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テーマ:おすすめ映画(4071)
カテゴリ:★★★★★
先日の「ギルバート・グレイプ」と同監督作品のこの映画を、さっそくレンタルしてきて観たので、
今日はそのことを書きたいと思います~♪ 観始めは、淡々としていて映像もちょっと古く、病気がちでヒステリックな母親がいたり、 主人公の少年イングマルが何をやっても冴えない上、周りの大人達からも煙たがられていたり・・・。 もしかして辛いストーリーなのかなと思って観始めたのですが・・・。 ある時、イングマルが理由あって田舎のグンネル叔父さんのところに預けられるという場面くらいから、ちょっとほのぼのした雰囲気に・・・♪ 迎えの車の中でイングマルが叔母さん(=叔父さんの奥さん)から、 <以下ネタばれ部分、伏字→>「暖かくなってきたわ。あんたが太陽を運んできたのよ。」と言われた時には、観ているこちらもホットしました-☆ イングマルを迎え入れた叔父さんも、楽しく優しい人で・・・ちょっと浮気癖がありそうなおっちゃんでしたけど(笑)。 笑っちゃったのが、グンネル叔父さんの家の1階に、ほとんど寝たきりのおじいさんが住んでいるのですが、 そのおじいさん、 「ベッドの中に女性下着のカタログを隠し持っていて、それをイングマルに読んでももらうこと」 を日課(楽しみ)にしているんですよ(笑)。 ( おばあさんに見つかりそうになって、「慌てて隠す」とこなんてっ! (>з<)=зプー! ) それから、村にはいつも屋根の修理ばかりしているおじさんがいるのですが、ある時、 「何故だか真冬の川の中に入ってしまって、村のみんなが面白半分に見物に行くのです。 でもそのおじさん、いつまで経っても川から出ようとしないので、 心配したグンネル叔父さんを初め村の皆が、一斉に彼を助け出そう」とするのですが、 そういう田舎ならではの素朴なシーンもよかったな~。心がホッコリしますね-☆ 助けられた本人は「余計なことするな。頼んじゃおらん!」とか言ってましたけど(笑)。 ガラス工場で出会う、ブリジット・バルドー似のセクシーお姉さんの存在も、 イングマルを何かと優しく包み込んでくれて♪ そして、そんな周りの人々の優しさやユーモアに囲まれているうちに、 イングマルもだんだん明るく生き生きした少年になっていく様子が、またよかったです-☆ でも、人生、いろんなことがあるワケで・・・ 少年にもまた酷な現実が襲ってきたりします。 そんな時彼は、一人部屋の窓から夜空を見上げて、過去の、不幸な結果に終わった出来事(←世間での)をいろいろ並べて、「彼らより自分は幸運だ」と唱えるのです。 あの宇宙に打ち上げられた"ライカ犬"よりましだと・・・。 そして切なかったのは、イングマルは「大好きなのは犬のシッカンと、ママ。」と言いながらも、 そのママは病気で精神的にも参ってしまっているために、彼女から十分な愛を与えてもらえないのです。 彼が病床の母の元へ帰省した際にも、田舎での楽しい出来事を生き生きと語るのですが、 そんなイングマルに母は微笑む余裕すらないのです。 しかも、 「彼女はすでにかなりの重病になっていました。 あげくに大好きなもう1つのもの、"犬のシッカン"も引き取られ殺されて」しまう・・・。 少年にはとても辛い出来事であり、悲しい現実です・・・ (T_T) このあたりの心理も、少年役のアントンはとても上手く表現しています。 見ていて、ホント切なくなります /(・_;\ 一方で、イングマルとサガの淡い恋が描かれているのもよかった-☆ とっても可愛いらしくて、瑞々しかったです-☆ イングマル役の少年、アントン・グランセリウスは、ホント凄くよかったですね~。 彼が素人で、この作品以外にはTVものに2作品ほど出演しただけとは、ちょっともったいないですね。 本当に自然で上手い演技でしたし、やんちゃな少年という感じがとてもキュートでした-☆ 将来はカッコよくなりそうな予感。今現在の彼も見てみたいな~☆ 相手役の、少年のように振舞うスポーツ万能な少女、サガもめちゃめちゃ可愛い娘です-☆ ラストの方では彼女、ワンピースを着ていましたね-☆ それまではずっとスボンをはいて、とてもボーイッシュ(でもこちらもカワイイ-☆)でしたが、 こんな女の子らしい格好もまたとてもキュートでした-☆ ラッセ・ハルストレム監督って、主役の少年とかに起用する人材が凄くいいですよね~。 「ギルバート・グレイプ」のデップにディカプリオ、「サイダーハウス・ルール」のトビーも然り。 それと監督の描く世界って、辛い現実の中にも人々の温かさやユーモアを織り混ぜているところがいいですね。 見終わって、後からジンワリと心に響いてくる感じです-☆ この作品も、私の中の"ベスト・ムービー"の1つになりました-☆ " 大好きなのは犬のシッカンと、ママ。" 「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」 (1985・スウェーデン) マイライフ・アズ・ア・ドッグ [ストーリー] 病にたおれたママのもとを離れ、イングマルはひとり汽車に乗り、 ガラス工場のある田舎へと向う。 そこで出会ったのは、サッカー・チームをつくっているグンネル叔父さんや、 ベッドの中に秘密を隠してる寝たきりのアルビドソンさん、 いつも屋根を修理しているフランソンさん、 そして、女の子であることを一生懸命隠してサッカーやボクシングに参加しているサガ。 そんな楽しい出来事に彩られたのどかな田舎の日々。 そんな中、イングマルの心残りは街に残してきた愛犬シッカンと母のことだった…。 1987年:アカデミー賞最優秀監督賞、最優秀脚色賞ノミネート。 ニューヨーク映画批評家協会賞最優秀外国語映画賞受賞 。 ゴールデン・グローブ賞最優秀外国語映画賞受賞 。 インディペンデント・スピリット賞最優秀外国映画賞受賞。 イギリス・アカデミー賞最優秀外国映画賞ノミネート。 [監督・脚本] * ラッセ・ハルストレム <他作品:「やかまし村シリーズ」「ギルバート・グレイプ」 「サイダーハウス・ルール」「ショコラ」「シッピング・ニュース」など> [原作] * レイダル・イェンソン [出演] * アントン・グランセリウス(主人公の少年 イングマル役) * メリンダ・キンナマン(イングマンに好意を寄せる男の子っぽい少女 サガ役) * アンキ・リデン(イングマルのママ役) * トーマス・フォン・ブレムセン(村でサッカー・チームを率いるグンネル叔父さん役) <他作品:「あこがれ美しく燃え」など> 【 マイライフ・アズ・ア・ドッグ 関連リンク 】 中川敬のシネマは自由を目指す!(画像あり)ヘ nobaranomuraさんのレビュー(画像あり)ヘ Uchiyamaさんのレビューヘ ヤマさんのレビューヘ さとなおさんのレビューヘ ファン・ページ(友の会)ヘ モノクロ画像あり(海外サイト)ヘ 【 商品リンク 】 * ラッセ・ハルストレム監督作品 ページヘ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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