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テーマ:ニュース(100236)
カテゴリ:ビジネス成功法
ライブドアは、とうとうニッポン放送を抑え、今度はフジ買収に動いている。
ライブドア、フジ買収検討=LBO2千億円調達―発行済み株30%取得へ このようにライブドアのフジサンケイグループ支配が現実味を増しているが、支配権を得たとしても、ホリエモンにとっては、これからが勝負だ。 ライブドア・フジサンケイグループ全体の収益が増加し、企業価値が高まって、初めてM&Aが成功しと言える。 お金で財務諸表上の資産は買うことができても、従業員の心までは買うことはできない。 従業員を統制して、はじめて企業は機能し、価値が出てくる。 ベンチャー企業の若手経営者が、長い歴史の中で独自の文化を築いてきたフジサンケイグループの従業員を手懐けることは容易ではないだろう。 僕は、この様子を見て、三国志の蜀による南蛮征伐”を思い出した。 蜀の軍師 「諸葛孔明」が、「孟獲」率いる南蛮国を征伐した話。 孔明は、異文化の南蛮国を平定するには、南蛮国を粉砕し、全滅させるのではなく、仁をもって蜀に従わせなければならない。そのためには孟獲を殺さず、その心を本当に掴む必要があると考え、実に7度にわたって捕らえ、丁寧にもてなし、解き放った。 そして、とうとう孟獲は心服し、孔明の「これから共に栄えよう」という言葉に泣いた。 孔明は、引き続き孟獲を南蛮国の王とし、蜀に従わせた。 これは三国志演義の話なので史実かどうかわからないが、人の心をどう掴むかという点で、とても参考になる。 50年の歴史を持つ放送業界の人たちは、ベテランが多く、皆プライドが高いだろう。 ホリエモンが、放送業界におけるビジョンだとか戦略だとか偉そうに語ったところで、聞き入れようとしないだろう。 力を持った若者は、権限や論理で強行に攻めるよりも、逆に、何を言われようが、ベテランをたて、頭を下げて協力をお願いするような姿勢を貫いた方がうまくいくのではないか? (結構、辛抱が必要だと思うが..) もし、ホリエモンが、この方法でフジサンケイグループの実力のある経営陣や従業員をキープし、グループ全体の企業価値を高めることができたとすれば、”平成の孔明”、”名経営者”として賞賛されるだろう。 しかし、現実にホリエモンの言動を見ていても、そのような雰囲気はない。 ただ、ホリエモンが、これまで買収してきた企業については、下手に口出しをして失敗したケースはなさそうだ。 もともとインフラ屋だから、彼のビジョンに、個別事業への拘りはないのかもしれない。 また、フジサンケイグループの経営者・従業員が「(放送事業の)ビジョンが見えない」と批判することは的外れなのかもしれない。 だから本当によく話し合えば互いに納得するのではないかと思うのだが... まぁ、どうなるか? 見守っていきたい。 三国志(7)吉川英治 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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