算

  政府は、消費税率を１０％に上げる際に予定していた社会保障の充実策のうち、保育所の運営費支援や無年金者の救済などを平成２９年度から先行実施する方針を固めた。低所得高齢者への給付金支給や介護保険料の軽減などについては、十分な財源を確保できないことから先送りする。(産経新聞)「やっぱ弱い所からって気がするな」「はい」「もっと削減できる部分があると思うのじゃがなあ」「議員削減という公約も、５人減らしたからもう無理だと言ってましたね」来年度予算は過去最大の９７兆４５００億円。社会保障費膨らむ　政府は18日、2017年度予算案の一般会計総額を過去最大の97兆4500億円程度（16年度当初予算は96兆7218億円）とする方向で最終調整に入った。(時事通信)「ほら、こんなにお金があるのじゃよ。社会保障費膨らむというのにどういうことじゃろうな」「不思議ですねえ」「ということで、取りあえずこれぎり」

  2016.12.15

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  OK散歩44「大洗」：その５「海岸通り」

  「さあ、磯前神社の石段を下りよう」「すごいですねえ」「何段あると思う」「さあ、何段です」「わしも分からない」「何だよ」「下にある大鳥居。写真で奥の石段数えてね」「誰がやるか」「はっはっは」「何です」「大笑い美術館」「大洗です」「鳥居から道をはさんだ向こうにある」「はい」「この並びのお食事所で昼食」「はい」「この日のお勧め、シラス丼」「いいですねえ」「わしは海鮮丼をいただく。他の物はシラス丼と同じ」「はい」「こちらのもう一つの名物がアンコウ鍋」「おお」「ということで、さあ、海岸へ」「続く」

  2016.12.14

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  OK散歩44「大洗：その４「磯前神社の続き」

  「磯前神社の続き。本殿でございます」「はい」「脇にいた蛙」「こちらは何か蛙と縁があるんですか」「いい質問じゃ……次行こう」「分からないのね」「それより気になるのはこちらの……中身入っているのかなあ」「しょうがないね」「最初の本殿の写真に来年の干支の絵馬が見えるが、こちらも絵馬」「ずっと出て来ている戦車の女子高生ってやつですか」「ということで、奥の院まで」「そろそろお昼にしましょう」「続く」

  2016.12.13

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  OK散歩44「大洗」：その３「磯前神社」

  「さあ、此の散策の中心は磯前神社。前と書いてあるがいそざきと読む」「会話の中で漢字の説明って変ですよ」「前回紹介した赤い橋」「ああ、下から見てるんですね」「ここから磯前神社へ上がる。この坂道を女子高生の乗った戦車が通っている」「何ですそれ」「知らないのか」「はい」「わしもじゃ」「あれ」「神社前の海洋博物館」「はい」「さて、神社については次回」「あれ……面倒になってきたな」

  2016.12.12

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• ずさんな年金

  「年金が将来的には減らされる可能性が出てきた」「若者の給料が減ったら年金も減るんですね」「それで給料が増えても年金は増えない」「おかしいですね」「電気料金と同じじゃな。自分に都合のいい設定をしているのじゃ」「まあまあ」「さて、年金問題、昨年データ流出が起こって、あら大変、職員がデータを個人のパソコンに入れていたのが問題」「はい」「それでデータを全部消したので、その後の調査も出来なかった」「でした」「ところが今年になって消したはずのデータが残っていることが判明」「あれ」「結局税金１１億以上を投入して調査した」「ひどいね」「それで誰一人責任は取らない」「またやりますね」「そう思うね。実は昔、田中角栄が総理だった時代、働き手が多いから、先のことは考えず、バンバン出してやりなさいってことで、本来もらう金額をはるかに超えた金を出した」「はい」「職員も余って余ってしょうがないということで、１０万、２０万と勝手にお持ち帰りが出来た」「泥棒ですよ」「テレビに本人が出て、そういう風潮だったと笑って答えていた」「ひどいですね」「それで民主党が政権を取ってそういう問題を全部明らかにした」「はい」「やっと落ち着くかと思ったら、政権が自民党に戻った途端に元に戻ってしまったのじゃ」「どうするつもりでしょうね」「どうもしないじゃろう。データ消失の問題、年金が減るという改正法、自民党はその問題の根底に迫るつもりはない。昨年の国会の答弁を見ても明らかで、誰一人責任を取るつもりもない」「いいんですか」「まあ、そういう報道を受けても自民党を選んだのじゃから……国民がそれでいいと言っていると、アベがきっぱり言ったじゃないか」「はあ」「情けないなあってこで、これは読み切り」

  2016.12.11

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  OK散歩44「大洗」：その２「暮鳥散歩」

  「さて、大洗散歩。お勧めの山村暮鳥所縁の地散策」「参りましょう」「まずは喫茶店」「あれ」「こちらは赤い橋」「どうでもいい写真ですね」「後で下から見上げるのじゃ。足に自信のない人はこれを渡って磯前神社へ行ってしまえばいい」「はい」「お待たせしました。山村暮鳥の碑」「はい」「こんな狭い町中の路地を進まなければならない」「でも面白いね」「町を抜けた所にある干物のお店」「はい」「３種類ほど購入。いやあ、うまかったぞ」「いいですねえ」「ということで、次回に続く」

  2016.12.10

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• オスプレイの事故

  「ひどいもんだな」「そうですか」「事故が起こったことについて、アメリカ軍は沖縄副知事に、抗議される筋合いではない、住民に犠牲を出さなかったのを感謝されるべきだと語った」「はい」「さらに会見では、腕組みをしたまま、遺憾に思うが、パイロットは表彰ものだと言う」「ひどいね」「謝罪はないのかという問いに、遺憾に思うというのが謝罪だと、はっきり口にしない」「はい」「墜落という言葉は否定して、着水、不時着したのだと言い、日本政府もそのまま」「政府も困りますね」「防衛大臣が抗議に行ったというが、何を言いに行ったのか。原因究明できるまでオスプレイを飛ばさないと約束させた」「はい」「それで土日をはさんで、月曜日には飛行を再開させるという」「あれ……原因は究明されたんですか」「給油の管にプロペラが接触したこと」「それでどういう対処をするんです」「オスプレイには問題はない」「あれ」「日本政府はそれで納得。それより、防衛大臣の会見がひどい」「どうしました」「感謝されるべきだという発言については、前後関係が分からないのでコメントできない」「あれ」「菅氏も同じことで逃げている」「逃げですか」「だって、問題になっていて、当事者でない我々でも知っている。それをその場で記者に言われるまで知らなかったということじゃろう」「そんな馬鹿なことはありえませんよ。知らないなんて無責任でしょう」「じゃあ、問題で前後関係をきちんと見て当然じゃないか。ニュースのビデオあるんだもの」「あれ……そうか」「つまり、そんなのも見ていないから、前後関係が分からない。興味がないのか、問題と感じていないのか、どちらなのかは分からないが、こんな答弁をしているのは、何もしていませんと自ら認めたということじゃないか。更迭ものじゃぞ」「確かに」「ということで、怒り満載で今回は読み切り」

  2016.12.09

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  OK散歩44「大洗」：その１「幕末と明治の博物館」

  「今日は我が家が水道の工事で、ほぼ一日断水」「はい」「それで大洗に遊びに行った」「あれえ」「水族館は鳥インフルエンザの影響もあり、その他の理由もあり、今日はお休み」「はいはい」「願入寺というところで、この地の歴史などが見られる資料館があるということじゃったが、震災の後いまだに工事中」「あらら」「ということで、写真の幕末と明治の博物館へ」「前置きが長いね」「明治に活躍した田中光顕が資料を集めて昭和４年に記念館を作った」「へえ」「それから大洗町が八千坪の土地を無償で提供して、最近リニュアールしたもの」「幕末から明治の著名人の書画など、貴重な物も御覧いただけます」「その田中さん」「親しげだねえ」「こちらは何だが分からないが、この町を戦車で走り回ったとか」「はあ」「藤田東湖像。徳川斉昭のもとで水戸の学問を世に広めた方」「水戸でも見学しましたねえ」「徳富蘇峰の碑。わしには弟の蘆花の方が親しいな。世田谷の蘆花公園。京王線の駅名は「芦」の字を使っている」「はい」「ということで、ここを起点に散策いたします」「続く」「あ、そうじゃ。昨日付の直虎が男だという資料について、ご連絡いただきました。ありがとうございます。　京都にある井伊美術館で、次郎法師という女性ではなく、井伊次郎という従兄弟が直虎だという資料が見つかったニュースが出たそうでございます。ABC NEWS関西ニュース１２：３１。でも、昔からそうだと言われていて、男だったというのが歴史の常識ですよね」

