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2005.01.06
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カテゴリ:ビジネス成功法
昨日から、僕自身の今年の実行計画をまとめている。
僕の評価は、この計画の達成度合いで決まる。
主な計画は、営業計画、プロジェクト実施計画、R&D計画の3つ。

一番やっかいなのはR&Dである。
僕の会社にとってのR&Dとは、クライアントが喜ぶ、新たなコンサルティングサービスやITソリューションを開発すること。具体的な物やソフトを作るのではなく、そういうものを組み合わせた全体のソリューションモデルや方法論を開発することである。

勿論、クライアント企業はそれぞれ独自の課題を持っており、我々はそれぞれの課題に対して最適なソリューションを提供しなければならないのだが、とは言っても、個々にゼロから対応していては、お金も時間もかかり、クライアントが望むものではなくなってしまう。

だから、事前に我々が大切にしているクライアントの共通の課題を調査し、それを解決するソリューションモデルを作り、クライアント企業に適合できるコンサルタントを育成しなければならない。
こういうことを怠っていると、いつかクライアントから見放され、会社は衰退していく。

我々コンサルタントにとってもR&Dは大変重要なのである。

しかし、R&Dの運営は大変難しい。
大手製造業であれば、専門の研究員がいて、試行錯誤の中から、偶然に価値ある発見・発明が生まれ、そこから商品化につなげていくことが多いだろうが、ビジネスのソリューションの場合、クライアントが直面している問題解決が求められ、偶然ではなく必然から導いていくことが殆どなので、現場で問題解決にあたっているコンサルタントが深く関わっていかなければ、R&Dの成果は抽象的なコンセプトどまりの紙芝居に終わってしまう。
したがって、忙しい売れっ子コンサルタントをいかに巻き込むかにかかっている。
しかし、R&Dのように先が見えないことに対して、進んで協力するような人は少ない。

目先に解決しなければならない課題が山積しているし、売上は俺達が稼いでいるという責任と自負心が強いので、お勉強会のようなものに付き合ってられないというのが本音だろう。

こういうことから、これまで多くのR&Dプロジェクトは形骸化し失敗している。
しかし、既に述べたようにR&Dを怠っていると、将来の仕事が減っていくわけだから他人事ではないはずだ。
本来、目先の仕事と将来の仕事との負荷バランスを自分なりに考えれなければならない。

しかし、それは個人の問題だけではない。
リーダーシップと評価制度にも問題がある。
リーダーシップの問題とは、経営者のカリスマ性とは関係ない。
いかに社員が会社としてのミッションやビジョンを共有し、そして社員がそれを誇りに思い、同志となって邁進するか?ということ。ミッションやビジョンが余りにも漠然としていて特徴がないものであれば社員の頭の中には残らない。
リーダーシップが弱いと、どうしても目先の成果のことばかり気にしたり、自分のスキルアップのことばかり拘ったりする。

評価制度の問題とは、こういうR&Dに対する貢献度を正しく評価する仕組み。
目先の売上や稼働率ばかり重視した評価制度であれば、仕事のない暇な人しかR&Dをやらないだろう。
評価制度がミッションやビジョンと整合性がないと、社員は評価の度に疑い深くなっていき、誰もミッションやビジョンを信じなくなり、しまいには会社を辞めていく。

やはり、経営者は、両面からの真剣な取り組みが必要である。
こういうことを何もせずに社員にシナジー効果を出せ!と訴えても、社員はしらけるだけである。

いまどきの若い社員は、ひとつの会社で一生働くつもりはなく、会社での自分の長期的なビジョンを描こうとしなくなっている面もある。(せつな的)

クライアントに対して、やれシナジーだ、全体最適化だ、チェンジマネージメントだなんて言っているコンサルティング会社が自分の事になると、こういう状況だから誠に恥ずかしい話である

しかし、2ちゃんねるを見れば、殆どが、こういう問題をかかえている会社のように思える。
近年、伝統的な大企業が経営不振に陥り、不祥事が起こったり、大リストラが行われたり、企業は、権威的な面での求心力が弱くなっている。
だからこそ、リーダーシップと評価制度の在り方が非常に重要なのだが。

こういう状況でR&Dを運営し、参加者のモチベーションを高め、シナジー効果を生み出し、優れた成果を出すということは簡単なことではない。

ただし、コンサルティング会社は、極めて分権的な組織で、一定のルールに従って売上・利益さえ上げていれば、何をやっても良い面があるし、ひとりひとりの知的好奇心は非常に高いものがあるから、個人の近い将来にとって有益であり、個人の知的な欲求に応える内容であれば、僕のような中間管理層の権限でも、うまく成功に導いていいけるのではないかと思っている。

シナジー効果、これは偶然でも幻想でもない。
シナジーが上手くいく方法を見つけ、それを証明したい。

これが僕の大きな課題である。

つづく





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最終更新日  2005.01.06 20:30:53
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