落語「た」の62:多国籍商店街(たこくせきしょうてんがい)
【粗筋】 ハイレベルな予備校で入塾試験をやるが。試験場所が足りなくなって、商店街の空店舗を探しに来た。駅に近く利便性があれば、教室としても利用したいというのだ。商店街の会長が案内するが、近所にショッピングセンターが出来てシャッター街になったが、格安で貸し出すことで活性化している。しかし、安いというので外国人が集まり、どこの国だか分からない。寿司屋に入ると、これも外人。握りを頼むと、音楽に乗って踊りながら握るが、しっかりと固まっている。「これじゃあおにぎりや」「ノープロブレム」「問題ないって、こっちが問題なんや」 そこへ本部から電話。「はい……ええ、そうですか……分かりました」「どないしはりました」「実は本部の方で入塾試験の問題を盗まれたらしいんです。申しおまへんが、今回こちらの店を借りるという話も延期に……」「はあ、そうですか」「What……What happpun……」「いやあ、その問題がのうなったんで……日本語分からんのかい……問題がのうなった……問題ない……No problem」【成立】 桂春団治(4)が演った創作落語。年末の買い出しでお馴染みの上のアメ横が、7割が中国のお店になっているとニュースで報じられた(2024年6月)。因みにここも多国籍で、中国以外のお店も増えている。既に海鮮系のお店は減少している。お店の人と顔見知りになってねだると、荒巻鮭を1万円くらいで売ってくれる。普通に店にあるのと全く違う……それも無くなるかも。