  2016.12.08

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• NHK

  「さて、年末になると民放のバカが……」「何です」「いや……その……バカに面白い放送が」「無理してるな」「紅白歌合戦にこの人の出場が決まりましたと報道している「ＮＨＫの話題ですね」「それでアナウンサーが、楽しみですねえとまとめる」「はい」「続いて男性アナが、この局では同じ時間にこんなのやりますって言うが、いかにも取って付けたようで、民放が大晦日番組には全く力を入れていないことが分かる」「なるほど」「民放の全面的な協力と支援を受けているから、視聴率が上がって当然じゃな」「そうなりますねえ」「昔はその年のヒット曲が次々と出て、ほとんどフルコーラス歌えたが、次第にそうでもない曲が加わるようになり、面白くないのに加え、更に歌手たちのつまらないやり取り、コントを見ていると恥ずかしくてたまらない……酒の量が増えたのはこれが原因かな」「もともと飲兵衛じゃないですか」「まあ、そういうことで、紅白は４５年間見ていない」「はい」「がっかりしたのは、ＮＨＫ交響楽団のニューイヤーコンサート。やはり楽員がコントをやるが、恥ずかしいので前半の第一部だけで帰った」「どういうことでしょうね」「ＮＨＫの体質じゃろうなあ」「はあ」「ところで、我が家はＮＨＫが映らないので見る心配がない」「良かったですねえ」「ところで、これも民放のテレビで宣伝していたが、大河ドラマは『女城主直虎』に決まった」「はい」「タイトルからみると、井伊家が主人公じゃな。井伊家では次々死んだだめに残った女が直虎と名乗って城主になったという」「へえ、面白いですねえ」「しかし、井伊家の資料館か何かあって、直虎と名乗ったのは従兄弟の男だったことが分かっていたはずじゃ。学生時代に聞いた話で、現在資料は手元にないが……」「へえ」「それでもドラマにするのは、昔の物語でやるのじゃろうなあ」「本当は違うんですね」「まあ、ドラマじゃから、嘘を描くのじゃ。ほら、親ばかチャンリンで息子を追い詰めたお江さんが素晴らしい女性になったり、今やっている真田も、大坂方の軍師として家康を追い詰めたなんてことにするのじゃろう。講釈の内容で事実ではない」「はあ」「テレビ、ＮＨＫだけは見られないので、違っていたらごめんなさい」「はいはい」「まあ、そういうことで、直虎は男だと分かっているはず。誰か資料探して」

  2016.12.07

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  OK散歩43「上野」

  「さあ、ＯＫ散歩４３回」「あれ……４２回が飛んでいますよ」「これは銀座へ行ったが、展覧会で許可をいただいて撮影したのが……」「どうしたんです」「ヌードとか、やばいんじゃないって雰囲気の作品が多くて」「あらら」「ということで、一人で楽しむことにして」「そっちの方がやばいね」「第４３回は上野」「はい」「数回に分けて上野を散策する予定で、今回は国際こども図書館へ」「はい」「イタリアの絵本の展示がメイン」「はい」「窓から東博を遠望」「はい」「記念絵葉書をいただいて次へ」「適当だね」「谷中の朝倉彫塑館」「こちらもおなじみですね」「反対方面」「スカイツリーが見えますね」「ということで、今回のは半日のみ」「読み終わりです」

  2016.12.06

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  初雪

  「さあ、遅くなりました。11月24日、初雪の様子」「はい」「まずは我が家から、朝７時の様子」「夜明けはこの頃６時代前半ですね」「お正月には７時ちょっと前になる」「はい」「８時」「雪が積もってきましたねえ」「９時」「はい」「夕方４時」「はい、日の入りは４時半頃。今はもっと早くなっています」「ということで、本日はこれぎり」

  2016.12.05

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  OK散歩41「名古屋スペシャル」：その９「紺屋街道」

  「さあ、半田、昔の町の風情を残した区域から赤レンガへ」「ここはちょっと歩きます」「この区域が紺屋街道と呼ばれる」「はい」「染物屋が多かったという説が一般的だが、本当のところは分からない」「はい」「読み方は東京では『こうや』だが、こちらは一般に『こんや』で一応『こうや』も紹介している」「写真は」「真宗の順正寺」「お詣りしましょ」「こちらは文字が面白かったので」「せんべい屋さんらしいというところですか」「当時の雰囲気を感じさせる道筋」「はい」「町を守る薬師寺」「お詣りしましょ」「ということで、次回は赤レンガで最終回になるかな」「はい、続く」

  2016.12.04

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  OK散歩41「名古屋スペシャル」：その８「酒」

  「さて、酒造見学の予約をしたが、ちょっと時間があるので、小栗家住宅へ」「はい」「こちらは庭に見事な木があるのじゃが、撮影禁止」「残念でした」「こちらで作っている愛してるというお酒」「二種類ありますね」「濁り酒とスパークリング……名前で分かる通り、どっちもかなり甘口」「はい」「さて、お酒造りを見学。国盛酒の文化館」「いいですねえ」「昔からの酒造りの様子がうかがえる」「はい」「こちらは１階と２階に酒樽など大きな物を上げ下げするためのエレベーター」「すごいね」「ということで、１２種類を試飲」「飲んでばかり」「でも小半（こなから）ずつじゃ」「小半て何です」「半合の半分」「へえ、それだけですか」「おいしいのを６種類は再味見。さらにどれを買おうかなって２種類をもう２回」「てことは……２０杯だから、５合飲んでますよ」「もう少し飲みたいが、遠慮した」「どこが」「ということで、さあ、次以降」「あれ、買わないの」「ううん……おいしいのが７００ミリで数千円。近所の安売り店で同じような口当たりのが２リットル千円でお釣りが来る。もうちょっと落とせば３リットル千円未満で」「ケチ」「ううん……もうちょっと続くぞ」

  2016.12.03

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  OK散歩41「名古屋スペシャル」：その７「半田運河」

  「さあ、ミツカンの奥へ進むと半田運河。写真は源兵衛橋」「どういう人です」「え……まあ、例のスタンプ無ラリーにあったので」「適当なんだから」「川から向こうの建物を望む。これもチェックポイント」「ほう」「酒造会社なので、後で行かないと」「もう飲むつもりだね」「アイプラザって、観光案内所のある建物」「巨大な案山子が立ってますね」「その半六庭園の顔に見える蔵」「面白いねえ」「今日のは４つともスタンプ無ラリーのチェックポイントにあったもの。それがなければ見逃すものばかりじゃな」「よかったですね」「ということで、次回はお酒じゃ」「飲むことばっかり考えているんだから」

  2016.12.02

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• 報道の姿勢

  「総理と民進の質疑について」「前にやりました」「総理が私は知りませんというのに、僕ちゃん発言で、総理の完勝と報道では伝えた」「はい」「レンホウってのが同じように質問して、総理は私が答える責任はありませんと、全く同じ答えを出した」「そうでした」「報道では、これで総理が負けとすると、前のとは矛盾する。だから、今回も総理の勝利と伝えた」「はい」「ある局の政治評論家は、レンホウが総理が何も説明せずに逃げるのがうまい、『カミっている』って言ったのに対し、追及が出来ない自分に腹を立てたんでしょう、こんな流行語を使うのは議会軽視と言ってもいいんですが、カミってるというのは相手をほめたたえる言葉ですから、今回は問題にする必要はないでしょう……と解説していた」「そうなんでしょうかねえ」「さて、金曜日、カジノ法案の最後の質疑が行われた」「はい」「そこで、自民党議員が、審議は尽くしたのですが、時間が余ってしょうがないので……ってんで、カジノに週一回行くんですが、昔はお寺や教会に週一回行っていた、そういう心が大切だというので、般若心経を読んで、10分間。まだ時間が余っていますが、これで終わります……というのに、自民党の席からは拍手が起こった」「そんなことが」「あまりニュースで取り上げていないのはどういうことじゃろうなあ」「はあ」「さっきの政治評論家が、これについてコメントしていた」「どう言っていました」「お経を読むのはどうかと思いますが、宗教は先祖の魂を祀ったりする大事なことですから、それを忘れているのを指摘したという点では評価できます。まあ、こういうパフォーマンスもたまにはいいんじゃないですか」「あれ」「ほら、これはカジノ法案についての質疑の時間なのに、全然関係ない話で時間をつぶす。これこそ議会軽視そのものじゃないかお「確かにそう感じますね」「報道しないのは、やはり圧力かな」「そうですか」「ＮＨＫのように政府寄りの報道をするのがわが社の使命だと宣言したところはまあいい……って、うちはＮＨＫが映らないのじゃが……民放もそういう感じを受けるな」「例えば」「民進党の中にカジノ法案は賛成という人が意見を述べていた。結局は党の会議で全員が反対することになって、実際に全員反対した」「はい」「ある局では、党のなかで意見が割れ、中がバラバラなのを露呈した。　また別の局では自分の考えを抑えて党としての意見に従う、自分というものがないんでしょうか」「ううん、そうかも知れない」「違うじゃろう。もしそういうのなら、どうして自民党にはカジノに疑問を呈したり反対意見を口にするのが一人もいないのか……それが問題じゃないか」「あ、あれ」「昔の自民では、党で決めたことでも、これはおかしい、私はこの点は反対だと、わずかな部分でも批判が出ていた。今の自民党は、かすかな反対意見すら聞こえない。どうなっているのか、みんな自分では考えなくなっているんじゃないか……もっとも女性の大臣見ると、そうだろうなと思う人が多い」はあ」「ということで、お経読んだバカのために当日の強行採決は避けたようだが、報道では更に議論するためと伝えていてお経問題は報道しない」「はい」「それが翌日になると、委員会など出来るだけカットして、自然成立を目指すと言い出した」「あれれ」「質疑をやると、お経問題が追及されることが分かっているから、もう質疑を避けてしまおうということ……放っておいいても成立しちゃうんで」「ひどいですねえ」「そういうことをやる自民を、テレビや新聞ははっきり責めない。来週また様子を見てみよう」「はい」

  2016.12.01

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  OK散歩41「名古屋スペシャル」：その６「松花堂・ミツカン」

