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2004.12.17
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カテゴリ:ビジネス成功法
今日は、未来社会で失敗する人について考てみたい。

いろんな要素があるが、全般的に日本人のウィークポイントは以下の点ではないかと思う。

 論理思考
 戦略思考 
 対人調整力
 自立心

これらのスキルを身につける上で障壁となっているのは、日本人の権威主義的価値感ではないかと思う。

日本は経済大国といっても、国際競争力がある企業は自動車・電器・精密機械など一部の輸出企業であって、大半は規制に守られ国際競争力がない企業ではないかと思う。
それがグローバリゼーションと称する外圧によって、権益を守り切れなくなり、変革できない弱い企業から順に破綻しているというのが現状だろう。
そういう企業の中でも、各業界の頂点に立つ大企業は、もっともやっかいである。
権威主義な価値感がはびこっており、なかなか改革できずにいる。
長年、競争というものがなかったため、業務が固定化し、何か問題が起ったら、
・社内規程上どうか?
・部長は何と言っているか?
・過去どうだったか?
こういった判断基準で、解決してしまう。

上司と部下の関係でも、上司の結論が最初から決まっていて、部下は、その方針に沿って動くだけだったり、逆に、部下に任せっぱなしだったり、何が正しいか?議論があまりなされていないように思う。

外部の業者(仕入先・外注先)との関係は、取引(GIVE&TAKE)という感覚ではない。
GIVE&GIVEなのである。

安くするのかどうか?
うちは、そういう取引はできない。
そんなこと言うなら業者を代えるぞ!

自社の基準ありきで事が進むので、互いにメリットがある改善案を出しても聞く耳を持たず、無駄だったりする。

業者も、ひと昔前は、得意先が限られていたので、無茶なことでも受け入れざるを得なかったが、規制が取っ払われたら、競合他社と取引する選択肢もあるので、対応も変わるだろう。

こういう会社に長年努めていると、どうしても権威主義的価値感が根付いてしまう。
ひとりひとりは、学歴も高く、知識面では優秀だし、礼儀正しいし、性格も良い人が多いだが、残念ながら、どうしても何かの枠の中で、物事を考える悪い習慣がついてしまっている。

とりわけ、権威依存が強い。
上司の言うこと、エリートの言うこと、会計士などの専門家の言うことを鵜呑みにする傾向がある。
一方、部下や業者など力関係上、弱い立場の相手へは、議論になったとき、論理ではなくて権威でねじ伏せよういう傾向がある。

近年、こういう企業は、リストラが行われたり、他企業との合併が行われたり、破綻したりして、転職する人が増えているが、こういうことが癖になってしまうと、他の企業へ転職しても通用しない。
過去のやり方は、あくまで会社に力があったからできたことであって、個人に力があるわけではないのだ。

僕が属するコンサルティング業界は、企業改革の波に乗って急成長した業界で、多くの転職者を受け入れている。
僕の会社も、こういった会社からの転職者が多い。
レジメを見ると学歴も高く、会計士、証券アナリスト、MBAなど有資格者も多いのだが、残念ながら、結果を残せず去っていく人が多い。

コンサルティング業界にも権威主義がないわけではない。
有名なコンサルティング会社であれば、いろんな会社から声がかかるし、名前だけで仕事を獲得できることもある。
しかし、一旦、クライアントの仕事を始めてからは、実力がなければ長続きしない。
個人に問題があれば、クライアントはプロジェクトリーダーを呼び出して、メンバーの入れ替えを迫る。
肩書きだけでは通用しないのである。

では何故、権威主義、権威依存が蔓延ってしまうのだろうか?
それは自分自身に弱みがあるからだろう。
自分が生きていく上で、支えてくれる人には頭が上がらない。
自分が正しいと思ったことでも、ボスの意見と異なれば反感を買うかもしれない。
自分の考えを主張した場合、責任をとらされるリスクがある。(権威に任せた方が無難)
いろんな理由はあるだろうし、大切な事を守るために、ときには、そうぜざるを得ない場合もあるだろう。
しかし、少なくとも何故そうしたのか理由は常に意識しておく必要がある。
権威に任せて思考をストップさせる習慣が付いてしまっては、そうとう努力しないと改善されないだろう。

日本が未来社会においても豊かな国で居続けるなら、きっとドラッガーがいうような知識社会になっているだろう。
そんな社会では、権威だけで物事が決まっていく企業は少数派に違いない。
もし、日本が堕落して、貧しい国になったとしても、勝ち組企業は存在するだろう。勝ち組企業は、権威ではなく論理で物事が決まっていく。こういう会社で活躍したいなら、権威依存を直さなければならない。
いずれにしても、結論は同じなのだ。

*考てみると、子供の頃から、東大だ、京大だって親がうるさいわけだから、既に権威の暗示にかけられている人が多いんでしょうね?
 お父さん、お母さん、早く気が付いた方が良いと思います。

*ちょっと今回は決めつけ的な内容になったかもしれない。
 大多数は違うという意見もあるかもしれない。
 しかし、少なくとも僕が知っている数十社を総括すると、こういう傾向があることは確かなのだ。


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マネジメントの大家、ピーター・ドラッカーによる未来予測
少子高齢化の行く先は知識社会。
ソニーの出井会長曰く
「本書は、まさに日本のために書かれたというほど説得力がある」
経営者だけでなく、未来に生きる学生も読むべき本。





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最終更新日  2004.12.17 19:44:28
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