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カテゴリ:ビジネス成功法
今日は朝から、某ITベンダーの部長と打ち合わせ。
このベンダーは、ある業務パッケージのシェアNo.1の優良企業。 数年前、伺ったときは、ボロいオフィスビルに社員がギュウギュウ詰めだったが、今は、都心の大規模高層ビルの3フロアを独占している。 今日は、この会社のソリューションに関する情報提供を求める交渉話。 しかし、この会社にとって僕の会社は敵なのか味方なのかは微妙。 我々は顧客の利益最優先だから、必ずしも、この会社のソリューションを使った提案をするとは限らない。 ときには、ライバル会社のソリューションで提案することもある。 一方、この会社が、我々が提供しているサービスと同様のサービスを顧客に提供し、競合することもありうる。 案件(顧客)によって、ライバル会社、協力会社、立場は、ころころ変わる。 これまでの実績を総合すると、このベンダーにとって我々は、邪魔者かもしれない。 我々は、どちらかというと大企業に強く、それに合ったソリューションを中心に提案を行うが、彼らのソリューションは中堅・中小企業をターゲットにしている。 戦略が合わないと感じているかもしれない。 しかし、今回は、ある顧客のため、協力を依頼しなければならない。 僕は、今回の案件で、我々と協業するメリットを説明した。 我々は、顧客にとって最適な提案をする使命があるが、かといって、世の中にあるすべてのソリューションを把握することはできない。 当然、我々が彼らのソリューションを理解し、それが確実な方法だと悟れば、顧客に対して自信を持って提案できるので、彼らにとって悪い話ではない。 しかし、このノウハウが我々に流れ、他の案件においてライバル会社と組まれては 困ると考えるに違いない。 この当たり、先方としても総合的な判断が必要だ。 我々としては、顧客の利益を最優先にして、どのベンダーとも良好な関係を保ちたい。 このようにIT分野には規制がなく、様々なプレーヤーが、それぞれの思惑で、自由自在に動き回る。 あるときは敵だし、あるときは味方だ。 また、あるときは元受け(顧客)になったり、あるときは外注になったりする。 それぞれGIVE&TAKEが成り立つ場合、手を組む。 人と人の表向きの接し方は、どちらも丁寧、どちらか一方が偉そうにしていることはない。 ドライだけどフェア。 敵であっても特別な恨みを持つことはない。 負けた時、敵から学ぶことも多い。 自由競争の業界とは、こういうものだ。 僕の顧客の中でもグローバルに展開している製造業の人達も、こんな感じだ。 しかし、規制の多い業界だと違う。 取引相手が固定されている。 顧客はいつも顧客。業者はいつも業者。顔触れも殆ど変わらない。 人間関係はドロドロ。 昔の恨みや不満を引きずる。 GIVE&TAKEが成り立っているとは限らない。 メディア業界はどうなのだろうか? 僕は放送業界の仕事はしたことがないので、何とも言えないが、 昨年のプロ野球問題やライブドアvsフジテレビ問題の報道を見ていると、何だか共通点が浮かんでくる。 経営者は、企業や人の格にこだわり、それを満たしていなければ話し合いすらできないようだし、敵が時には味方になることも想定していないようだ。 敵であっても相手の手の内を読むために、時には接することも必要だと思うが... 経営者のプライドがとても高いようだが、勝つことや生き残ることについて本気で考えているのだろうか? 自分は退職が近く、嫌であれば辞めれば良いと考えているのかもしれないが、若い従業員は、まだまだ働かなければならない。 従業員の将来のため本当に正しい判断をしているのだろうか? 互いの企業価値を落とし合ったならば、そのツケは 残された従業員にかかってくる。 今頃、提携話をしても遅すぎるかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.03.22 22:42:05
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