  「さあ、半田の散策。こちらは松花堂菓子店」「お菓子の有名なお店ですか」「わしゃ菓子はよく分からんのじゃ」「しょうがないね」「こちらはミツカン」「大きな工場ですね」「中埜銀行跡地。これも半田スタンプラリーの一つ」「スタンプ押すんですか」「いや、名所を探すだけ」「じゃあスタンプじゃないですね」「じゃあ何と言えばいいのじゃ」「え……次行きましょう」「こちらがミツカンの工場入口」「和風ですね」「工場見学ができるようになっている」「へえ、見たんですか」「予約で一杯じゃった」「残念ですね」「ところが、わしが名前を言ったら、お昼からの会に参加できるようにして下さった」「よかったですね」「ところが、見学と何か体験で１時間半かかるそうじゃ。終わると昼食時間過ぎちゃうんで、丁重にお断りした」「大家さんにしては謙虚ですね」「その代わり、見学に参加するともらえる記念グッズを全部いただいて……」「やっぱり図々しい」「ということで、またしても続く」

  2016.11.30

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  OK散歩41「名古屋スペシャル」：その５「半田駅前」

  「さて、名古屋からどこへ行こうって、候補地が３ヶ所あった」「はい」「それで観光案内書へ行ったら、半田駅周辺でビールが飲めてプレゼントがもらえて、切符も割引というのがあるって……」「チャンスですね」「まあ、いつでもやっているらしい」「あれ」「まあ、初めてなのでここに決定」「まずは名所探しラリーの一つ、ごんぎつねのキャラクターから」「スタートです」「こちらは鉄道の資料館にあるＳＬ」「懐かしいですねえ」「この日は試乗できる日だったので喜んで」「何でも参加するのね」「洋菓子屋さんでもないのに、計器がいっぱい」「洒落のつもりなんですよ」「と、たっぷり楽しんで次行こう」「適当な紹介で……続く」

  2016.11.29

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  OK散歩41「名古屋スペシャル」：その４「宿の朝」

  「や、どうも……宿です」「洒落ですか」「朝の景色。実はこの朝日が見えるのは我々の特別室のみ」「へえ」「こちらが朝の朝食の食事」「はいはい、無駄が多いね」「はい、実は部屋が広くて見晴らしがいいのはこういうこと」「屋上の一戸建てですか」「まあ、きれいに作って、隙間風などもちろんなく、中の部屋は文句ない」「はあ」「それで、エレベーターはなく、非常階段を使うので、天気が悪かったら諦める」「はい、大屋さんスーパー晴れ男ですからね」「仕事で40年、毎年平均10日の出張があったが、傘を使ったのはカナダで雪が降った３分間のみ」「はいはい」「ということで、今日は東の方を狙おう」「続く」

  2016.11.28

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  OK散歩41「名古屋スペシャル」：その３「夕食」

  「さて、宿の夕食」「なかなか豪華ですねえ」「さらに焼き物」「はい」「煮物」「はい」「天麩羅」「はい」「この後ごはんに味噌汁、お漬物。さらにデザートが出ておしまい」「よく食べましたねえ」「ということで、泊まった部屋は和室２、洋室１、洗面所にトイレ、玄関までついた部屋」「どのくらいの広さなんです」「我が家よりは狭い。全部で１６平米くらいかな」「宿にしてはすごいですね」「ということで、また明日」「え……おやすみなさい」

  2016.11.27

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• 不倫

  「お天気は日常の最も大切な情報じゃ」「何ですいきなり」「それなのにひどいのがいるものねえ」「はあ」「夏にびっくりしたのは、ＴＢＳの森田さんが人気３位に入っていた」「どうしてびっくりなんです」「だって、口が回らないし、何言ってるかよく分からない。時々ギャグが入るようじゃが、ずれていて、正直きちんと伝わらない」「そうですか」「同じ頃、夕刻のテレビ朝日はこもった声で、口調もよくない女性キャラで、これもいただけない」「誰がいいんです」「夕方から夜にかけては日本テレビかな。木原さん。これが一番分かりやすい」「はい、全体でも１位だそうですよ」「朝はＮＨＫが最悪だった」「だったって、過去形なのは」「今ＢＳの受信料を払っているのに、地上波も見られない。電話したが、アンテナを買い替えろというアドバイスで、受像機があれば見られなくても金はとるという」「ＮＨＫらしくていいですね」「集合住宅の共同アンテナで、何件か見えないというが、どうもコードの不具合があるらしい」「へえ」「壁の中に埋め込まれていて、壊さなければ修理は出来ないそうじゃ」「ひどいねえ」「ということで、本日はこれぎり」「あれ、まだ終わってませんよ」「あそうか……見ていた頃のＮＨＫは１０分の天気で、概況、全国の天気、各地の天気と、同じことを何度もやって、結局ずっと見ていないと訳が分からない。２分もあれば沢山なのをだらだらやるのはひどい」「はいはい」「日本テレビを見ていたが、メンバーが変わってド下手になったなあ」「ひどい言い方」「まあ落ち着いて見られるのはテレビ朝日の依田さん」「はい」「ということで、以上」「大家さん、タイトルは……」「あれ、どこで話題がそれたんだろう」「しょうがないね」「まあ、依田さんがいいからテレビ朝日にチャンネルを合わせるが、番組制作しているのはバカ」「ひどいね」「新聞の見出しだけ並べて朝刊全紙を読んだ気になれるって……そんな馬鹿なコーナーじゃが、帯を読んで本を読んだ気になっているのと同じ。バカとしか言いようのないレベル」「そこまで言うなら見なければいいのに」「まあ、そこで若い女子アナが……とにかく下手ばっかり集めていたら、その中の田中ってのが消えている」「どうしたんです」「どうやら同じ番組の結婚している男性アナウンサーと不倫しているらしいのじゃ」「へえ」「まあ消えて惜しいというより、聴いていて何とかならないかと思っていたアナウンサーじゃから……」「まだ新卒なんでしょう。仕方がありませんね」「もう年末じゃぞ。半年やったら少しはましになる」「はいはい」「不倫は今年の一番の流行じゃが、この話題で面白かったのが、乙武ってオッサン」「ああ、前にこの人もやってましたね」「それで、自分のことを報道していながら、身内のアナウンサーについては、プライベートのことなのでと答える局を批判していた」「ああ、確かにねえ」「しかし、この乙武に言う資格はない。自ら不倫をすべて明らかにしたのならともかく、スクープされて話題になったのを逆恨みしている。しかも、この局がスクープしたのではない」「まあ、確かに」「これで怒るのなら、不倫報道、恋愛報道、家族の話……全部プライベートだって怒るのが当然。乙武さん、自分勝手な論理で何とか報道陣に復讐したのじゃろうなあ」「そうなりますか」「まあ、ちょっとした雑感」

  2016.11.26

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• アベと報道

  「どうも報道陣は民進党がお嫌いのようじゃ」「そうですか」「民進党がアベに質問したのに対し、それは前の担当者がやったことなので、私がお話しすることではないのであります……って、要するに総理いはお飾りであって、他の担当者がやっているのだという返事」「ひどいですよねえ」「それで、それでは親がやったことだから僕ちゃん知らないよって言うことで、無責任極まりないと追及した」「はい」「アベは、言葉尻を捕らえて、僕ちゃんなんて私は言ってませんよ」「そうでした」「翌日の報道、ほとんどすべてが、アベ総理の圧勝と報じていた」「お笑いコンクールみたいですね」「さて、今度はレンホウさんが代表になって、質疑した」「はい」「全く同じことがあって、それはその部署から出たもので、私が説明することではありません」「あれ」「それに対して、レンホウさん、今年の流行語を使って皮肉った」「はい」「翌日の報道、レンホウは流行語を使った部分だけが使われて、何も追及できず」「またアベの圧勝ですか」「そうじゃろう。だって、前の討論と全く同じ内容じゃないか。それでアベの無責任なんて言ったら、前の時は違ってましたって認めることになる。だから、今回もアベの圧勝。何一つ追及できない野党の能力のなさという報道になる」「はあ」「わしは、他の担当者が出してきたものでも、国会で審議して可決するのだから、総理が責任を持つべきだと思う。それが、何一つ説明せず、数で通ってしまうから、他の人が考えたものだから、私が説明するのは無責任と言って済ませてしまう」「説明しないんですねえ」「自衛隊の海外派遣についても、反対の人も多いから、時間をかけて説明すると言った」「しませんでした」「次の選挙で勝ったから、国民の承認を得たので、今さら説明は必要ないと、それきり一切口にしなくなった」「そうですね」「それから、ＴＰＰも、アメリカが参加しないのになぜ成立させるのか、という質問に、トランプさんが絶対に気持ちを変えないことは証明されていない、野党はその証明をせずに問題にしている、日本がリードして行くんだって……具体性は何もない」「はい」「その後の質疑では、何度も説明しているのに、何を聞いていたんですか……って、強行採決に踏み切った」「そうでした」「さて、カジノ法案も、アベが答えたのは、カジノ法案ではありません、ＩＲ法案です……ちゃんとした答弁はこれだけ。新聞を見ると、ＩＲ法案と使っている２社（もっとかるかも）は明らかに政府よりなのじゃろうな」「色々見えますね」「新聞はそういうものだから、１つだけを読んでいると危険ということじゃな「はい、本日はこれぎり」

  2016.11.25

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  OK散歩41「名古屋スペシャル」：その２「なばなの里」

  「名古屋の旅、なばなの里のイルミネーションへ」「混んでたでしょう」「混雑の回避方は、鉄道とバスの公共機関を使うこと」「へえ」「車だと２駅前から渋滞」「大変だあ」「素敵なカップルを撮影」「よく言うね」「二人合わせて１２０歳」「どういう計算ですか……はるかに超えているくせに」「こちらは光のトンネル」「メインの一つですね」「こちらは光の映画。地球の歴史を感じさせるドラマ」「はあ」「帰りも光のトンネル。こちらは色が次々変わる。紅葉をイメージして緑から黄色、赤へと変化するのじゃ」「いいですねえ」「教会。他に池などもある」「なかなかいいですね」「まあ、一回りしたらおしまい。ランキングでは１位じゃが、東京ドイツ村の方が時間をかけて見られる。わしの評価では向こうの方がツーランクほど上に行くなあ」「はい」「ということで、次回は宿へ」

