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2005.01.07
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カテゴリ:ビジネス成功法
シナジー効果とは、人と人が協力して1+1が2になるのではなく、3にも4にもなる効果。

例えば、

・ある製品のために開発した部品が他の用途にも使え、大量生産により原価を大幅に押さえることができた。

・ITベンダーがコンサルティング会社と提携し、顧客企業のビジネス計画からシステムの構築・運用までサポートすることにより互いに顧客企業との取引関係を強化することができた。

など。

何となくイメージは掴めると思うが、実際には、そんな簡単なことではない。
何故なら、シナジー効果を生むには、多くの関係者が目的や価値観や関連する情報を共有しなければならず、短期的に見れば、時間もコストも多く、かかるからである。

個別案件の担当者にとって、その案件以外に任務がなければ、シナジー効果など考えず、その案件だけに適応できるやり方を採用するだろう。(個別最適化)
シナジーのため人の根回しに神経や労力を使うよりも、今すぐ使えるリソースでさっさと片付けた方がましだからだ。
評価制度が短期的な実績だけしか重視していないなら、なおさらだ。

しかし、類似した個別案件が複数あるのに、それぞれ1から始めている会社は、どうなるか?
共通部品や情報・ノウハウを蓄積・共有している会社と競合すると、製品またはサービスの品質や価格競争力に差をつけられ、受注することが困難になるだろう。
この影響で、将来、仕事が減り、個別案件の担当者も、リストラに遭うかもしれない。

だから目先だけでなく将来を見据え、シナジー効果を生み、全体を最適化させる対策が必要なのだが...

実際のところ、人は本能的に目先の利益を重視する傾向があるから、シナジー効果を生むことは、よほど人が理性的にならなければ難しい。
しかし、人間は地球上、唯一、理性を持った動物と言われているわけだから、その可能性に希望を持ちたい。

では、どうすればシナジー効果は生まれるのか?
僕は、正直言って、まだ結論が出せない。
今まで僕が経験し成功したプロジェクトでは、おそらくシナジー効果と言えるものが、いくつもあったと思う。
しかし、それは人材に恵まれていたからかもしれない。
なので、成功の秘訣とか必勝法は?とか言われても困る。
ただ、ぼやけて考えていることなら少しは言える。

思いつくものを羅列すると、

(1)ミッション・ビジョンの共有、社員の呼応
(2)ミッション・ビジョンと整合する評価制度
(3)組織の分権化(特に創造性が求められる分野)
(4)リーダーはコミュニケーションのプロになること
(5)権威主義の排除
(6)自由に議論できる企業文化
(7)多様性の尊重
(8)社員の欲求レベルに応じた適切な配置・役割分担

だろうか?

これだけだとわからないと思うので、今後、日記で、もう少し詳しく説明したい。


■企業のミッションとは?
ミッション、ミッションって言うけど具体的に何?と思う人のために例を挙げたい。
会社レベルのミッションとなると、すぐ思い浮かぶのが、
ジョンソン・エンド・ジョンソンの我が信条
日本企業に比べ、とても具体的でわかり易い。
このミッションが、どの程度、ジョンソン・エンド・ジョンソンの中で浸透しているかわからないが、もっとも有名な例であり、多くの企業の手本となっていることは確かである。

問題は、このミッションに、どれだけ社員が呼応するか?ということ。
ミッションに社員が呼応し、社員がそれぞれ、ミッションを果たすためには、具体的に何をすべきか?を考え、社員同士が議論し、リーダーが取り纏め、事業化する。
そして、顧客、株主、取引先、行政など自分の会社の関係者(ステークホルダー)から賞賛され、社員はそういう自分の会社を愛し誇りに思う。
経営者が代わってもミッションは受け継がれ、環境変化やステークホルダーとの調整により最適なものに更新されていく。
社員の採用は、入社試験よりも、このミッションに賛同することを重視する。
こういう会社はきっとシナジー効果が沢山生まれるのではないか?

つづく





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最終更新日  2005.01.08 09:19:15
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