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2005.03.16
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テーマ:ニュース(100236)
カテゴリ:子育て・教育
本日の産経新聞の記事

自己中心で刹那的-日本の高校生 米中に比べ際立つ低さ


日・米・中三カ国の高校生を対象にした意識調査の結果である。

僕が気になった結果は、以下のとおり

■「国に誇りを持っている」
  日本の高校生は51%で、米国、中国に比べて二割以上少ない。

■「親の面倒をみたくない」
  日本は三カ国中で最も多い

■「将来を思い悩むより、その時を大いに楽しむべきだ」
  日本は三カ国中で最も多い

■「どんなことをしても親の面倒をみたい」
  日本は三カ国で最も低い

■「経済的な支援をするが、介護は他人に頼みたい」
  日本は18%と、米国9%、中国12%を大きく上回った。

■「平日、学校以外でほとんど勉強しない」
  日本は45%と米15%、中8%を大きく上回った。

この結果、産経新聞は「刹那(せつな)的、自己中心的に生きる日本の若者意識が浮かび上がった。」としている。

本当だろうか?
まぁ、大きく外してはいないだろうが、そのまま、この情報を受け入れ、極端に考えてはいけないと思う。

まず、自己中心的かどうかといえば、ちょっと?である。
個人主義的になったことは事実だと思うが、果たして日本人は昔に比べ自己中心的になったのだろうか?
今の大企業の経営者達の不祥事やナベツネなどのメディア界のトップの言動を見ていると、昔から何も変わりないのではないかと思う。
これはアンケートの結果だから、心の中身まで正確に表していない。
ある意味で、建前を言わない文化が根付いたと解釈することもできるのではないか?

こういうアンケートの結果というものは、現状の裏返し(無いものねだり)を表しているとも言える。
子供の自立心がないと嘆く背景に、親が子離れしていないケースもあるだろう。
そういうベッタリの関係に、子供が親に対して、うんざりしているのかもしれない。
その結果が「親の面倒をみたくない」「介護は他人に頼みたい」に表れている可能性もある。
また、今の日本の親達は、平均的に米国や中国に比べ、経済的に恵まれているから、そういう親を見て、世話をしたいとは実感しない面もあるだろう。


「刹那的」
「ほとんど勉強しない」
僕は、これが一番心配である。
この原因が、よくわかる。
今の日本で起こっている経済・社会問題の深刻さを考えると、僕が高校生だったら、ひよっとして刹那的な価値観を持ってしまうのではないか?と感じる。

僕は、子供の無力感を作っているのは大人なのだから、大人が変わらなければ何も解決しないのではないかと思う。

森隆夫・お茶の水女子大名誉教授は、親を啓蒙する必要があると言っているが、国が親に教育法について説教をし、親が子供に国や家の大切さを説教することによって、この問題が解決するとは、とても思えない。
まず、互いの信頼関係を回復することが先決だろう。

僕は、子供の教育以上に、日本の経済・社会の問題解決や、大人の価値観を変える必要があると思う。

年金問題や環境問題は、現在(大人)vs 未来(子供)の戦いのように思う。
現在を支配している大人が、未来を支える子供のために譲歩し、子供の将来のことについて真剣に考えてあげなければ信頼も尊敬も得られないだろう。

経済問題においては、本当に実力がある人が企業のトップになれる環境を作らなければ経済は活性化しないだろう。
どうもメディア業界を見ても、経営トップは60以上のお年よりが多く、現状維持を貫こうと頑張っているが、これは経済発展のためには好ましくない。

資本主義経済というものは硬直化すると負のスパイラルに突入する危険性があるので、とにかく変化を起す必要がある。
僕は、年齢で制限するといったやり方には反対だ。
年齢に関係なく、アイディアを持って実行力のある人が報われる環境を企業社会の中に作る必要があると思う。

発展のためのアイディアがない経営者は長く居座らず、違った分野で新たな挑戦をすれば良いと思うのだが、どうも日本の一部の業界は違うようだ。

一生暮らしていけるだけの富を得、まだまだバイタリティのあるお年寄りは、例えばNPOなどを設立して、社会のための活動に励んではどうか?
経営のトップの座に居座って、煙たがれるより、ずっと美しい人生だと思うのだが...

話はちょっと脱線したが、とにかく若者が活躍できるチャンスを作らないことには、未来の成功に向けて勉強する意欲が生まれないのではないかと思う。





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最終更新日  2005.03.16 19:16:33
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