  2016.11.24

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  OK散歩41「名古屋スペシャル」：その１「熱田神宮」

  「さて、今回のＯＫ散歩は名古屋スペサル」「舌が回らないな。スペシャルでしょう」「まずは名古屋名物のきしめん」「いきなり食い物ですか」「名古屋駅のツリー……ううん」「何か問題でも」「大きくもないし、美しくもないし……何が面白いのじゃろう」「じゃあどうして写真を撮っているんです」「みんな撮っていたから……わざわざ撮るものでもないと思ったが……」「わけが分からないですね」「きっと名古屋ではツリーが珍しいのじゃろうな」「はあ」「ということで、孫のお宮参りで熱田神宮へ」「あらら」「まだ一ヶ月なのに、どうじゃこの落ち着き払った目」「はい」「生まれた時名古屋へ行って倒れ、それで日付が遅れている」「はいはい、しぶとく復帰しています」「ということで、続く」

  2016.11.23

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• ベルリオーズ：２１「その他の作品」

  ベルリオーズ：２１「その他の作品」　その他の作品をいくつか紹介しておこう。　『イタリアのハロルド』以外で独奏楽器があるのは、他にヴァイオリンのための『夢とカプリッチョ』があるだけ。本人の自伝では１８４２年の初演とあるが、どうも怪しい。当時のプログラムに載っていないのである。パガニーニの「奇想曲」を意識したのか、それならもう少し前に作っていそうなものだ。実際にはもう少し前だったという説もある。もっともパガニーニらしさというものは聞こえてこないのでタイトル以外に関連は見つからない。。序曲「ローマの謝肉祭」作品９：「ベンベヌート・チェルリーニ」の第二幕への前奏曲を演奏家用にふくらませた作品。優雅な前半の主題と軽快な舞曲の後半から成るが、前半の主題が後半のリズムで踊るのが本領発揮といえる。劇的物語「ファウストの劫罰」作品２４：ゲーテの「ファウスト」から「８つの情景」を作曲したが、年をとってからそれを大きく改定した。　「ハンガリー行進曲」は単独で演奏されて絶大な人気となっていたが、ここでは原作にない、ファウストが軍隊と出会うというシーンを入れて挿入している。リストの作った「ハンガリー奇想曲」からの編曲だともいわれる。　「妖精の踊り」「鬼火の踊り」が人気で３曲を演奏することもある。サン＝サーンスは『動物の謝肉祭』でこの軽やかな「妖精の踊り」をコントラバスで演奏して「象」を描写した。歌劇『ベンベヌート・チェルリーニ』作品２３：死後その評価が高まるが、序曲が人気で単独で演奏される機会も多い。歌劇『ベアトリスとベネディクト』：シェイクスピアの『から騒ぎ』による歌劇。　これらは序曲だけがＣＤなどに収録されるので、それで十分だろう。序曲では「ウェーヴァリー」作品１、「宗教裁判官」作品３、「リア王」作品４、「ロブ・ロイ」などが演奏されるが、「海賊」作品２１が面白い。「ローマの謝肉祭」以外はまあ、序曲集に入っていれば……わざわざ手に入れなくてもよかろう。　宗教音楽は当時の作曲家は手掛けなければならぬジャンルであった。「レクイエム（死者のための大ミサ曲）」作品５、「テ・デウム」作品２２、「キリストの幼時」作品２５などあるが、日本では大曲を聞く機会も少なく、わざわざ聴く必要もなかろう。興味があれば。　管弦楽のプロだったので、編曲も多い。シューベルトの「魔王」、マルティーニの「愛の喜び」などの伴奏を管弦楽用に編曲しているが、あまり演奏される機会はない。よく演奏されるのがウェーバーの「舞踏への勧誘」。ピアノの作品を華麗な管弦楽に編曲したもので、原曲よりも耳にする機会は多いかも知れない。　歌劇や宗教音楽は日本人にはどうもピンと来ないし、全曲をゆっくりと聞く余裕もない。結局「幻想交響曲」、「イタリアのハロルド」、「序曲集」の３枚に「舞踏への勧誘」が収録されていれば十分という……３枚持っていれば問題あるまい。「これにて完結」

  2016.11.22

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• ベルリオーズ：２０「その後の活動」

  ベルリオーズ：２０「その後の活動」　『イタリアのハロルド』は、ヴィオラ奏者のレパートリーが少ないため、演奏会では主要な曲目となっていた。ベルリオーズ自身もよく取り上げていたようで、１８３８年、パガニーニがこれを聞いて感激し、２万フランの援助をし、「ベートーヴェンの後継者はあなたの他にはいない」という言葉を贈った。ベルリオーズはそのお礼に劇的交響曲『ロメオとジュリエット』を献呈している。パガニーニの演奏はその前年７月９日が最後だったので彼による演奏は行われなかった。翌々年に亡くなっている。　パガニーニと和解した年、スミスソンとの間に長男が生まれた。順風満帆に見えるが、この年は昨日の年であった。　前衛的な彼に対して、古い芸術家らが妨害活動など行うが、同じ年に歌劇『ベンベヌート・チェルリーニ』の初演に失敗すると、パリのほとんどの劇場から締め出されてしまう。この失敗は本人もなぜ受け入れられなかったか分からないと言うが、４回しか練習が出来なかったことで不出来だったことも間違いないが、不評を書くために集まった評論家の酷評がこれに輪をかけた。老大家の反感もあったので、劇場がご機嫌取にベルリオーズを排除するのである。これで世間での人気も無くなっていった。　この年は母親も亡くなっており、結果としては最悪の年となった。せっかくのパガニーニの援助があるのに、演奏会をすれば借金が膨れ上がり、海外への演奏旅行が多くなる。　ドイツでは人気は出たものの、あまりに前衛的だという批判も多かった。　大成功を収めたのはロシアで、絶大な人気となり、謝礼だけで４万フランを手にした。　フランス国内では下火になっているとはいいながら、それでも国を代表する作曲家であって、１８４４年のパリ産業博覧会では、会期末に『フランス讃歌』を演奏。管弦楽４８０人、合唱５００人という大変なもので、ベルリオーズの他に７人の指揮者が立った。これは大成功に終わるものの、自腹を切る部分が多かったため、結局ほとんど儲けが出なかった。　こうした経済的問題からか、妻とも別居状態になるが、彼女は体調をこわして１８４８年に倒れた後、１８５０年からはほぼ寝たきりになり、１８５４年に亡くなった。別居はしていても、最後まで気にかけている相手であった。埋葬が終わった後にマリーという後妻を迎えるが、妻との別居中世話をしてくれた女性である。息子には、恋愛感情以上に、世話になったお礼を何らかの形で表したかったという説明をしている。　まあ、恋の話をのぞくとあまり面白くないのでこれくらいにしておこう。１８６８年の春、ロシアへ演奏会に遠征して、ニースで休養したが、海岸の岩から落ちて大怪我をして全く活動できなくなり、翌年３月８日、６５歳で没した。　当時としてはあまりに前衛的で理解されることの少ない作曲家であった。話題になるのは大オーケストラによる演奏とか、曲そのものの素晴らしさよりも、その大掛かりな形態ばかりが話題を呼んだようだ。

  2016.11.21

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• ベルリオーズ：１９「イタリアのハロルド」

  ベルリオーズ：１９「イタリアのハロルド」　さて、このパガニーニ、既存の曲では自分のテクニックを見せることもできないというので、ほぼ全てが自作の曲であった。協奏曲はもちろん、演奏旅行先のヒットソングを主題とした変奏曲は絶大な人気を誇った。そんな演奏家なのに、何とベルリオーズに曲を依頼したのである。１８３３年の１２月２２日、「幻想交響曲」を聞いて、当時として超前衛的な音楽に新しい世界を求めたのであろう。　パガニーニはストラディバリウスのヴィオラを手に入れ、その演奏のための管弦楽伴奏の作品を依頼してきたのであるが、途中で喧嘩別れになった。パガニーニは自分の演奏を聴かせるための作品が欲しいのだが、ベルリオーズは芸術的に高い物を求めてしまったのだ。パガニーニは、「私は休んでなんかいられない。最初から最後までずっと弾いていたいのだ。」　というようなことを言ったという。莫大な謝礼がふいになってめげるベルリオーズではない。それなら全ての制約が無くなったのだから、本当に自分の思うがままに曲を作り上げようと思うのである。　そして完成したのが『イタリアのハロルド』である。交響曲の４楽章という形式をとりながら、協奏曲のようにヴィオラが登場する。それでいて協奏曲のような大活躍はせず、管弦楽の中に埋没して行く。バイロンの詩「チャイルド・ハロルドの巡礼」に着想を得たもので、『幻想交響曲』の恋人の主題のように、「ハロルドの主題」が全楽章に登場する。１８３４年１１月２３日の初演。　長くなったのであまり詳しい解説はやめておこう。第１楽章「山におけるハロルド。憂鬱、幸福、そして歓喜」　序奏つきのソナタ形式。夢見る青年という主人公は『幻想交響曲』にも通ずるものがある。ヴィオラが協奏曲風に活躍するのはこの楽章のみ。後はソロであってもオーケストラの中で目立つという程度になる。第２楽章「夕べの祈祷を歌う巡礼たちの一行」　巡礼の一行が歌いながら通り過ぎるのを眺める場面。第３楽章「アブリッチ山人が愛人によせるセレナード」　牧童が吹く角笛の民謡を使ったという説があるが、その民謡を説明してくれる資料はない。単純なメロディの繰り返しだが、『幻想交響曲』よりとっつきやすい。第４楽章「山賊の饗宴と追憶」　ハロルドは山賊の饗宴に飛び込んで死に、山賊の大暴れで曲を閉じる。主人公が死んでいるのだから、ソロのヴィオラは回想的にしか登場しない。それが「追憶」なのだろう。　『幻想交響曲』よりは明快で、展開も分かりやすいので、ぜひ聞いてほしい作品であるが、あまりに特異な曲で、ヴィオラのソロというのも当時はなかなか受け入れられなかったため、演奏機会も少なかったようだ。

