落語「つ」の20:晦日(つごもり)
【粗筋】「つごもりってのはどういう訳です」「あれはな、つごがもるからつごもりだ」「あれっ……つごってもるんですか」「ああ、もるとも」【成立】 知ったかぶりの枕や挿入に聞くことがある。安永8(1779)年『寿々葉羅井』の「晦日」は、もうひとひねりして、「もとはつもがごるからつもごりと言ったのだ」「つもってごるんですか」……昭和の噺家が多く「おおつもごり」と言っていたのがおかしかった。そういえば、「ぶんぶく茶釜」の歌を紹介するのに、みんな「ぶんぶくちゃまが」と言っていた。 古今亭志ん生(5)が演ったのは蛇の語源、「屁みたいな奴が、ビッと成ったんだ」というのが何ともおかしかった。他に「うわばみ」が「うわーっとばむんだ」というのがある。「はみ」が「食む」の活用なら正しそうだが、蛇を「はみ」というのが語源。