  2016.11.20

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• ベルリオーズ：１８「パガニーニ」

  「ベルリオーズが管弦楽においてロマン派の基礎を作った。同時にパガニーニは器楽の基礎を作った。この二人の出会いに向けて……その前にパガニーニをご紹介。パガニーニは伝記をまとめているので、いずれここで取り上げるじゃろう」ベルリオーズ：１８「パガニーニ」　とにかくパガニーニの人気はすごいものだった。ウィーンでは普通の五倍のチケット代を提示して関係者が止めた。「ウィーンでは音楽はみんなもの。そんな値段では客が入りませんよ」と。ところがこの言い方にカチンと来たパガニーニ、それならと十倍で売り出し、全演奏会が立ち見まで出る超満員だったというのだ。　ヴァイオリンのテクニックが素晴らしかった。美しいメロディ、素晴らしい展開の中で、想像を超えるテクニックを聞かせるのである。当時のヨーロッパではひがみから、テクニックばかりで音楽そのものは中身がないと評され、今でもそれが引用されることが多い。評論家は音楽を聞いていないのがよく分かる。日本では人気のラフマニノフも全く同じで、ピアノ技術は高いが、曲はチャイコフスキーの真似と言われる。中村紘子氏が演奏会で今度やりましょうと言ったら、ラフマニノフなんて何十年も演奏していないと言われたのも有名。　どんなテクニックだったのか。ギターの技法であるハーモニック、弦を軽く抑えることで２オクターブ高い、笛のような音を出す。二本の指で一音を出すのだ。これを二重音で弾くだけではない、伴奏にピチカートを入れる。左手の親指を使うのだ。この左手のピチカートも得意で、自分で曲を弾きながら左手のピチカートで伴奏をつける、ヴァイオリン・ソロのための二重奏なんて曲もある。尚、とんでもないのはハーモニックを三重音で聞かせる曲まである。パガニーニ運弓という、半音階だが、一つ置きにスラーをつけたもの。これは不協和音で「悪魔のような」と表現された。　ある演奏会で、客席で譜面を起こした人がいる。ところが実際その譜面を演奏しようとしても出来ない。とても人間の指では届かないのだ。それから悪魔に身を売ったという評判が立ち、演奏会では貴婦人たちは次々に失神、演奏中に足が宙に浮いていたとか、影が悪魔に見えた途端に灯りの蝋燭がはじけ飛んだとか……　死んだ後、そういう噂から数十年埋葬が認められず、死体がおかれた教会には、見物人が行列を作ったというのだ。まず演奏家としてはそのようなとんでもない人だった。　これを聞いた若い演奏家はどう思うか……あまりに桁違いの技術に、これを目指すなんでとんでもない。ということで、シューマン、リスト、ショパン……みんなピアノに走ってしまうのだ。　シューマンの妻となるクララは、１２歳の時に演奏を聴いて「パガニーニのアダージョに天使の歌を聞いた」と言っている。この頃、後に夫になるシューマンが、クララの演奏はテクニックは素晴らしいが、女性らしい細やかさに欠けるような批評をしている。　シューマンは超絶のテクニックを求めて指が動かなくなり、精神的にもおかしくなっていくが、パガニーニの影響がなかったとは言えない。

  2016.11.19

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• 通販

  「いやあ、ＢＳを見ていると通販ばっかりじゃな」「地上波でも多いですよ」「おかしいのは、一日に必要な野菜がこれだけ、魚をこれだけ食べなければならないというやつ」「すごい量ですよね」「それがこれだけでとれるといういうのじゃから、サプリは大切じゃな」「はあ」「この間メモしていたら、指先程度のもの４７粒、ドリンクなど０．８リットル、他にゼリー状のものなどを加えると、それだけでお腹いっぱい」「まあ栄養などの必要な物が全部入っているから、食事はしなくていいですね」「ううん、しかし食事の悦びはないな」「はあ」「それで、もう一つおかしいのは、それを摂取してこんなに元気とか、こんなに若々しいとか……そんな人が次々登場する」「まあ、そうですねえ」「年齢より若く見えるというが、全部とったら70歳でも20代に見える計算になる」「ははは」「それからナイスボディというが、痩せすぎじゃないか……ちょっと見た目は若いが、首筋を見ると気持ち悪くなるような人も出ている」「個人の感想です」「そういう人を出すのでなく、ぜひ出してほしい人がいる」「どういう人です」「一日に必要な野菜や魚、その他をちゃんと毎日とっている人」「あれ……」「それが毎日これだけとっていますが、大変です。それがこの一粒でとれるんですよ……って言ってくれると説得力もあるな」「いないだろうなあ」「いないのなら、本当に必要なのかという問題になる」「あ……」「昨日笑ったのは、軟骨を再生させるというもの」「いいじゃないですか」「それが大笑い。軟骨は再生するのに117年かかるそうじゃ」「あれ」「まあ年を取って弱って行くのをサポートするのかも知れないが、3歳じゃあまだ大丈夫だろうし……どうすればいいのじゃろう」「余計なことばかり考えていますね」「とまあ、本日はこれぎり」

  2016.11.18

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• ベルリオーズ：１７「スミスソンとの再会」

  「念願のローマ大賞を受賞し、新たな恋に破れ……ベルリオーズはどうなるか」ベルリオーズ：１７「スミスソンとの再会」　さて、自伝を見ると、よく言えば情熱的、はっきり言えば精神科の治療が必要な激情型の人間のようだ。あなた、自分が自伝を書こうと思って、本当の自分をこのようにさらけ出しますか。　これは自伝という創作の上でのフィクションである。面白おかしく書くことで読者の興味をひこうとする表現なのだ。それが、彼の情熱的な音楽とマッチするから面白いのだ。読む人のことを考えない、退屈な伝記に慣れた日本人ではピンとこないかも知れない。　ここまでの支離滅裂な言動をすべて信じてはならない。　さて、ベルリオーズのローマ留学はあまりプラスにならなかった。華やかで華麗なというだけの音楽は彼には空回りをしているようにしか感じられなかった。よかったのはメンデルスゾーンとグリンカに出会ったこと、それにイタリア人歌手の声のいいのに驚いた、そのくらいだった。　１８３２年１１月６日、彼は予定よりも半年も早くパリに戻った。それでも凱旋記念の音楽会を開く必要があるので準備に入った。　そこで、あのスミスソン……『幻想交響曲』のモデルとなったイギリス女優が、パリに来ていることを知った。しかし、わずか２年で彼女の世界は変わっていた。馬車から落ちて足を折り、女優生命を失うどころか、治療や派手な生活のために借金まみれになっているのだ。　１２月９日と３０日、２日間のコンサートに招待されて、彼女はやって来た。そこで演奏されたのが『幻想交響曲』。プログラムを読み、曲を聞いた彼女は、この主人公が自分だということが分かった。５年前のあの変な目つきの男が、ローマ大賞を受賞するような偉大な作曲家であることを知り、楽屋へ詫びに行った。　二人は翌年秋に結婚する。１４０００フランにものぼる借金を、彼は意欲的な作品作りで返済して行った。　意欲的な作品は当然演奏されて喝采を受ける。ついに、彼は「ベートーヴェンの再来だ」という評価を受けることになるのである。　まあ、こんな具合で、スミスソンとの恋物語は、めでたしめでたしという結末を迎えることになるのだ。ここでは『幻想交響曲』についてだけ取り上げようと思ったので、これで完結ということになるが、せっかくなので、もう一つ取り上げておこう。　ベルリオーズは管弦楽の世界でロマン派を出発させた作曲家である。一方、器楽の方ではパガニーニという作曲家が現れる。この作曲家がまたとてつもなく面白いので何としても取り上げたいが、重複するのをやむを得ずってことで、二人の接点についてだけ簡単に取り上げよう。　パガニーニはイタリアの作曲家、ヴァイオリン奏者としてヨーロッパ全土を興奮に叩き込んだ人である。

  2016.11.17

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• 人生で大切なものは

  「テレビのＣＭで体の大きな『おねえちゃん』と、体重が３分の１くらいの、妹じゃろうか……話をするのがある」「ああ、宝くじですね」「まず、誕生日に年齢分だけのくじを渡して『おねえちゃんが六億手に入れるまで』続けると宣言している」「そうですね」「なぜじゃろう」「なぜって」「そこに何かやましいところがあるのじゃろう。『シャワー浴びて来るね』ってごまかして行ってしまう」「ううん、そう言われると何かありそうですね「そうじゃろう。どうしてシャワーの方を写さないのか」「そうじゃないでしょう」「それで、もう一つの同じシリーズのＣＭを見て、一つの答えが出る」「はあ」「『今のままで十分幸せだ』と言うおねえちゃんに対して、『もっと幸せになっていいの』と幸せを押し付けるのじゃ」「はあ」「これは二つの解釈が出来る」「一つは」「おねえちゃんは今のままで幸せと思っているが、実は水準に達していない。昔の野麦峠のような貧困層ということじゃな」「でも妹は」「そうか……するともう一つ」「何です」「妹の押し売りじゃ」「はあ」「それならシャワーを浴びに行ったのも分かる。本当に正しいことをやっているかどうか……自分でも分からないからごまかしているのじゃ」「そうなりますか」「まあ最初の説にあるように、二人は貧乏だったのじゃろうな。おねえちゃんの食費が大変で」「勝手に作るな」「それで妹はお金があることが幸せなのだと思い込んでいる」「はあ」「人生でもっと大切なものがあるはずだと思いながらお金に執着する……そこにあの姉妹の悲劇を感じるのじゃな」「すごい解釈ですね」「お金よりも大切なものがある」「じゃあ、お金はいらない」「そうではないな。今の社会に適応するにはお金も必要になる。そこに現代人のジレンマがある」「面倒な話ですね」「とまあ、今日はこれぎり」

  2016.11.16

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• ベルリオーズ：１６「新たな恋の物語」

  ベルリオーズ：１６「新たな恋の物語」　さて、『幻想交響曲』の主人公であったスミスソンと別れた……関係もしていないが……その後、彼の前に新しい恋人が現れた。　『幻想』が大変な話題になった翌年、１８３１年の３月、マリー・モークという美しいピアニストに夢中になってしまう。これはフェルディナンド・ヒラーという、ベートーヴェンやゲーテとも面識のあった、ベルリオーズの親友の恋人だった。ベルリオーズの性格をよく知るヒラーは、それほどに思うならばと、彼女を譲ってくれたのである。　二人にとって障害はただ一つ。ベルリオーズが前年にローマ大賞を受賞したことである。正確に言えば、受賞によって５年間の生活を保障される身になっているので生活の問題はない。問題なのは副賞の２年間のローマ留学である。まさか断ることも出来ず、かといって女を連れて行く訳にも行かず……仕方なく彼は単身で留学するものの、勉強なんかそっちのけ、悶々として彼女からの手紙を待つ日々だった。　やっと手紙が来て、大喜びで開けてみると、彼女の母親からで、「娘はピアノ製作者として有名なプレイェル家に嫁ぐことになった」という報告。しかも、ベルリオーズのことを「家庭の平和を乱した色気ちがい」と罵倒しているのだった。　怒りに狂ったベルリオーズは、「よし、殺してやるぞ。３人ともみな殺しだ。あのカバ（母親のあだ名）と、浮気娘と、無実の男とを、いっぱひとからげにして殺してやる。それから、……そのあとは自殺だ……」（自伝より）　という決心をして、ピストルや自殺用の毒を手に入れ、相手に気付かれぬよう女装してパリ行きの馬車に乗り込んだ。「そうだな、夜の９時頃忍び込んでやろう。みんながお茶を飲んでいる時間だ。まず、ふたりは簡単にかたずける（注１）。それからいよいよ３人目の料理にかかる。モークの髪をひっつかみ、自分がだれだかを知らせ、相手が悲鳴をあげるのをゆっくりと楽しんでから、第３弾をぶっぱなす。そして、第４弾はおれの、このこめかみに……もし、最後の弾が不発だったら……、いや、だいじょうぶ、用意した劇薬がある。」（注１は原文のママ）　この人はいつも想像力豊かなのである。馬車に揺られながら、想像は次々と発展する。「まてよ、おれは、なんだって死ぬんだ。どこに死ぬ必要があるんだ。死ぬのが怖いんじゃない。いったいこのおれまでが死ぬ必要があるかどうかということなんだ。……もしもだ、このおれがここで無残な死をとげたとしたら、このフランス楽壇はどうなると思う。この頭のなかにいっぱいつまっている大傑作が、同時にみんな葬り去られてしまうではないか。世界人種のための財宝が、フランスの国宝がだ……」　彼はそう考えた瞬間、獰猛な叫び声を上げた。馬車は急停車して、御者は逃げてしまう。残ったのは女の格好をした間抜けな作曲家だけであった。しかし、この一声で、不実な女の影も、それに対する復讐も消えてしまったのである。

  2016.11.15

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• ベルリオーズ：１５「幻想交響曲：４つの落雷との関係」

  ベルリオーズ：１５「幻想交響曲：４つの落雷との関係」　ベルリオーズを襲った４つの落雷は、『幻想』に大きな影響を与えている。　物語の主人公がイギリスの女優スミスソンであることは言うまでもない。彼女にふられた腹いせを、音楽で殺し、魔女として辱めることで晴らす……って、あんまり男らしくないかも知れないが、それだけのドラマに作り上げたのだから、文句の言いようがない。　ベートーヴェンの影響は既に述べている。主題はあるものの、形式を厳守せず、自由に展開していく。そして、楽器の使い方、色彩的な管弦楽の手法は、明らかに新しい時代を生み出している。ベートーヴェンはロマン派への足掛かりを作ったが、このベルリオーズによって本当のロマン派が始まったと言ってよい。　いずれ紹介することになるが、器楽の世界ではパガニーニが一世を風靡し、ヴィルソードの世界を生み出した。そのヴァイオリン技術があまりに桁違いだったため、これを聞いた作曲家たち、シューマン、リスト、ショパン……みんな鍵盤でその世界を追おうとした。　ロマン派はこの二つの世界から成り立つのである。パガニーニは後にベルリオーズとも関わる。　三つ目の落雷はゲーテである。　フィナーレの「ワルプルギスの夜の夢」というのは４月末日から魔女たちが集うというもので、ゲーテの『ファウスト』は第１部が「ワルプルギスの夜」、第２部が「古典的ワルプルギスの夜」という場面になっている。　これは残った一つ、シェークスピアの『真夏の夜の夢』も連想させる。　ともかく、彼の頭の中にあるあらゆるもの、全ての要素を曲に叩き込んだのである。傑作でないわけがない。　さて、最も重要なスミスソンという女優、結局初演の頃には他の国へ行ってしまっていた。ところが、何と……フランスへ戻った彼女は偶然に演奏会に来場してこの曲を聞くのである……さて、どうなるか……　演奏で私が最も素晴らしいと思うのはアンセルメ指揮のスイス・ロマンド管弦楽団。当時なら前衛的といえる、この荒々しい無茶苦茶な作品を普通のクラシックのように、美しく聞かせてくれる。それでいてドラマを失っていない。分からないのは、フィナーレの最後の金管の3連符をカットしていること。なぜだろう。　新鋭の指揮者がどうもいただけないのはなぜだろう。書かれているテンポや強弱をわざとらしく大げさに強調することで、いかにも前衛的に聞かせているものが多い。初めて聞いた時は面白味を感じるが、繰り返していると、何だかわざとらしさ以外感じなくなり、滑稽、ふざけたこけおどし、臭い田舎芝居にしか感じられない物が多い。　安いＣＤ（500円未満で買える）でおなじみの、リッツィオと南ドイツオーケストラが悪くない。行進曲冒頭の３連符がほとんど聞こえず、不気味な重々しさを出したのが印象的。

  2016.11.14

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• ベルリオーズ：１４「幻想交響曲の分析：第５楽章の最後」

  ベルリオーズ：１４「幻想交響曲の分析：第５楽章の最後」３３１～：魔女のロンドは半音階風にアレンジされ、不気味な雰囲気を出す。やがてこれに「怒りの日」がからんでくる。３６４～：半音階風の魔女のロンドでフーガを始める。今度は４小節ごとに新しい楽器が加わる。不気味なままに盛り上がる。やがて元のハ長調での主題が暗示され、４０７～：弦楽器が主題を演奏し始めるが、フーガにはならず、４１３小節で「怒りの日」が加わって同時に鳴らされる。細かい動きになり、再び不気味な雰囲気になると、４４４～：弦楽器が弓の木の部分で演奏するコル・レーニョ奏法が登場する。ロンドの主題はトリルだらけの怪しい音楽となり、４６０～：木管の三連符に金管と弦の和音が応え、木管に怪しい鳥の声が聞こえると、いよいよラストを暗示する盛り上がりから、「怒りの日」が鳴り響く。４９６～：全員での狂喜乱舞となり、曲を閉じる。　訳の分からない展開、音楽、和音である。この音の使い方は間違っているという指摘に対して、シューマンは「しかし、この曲では音符一つも変えることが出来ない」と言っている。　聞いていて不快にならないうまさは、ところどころにはっとする美しい音色やメロディが登場すること、それに何度も繰り返すが、テキストがあることである。訳の分からない音楽に対して、こういうことを描写しているのですよって示すことで、理解を促すのである。　そこにはベートーヴェンの『合唱』を何とか世に出したいと努力していたアブネックのアドバイスがあったことは間違いない。『合唱』の訳の分からない展開を、何とか聞きやすくと、楽章ごとに休みを入れたりして努力をしていた時代である。彼は『幻想』初演の翌年、肝心の第４楽章をカットするというかたちで『合唱』を演奏して、初めてこの曲が喝采を得た。これを聞いたワーグナーが、当時のオーケストラでは表現力がないからだと楽器を補充して演奏し、これによってやっと『合唱』が世に認められるのであるが、そのような中だから、ベルリオーズの『幻想』も、そのままでは聴衆に受け入れられないことは確かだった。それがテキストにより、不気味な音楽は不気味な世界を描写しているのだということで聴衆が受け入れてしまった。初演は大成功に終わったのである。　音楽史では、その翌年の『合唱』演奏会が、ワーグナーだけでなくベルリオーズにも大きな影響を与えたとしているが、それは間違っている。もうすでに『合唱』を越える新しい交響曲を生み出しているのだから。　ともかく、『幻想交響曲』がすごいのは、まだ『合唱』が世に認められない時代に、それを越えようとする新しい音楽を作り出していていることである。これから本当のロマン派の時代が始まるのである。

  2016.11.13

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• 最近の話題から

  「ニュースを見ていると、記者が馬鹿だと分かる」「またひどいことを」「例えば都知事の会見で、オリンピックの競技会場問題、記者が『大山鳴動鼠一匹』と言っていた」「都知事は反論していましたが」「だって、要するにあれだけ大騒ぎをしたのに計画通りの会場に決定したというのじゃろう」「ああ、それならねえ」「だから、新聞では『二敗一分』と出ていた」「一つだけ先送り、後は元通りの会場になったという計算ですね」「さて、都知事は会場見直しって、別の会場に替えることを目的にしていたのか」「え……」「要するに八千億円でやりますって世界に公約したのが、二兆円から三兆円に膨れ上がっていた。それにメスを入れるというのじゃろう」「はい」「だから、それで何十億円もの無駄を明らかにした。それで成果じゃろう」「ああ、そういう見方もできますね」「って、それがそもそも……豊洲にしても、五輪にしても、今までのなあなあでやって来た都議会にメスを入れたというのじゃよ」「はい、それが明らかになっただけでも良かったということですか」「そう。それが明らかになった途端に、すでに百億以上の節約ができているじゃないか。それを『大山鳴動』だの『二敗一分』だの、表面しか見えていない記者……本質を知らない記者が記事を書いているということじゃな」「はい」「だからテレビのニュースでもすごく偏った報道がなされている。政府発表をそのまま信じてとかね……政府寄りの報道をしないと弾圧するって明言されてビビッている訳でもあるまいが、Ｓ新聞なんか、政府の経済、外交をほめたたえ、野党へのネガティブキャンペーンとしか思えない物を出しているね」「それしか見ていないと信じちゃうでしょう」「ねえ……ということで、本日はこれぎり」

  2016.11.12

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  ベルリオーズ：１３「幻想交響曲の分析：第５楽章」

  ベルリオーズ：１３「幻想交響曲の分析：第５楽章」第５楽章「ワルプルギスの夜の夢」「若い芸術家は、夢のなかで魔女の饗宴に列席する。妖怪たちは、彼を弔うために集まってくる。怪しげな鳥の声、嘆息、ゲラゲラ笑い。と、そのとき、固定観念があらわれるが、それはかつての気品を失い、グロテスクで軽薄な舞曲となっている。いとしい恋人は、魔女となって饗宴の席に着く。歓迎の叫び、弔鐘。『怒りの日』の道化じみた賛歌、魔女のロンド、そしてこの『怒りの日』とロンドが同時に奏されて熱狂的になる。」導入部：ラルゲット　４分の４拍子１～：弱音器つきの弦のトレモロが、不協和音で怪しい雰囲気を出し、木管楽器に不気味な鳥の声が描写される。冒頭部は２部のヴァイオリンがそれぞれ３部に分かれ、ヴィオラも２部になる。これが繰り返されるが、全く同じものは登場しない。この楽章では、同じような展開があるものの、全く新しい曲になっているのだ。アレグロ　８分の６拍子２１～：クラリネットに恋人の主題が現れるが、テキストにあるように、これまでの気品を失って、軽薄に踊る。アレグロ・アッサイ　４分の４拍子２９～：彼女を待ちわびたような妖怪どもの雄たけび。アレグロ　変ホ長調　８分の６拍子４０～：再び軽率な恋人が踊り始める。次第に伴奏の細かい動きが充実して、クライマックスを迎える。下降する音型でおさまると、２分の２拍子を１小節だけはさんで、８２～：８分の６拍子で、上昇する音になり、魔女のロンドの冒頭が暗示される。すぐに静まって、下降する音型で沈んで行く。ロンティーノ　ハ短調　８分の６拍子１０２～：教会の鐘が不気味に鳴り響く。弦が魔女のロンドの冒頭で応じるが、進まない。１２７～：グレゴリオ聖歌にある「怒りの日」が鳴り、鐘との不協和音になる。この「怒りの日」も半分の速さになり、６拍子になり、どんどん軽率になって行く。３度にわたって「怒りの日」が発展。２２２～：魔女のロンドの主題がまた始まる。今度こそ盛り上がって、いよいよ魔女の饗宴が始まる。魔女のロンド　ハ長調　８分の６拍子２４１～：やっと低弦がロンド主題を始める。　８小節ごとに、第２ヴァイオリン、第１ヴァイオリンとファゴットとフーガとして受け継がれていく。３０５～：「運命」主題のようなファンファーレに乗って、魔女だろうか、怪しい物が下降する。

  2016.11.11

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  ベルリオーズ：１２「幻想交響曲の分析：第４楽章」

  ベルリオーズ：１２「幻想交響曲の分析：第４楽章」第４楽章「刑場への行進」Allegretto non troppo　俗に「断頭台への行進曲」と呼ばれる。交響曲の中に行進曲が入っているなんて……ここから第５楽章までが本当の「幻想」であるので、合わせてフィナーレとすれば、第２楽章にリズム楽章を置き、第３楽章にアダージョを置いたのは、ベートーヴェンの『合唱』と同じように、フィナーレが長すぎるので、２、３楽章の順番を入れ替えたという説明ができる。「彼は恋人を殺したことを夢見る。彼は死刑を宣告され、刑場にひかれる。その行列には、ある時はゆううつで荒々しく、またある時は荘重で華やかな行進曲が伴う。さわがしい爆発は直ちに規則正しい歩みの重々しいひびきによって続けられる。最後に、愛への最後の思いのように固定観念が現われるが、それは斧の落下によって切りとられる。」１～：２台のティンパニの６連に乗って、行進曲主題の一部分が示される。不気味な行進曲の始まりである。17～：弦によって下降する音階的な旋律が始まる。　後半はファゴットの対旋律が付く。33～：ティンパニの３連符が鳴り、ヴァイオリンが下降する音階。低弦が新しい対旋律を弾く。52～：低弦が下降旋律、ヴァイオリンやヴィオラは上昇し、ファゴットがまた新しい対旋律を吹く。62～：管楽器が華やかな行進曲を吹く。　77小節まで行って、冒頭から繰り返し。78～：導入部を思わせる旋律を、木管楽器と金管楽器でやりとりし、弦は3連符で応じる。82～：下降する音階的主題。ピチカート、アルコ、木管、金管……楽器をトスして旋律を演奏する。89～：管楽器が行進曲を演奏し、弦は三連符と細かい動きで応じる。執拗な繰り返しは、次第にイライラを募らせる。119～：下降する音階的主題をトスして回すのがまた始まるかと思いきや、行進曲がクライマックスを迎える。123～：全奏で下降する主題。後半上昇をしかけると、140～：リズミカルになって、管楽器のファンファーレを思わせる音の積み重ねに。全員がやっと一つになる。164～：クラリネットで彼女の主題が鳴ると、全員の一発で打ち切られ、ファンファーレと共に首が断ち切られる。　吹奏楽などでもこれだけを演奏することがあるが、ここだけではイライラを感じさせるばかりの行進曲で面白くない。あくまでもドラマの一場面なのである。

  2016.11.10

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  ベルリオーズ：１１「幻想交響曲の分析：第３楽章」

  ベルリオーズ：１１「幻想交響曲の分析：第３楽章」第３楽章「田園の情景」Adagio「夏のある夕暮に、若い芸術家はふたりの牧童の奏する牧笛に耳をかたむける。静かな自然のたたずまい。そよ風に樹々はささやき、未来への明るい希望に、彼の心はいっぱいにふくらむ。……しかし、そのとき恋人の姿が浮かび、彼の胸は、不吉な予感にわななく。もし、彼女が自分を裏切ったらどうしよう！　やがて、ふたたび牧笛が聞こえてくるが、もうひとりの牧童はそれに答えようとしない。焦燥、日没、遠雷、孤独、そして静寂……」導入部１小節～：イングリッシュホルンが牧歌的なフレーズを歌うと、遠くでオーボエが答える。この導入は印象的でなかなか面白い。やりとりがしばらく続くと、主題20～：フルートとヴァイオリンが主題となるメロディを奏でる。　正直言えば、このメロディがあまりいいものとは言えない。この辺りから退屈になってしまうのだ。　ただ、これは現代の我々があまりに多種多様な音楽を聴いて分かっているから。この単純なメロディも、恋人との主題と絡み合わせるために作ったもので、単なる変奏曲ではないのである。48～：木管の下る音程と弦の掛け合いがあって、第１ヴァイオリンの細かい動きになる。69～：変奏１：そのまま第１ヴァイオリンが16分音符で変奏。木管の合いの手に乗ってヴィオラとチェロが旋律を弾く。79～：展開がほとんどなく、落ち着かない雰囲気になって盛り上がる。87～：焦燥をぶつけるような激しい音になるが、その合間に恋人の主題が聞こえる。しばらくして落ち着いていく。113～：変奏２：テンポが戻り、弦の細かい動きに乗って、木管が旋律を吹く。クラリネットの旋律は新しい物に感じるかも知れない。盛り上がるが、すぐに落ち着く。　150～：弦が旋律を始めるが、木管楽器が恋人の主題を乗せる。　ベートーヴェンの『田園』のように慰めにはならず、自然の中に彼女の姿を思い出すという幻想を見ているのである。不安な気分で曲は静まって行く。175～：冒頭のイングリッシュホルンが戻って来るが、もう答える者はいない。その代りティンパニによる雷鳴が聞こえる。曲はそのまま静かに終わる。　描写的な内容である。特に最後の牧笛と雷のやりとりは面白い。この雷を描写するために、２対のティンパニを要するのである。当時の人はこれも驚いただろう。現代的には退屈な楽章に感じる人も多いだろうし、ベートーヴェンの変奏曲以上に何だか分からない展開であるが、面白さを工夫し、ドラマチックなものを作ろうという意欲を感じる楽章である。

  2016.11.09

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  ベルリオーズ：１０「幻想交響曲の分析：第２楽章」

  ベルリオーズ：１０「幻想交響曲の分析：第２楽章」第２楽章「舞踏会」序奏１小節～：弦に乗ってハープの華麗な分散和音が出る。二台のハープが交互に演奏するが、上へ上へと向かって行き、盛り上がって二台のハープが一緒になると下へ向かって走り出し、木管楽器も加わる。ワルツ36～：第一ヴァイオリンが主題を出すが、フランス風だという、何となくお尻の重いワルツである。最初の主題の後、60～：ハープが加わり、木管に導かれて少しずつ下る主題が続く。94～：最初の主題が戻って、後半部が繰り返される。121～：ワルツに乗って恋人が登場する。　ここは舞踏会に現れたので、ワルツのまま演奏する。わざとらしくテンポを緩める演奏があるが、いただけない。これが盛り上がって、175～：ワルツ主題が戻るが、ここは彼女が踊っているのだろう。一般には第４楽章からが「幻想」であって、その前は現実の世界だと解釈しているが、私はここも「幻想」であって、主人公と彼女が一緒に踊っている夢を見るのだと思う。ワルツは華やかに奏でられ、103～：木管によって下がる音型が繰り返される。232：一小節の間があるが、あの女が気取っている。気を持たせる雰囲気である。233～：ワルツ主題が戻り、256～：フィナーレとなる。華やかに終わると思ったら、302～：唐突に彼女の主題が現れる。彼女と踊る夢から我に返った主人公は、彼女がいなくなっているのに気付くのである。（本当の）フィナーレ320～：今度こそ華やかなフィナーレとなり、曲を締めくくる。主人公が踊り狂う人々の間を、彼女の姿を探して走り回る姿が思い浮かぶ。　途中で述べたように、第３楽章までは現実の世界で、後の２つの楽章が「幻想」の世界なのだと解説されている。しかし、次の第３楽章では彼女の姿を幻のように思い起こしており、妄想の世界である。この第２楽章も、彼女と一緒に踊るという夢を見ているのだと思って聞くと場面がよく描写されているように思う。一番悪い聞き方なのだが。　華麗な二台のハープが加わっているが、他の楽章では使われない。何と贅沢な編成なのだろう。　スケルツォの代わりにワルツを入れたのだが、第２楽章はアダージョを入れるのが普通である。順番を入れ替えたのはベートーヴェンの『合唱』と同じで、第４、第５楽章をフィナーレと考えて、長いので入れ替えたのかも知れない。

  2016.11.08

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• 年金は百年安心

  「年金法案が、与党は財源確保法案、野党は年金削減法案だと言う」「どうなんですか」「若者の給料が減ると、その時の年金も減らすというもので、野党の試算では10年目には５％も減るという」「へえ」「それで与党の方はでたらめだといい、アベ君は百年安心を訴えていた」「そうですねえ」「根拠は、今年の完全失業率の減少、給与全体の上昇と、アベノミクスが成功していること」「はあ」「まあ、素人でも分かるが、パートや派遣で働きやすくしたので、失業率は減る。それで全体の給料も増えるが、一人当たりの給料で計算すると減っている」「なるほど」「だからデパートなどでも売り上げが落ちたままだし、買い物などで景気回復は感じられない」「そうですねえ」「銀座の三越なんか、２フロアーが免税店になっちゃったしねえ」「日本人には期待できないんですね」「さて、それで厚生労働省が資産を発表した」「どうなりました」「野党の計算が全くのでっちあげで、５％ではなく、３％しか減らないという」「ああ、じゃあ安心ですね」「ううん……老後も安心できないなあ」「大家さん、仕事を引退して、６５歳までは年金が入りません。今のアベ政権が続けば、大屋さんが６５歳になる時には、年金は７０歳からに変更されているはずですね」「結局生涯もらえないかも知れないな」

  2016.11.07

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  ベルリオーズ：９「幻想交響曲の分析：第１楽章の後半」

  ベルリオーズ：９「幻想交響曲の分析：第１楽章の後半」主題Ａ主題Ｂ主題Ｃ主題Ｄ（☆から）278～：主題Ｃを静かに繰り返してＢも加わり、少し落ち着くかと思ったら、弦の三連符ですぐに盛り上がり、下降する音、同じ音の積み重ねで盛り上がる。じわじわと盛り上げていくやり方が印象的である。311～：盛り上がって荒々しい盛り上がりになるかと思いきや、チェロが主題Ｄを弾き、ヴァイオリンが主題Ｂで追い掛ける。既に述べた通り、この二つは同じところから出ている主題である。弦の音の美しさにハッとする場面。　木管が加わって盛り上がると、全員で主題を演奏する。329～：これが落ち着くと、358～：ヴァイオリンの三連符に乗って、オーボエが主題の変形を奏でる。盛り上がって、409～：全管弦楽で華やかに主題を奏でる。前半は弦が三連符だが、後半（428～）になるとティンパニだけが三連符なのが印象的である。440～：木管が主題Ｂを変形した下降音、同時に弦は上昇する。木管楽器が主題をトスして回り、再び木管と弦との対比。全員が上昇に代わって盛り上がると、主題Ｂの変形である下降音でクライマックスとなり、今度は上昇する主題Ｄの変形に続いてまた下降する音型。これで唐突に終曲の和音となる。終結部491～：弦の音型とオーボエの長い音が導いて、第一ヴァイオリンがゆっくりと主題を演奏し、宗教的慰めのような和音となって曲は終わる。　もう第１楽章だけで、『合唱』を超える難解な作品であることが分かる。しかし、テキストによって何と分かるので、混乱には陥らない。現代の我々にはそんなテキストは必要ないはずだが、やはり初めて聞く時には戸惑う部分が多いので、アシストを要するのだろう。　驚くべきことは、この曲がベートーヴェンの死後わずか三年に書きあげられ、彼を越えようとする音楽になっていることである。ロマン派のきっかけを作ったベートーヴェンであるが、この『幻想交響曲』によって本当のロマン派が始まったと言えるだろう。管弦楽の自由な使い方は他の作曲家にも影響を与え、後半の荒々しい音楽は化け物や怪物を描く音楽を生み出すきっかけとなった。『はげ山の一夜』、『展覧会の絵』の「バーバヤーガ」（別の作曲家のものもあったな）、『死の舞踏』などなど、いかに音で不気味な世界を作るかに苦心しているのである。　ちなみに、器楽の方ではパガニーニが現れ、自分のテクニックを見せるための曲を作ることが始まる。ヴァイオリンの技術があまりに桁違いであったため、リスト、ショパン、シューマン……みんなピアノのパガニーニを目指すようになる。メンデルスゾーンのオルガンというのも異色で面白いが、とにかくロマン派は、器楽の技術の発展と、ベルリオーズの管弦楽法の発展という二つの世界から始まるのである。

  2016.11.06

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  ベルリオーズ：８「幻想交響曲の分析：第１楽章」

  「さあ、幻想交響曲がどういうものか、見て行こう」ベルリオーズ：８「幻想交響曲の分析：第１楽章」第１楽章序奏部：ラルゴ　ハ短調、木管の三連符で始まり、弦が主題を演奏。後で紹介する第一主題の「主題Ｂ」に近いのは誰も感じるところだろう。17小節から：少し生き生きとして木管が冒頭の三連符で加わって来ると、28～：弦のメロディに木管の早い動きがからむ。49～：細かい動きと三連符でのやり取りがあり、主要部へ突入する。主要部・提示部：アレグロ・アジタート・エ・アパショナート・アッサイ64～：導入的な和音を鳴らして、71小節目から、メインとなる主題が出る。「上品で優雅だが、冷たさを感じさせるイギリス女」（シューマンの言葉）である。　主題は分散和音から始まる主題Ａ、後半はト長調に偏る。　半音階が加わって不安を感じさせる主題Ｂ。　三連符の印象的な主題Ｃ。ここには半音階も登場する。111～：弦の上昇する激しい動きが全員での和音を導き、下がってまた上がるという音型が明確に出て来る。これに主題Ｃの変形がからむ。（これを第二主題とする説もある）133～：主題Ｂと主題Ａがからむが、主題Ａは三連符で主題Ｃの形になっている。刻むような音の積み重ねで盛り上がるが、この音型は主題の伴奏に使われていたものである。150～：管楽器の主題Ａ、弦楽器が新しい主題Ｄ（☆印から）を出す。新しい主題だではあるが、すでに出ているＡからＣまでの全ての主題との関係も感じられるだろう。展開部になると主題Ｂからの変化なのだと実感できる場面も出て来る。167小節まで行って、メインの主題から繰り返す。展開部：168～：普通の交響曲なら展開部に当たる部分……て、曲全体がそもそも普通ではないのだが……　主題Ａと主題Ｄのからみだが、この主題Ｄが主題Ｂから派生したものであることが分かる。伴奏にあった同じ音の積み重ねで盛り上がると、再び同じことを始めると、半音階を上下する印象的な部分が始まる。これが盛り上がってぷつっと切れると、三小節の休み。再現部：232～：ここからが再現部になるのかな。弦の分散和音に乗って木管が主題を演奏する。提示部で同じ音の積み重ねで伴奏したのと比べると、非常に落ち着かないものを感じさせる。提示部と同じようにＡからＣまでの主題がそのまま再現される。（つづく）

  2016.11.05

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