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2005.03.22
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カテゴリ:ビジネス成功法
今日は朝から、某ITベンダーの部長と打ち合わせ。
このベンダーは、ある業務パッケージのシェアNo.1の優良企業。
数年前、伺ったときは、ボロいオフィスビルに社員がギュウギュウ詰めだったが、今は、都心の大規模高層ビルの3フロアを独占している。

今日は、この会社のソリューションに関する情報提供を求める交渉話。

しかし、この会社にとって僕の会社は敵なのか味方なのかは微妙。
我々は顧客の利益最優先だから、必ずしも、この会社のソリューションを使った提案をするとは限らない。
ときには、ライバル会社のソリューションで提案することもある。
一方、この会社が、我々が提供しているサービスと同様のサービスを顧客に提供し、競合することもありうる。
案件(顧客)によって、ライバル会社、協力会社、立場は、ころころ変わる。

これまでの実績を総合すると、このベンダーにとって我々は、邪魔者かもしれない。
我々は、どちらかというと大企業に強く、それに合ったソリューションを中心に提案を行うが、彼らのソリューションは中堅・中小企業をターゲットにしている。
戦略が合わないと感じているかもしれない。

しかし、今回は、ある顧客のため、協力を依頼しなければならない。
僕は、今回の案件で、我々と協業するメリットを説明した。
我々は、顧客にとって最適な提案をする使命があるが、かといって、世の中にあるすべてのソリューションを把握することはできない。
当然、我々が彼らのソリューションを理解し、それが確実な方法だと悟れば、顧客に対して自信を持って提案できるので、彼らにとって悪い話ではない。

しかし、このノウハウが我々に流れ、他の案件においてライバル会社と組まれては
困ると考えるに違いない。
この当たり、先方としても総合的な判断が必要だ。
我々としては、顧客の利益を最優先にして、どのベンダーとも良好な関係を保ちたい。

このようにIT分野には規制がなく、様々なプレーヤーが、それぞれの思惑で、自由自在に動き回る。
あるときは敵だし、あるときは味方だ。
また、あるときは元受け(顧客)になったり、あるときは外注になったりする。
それぞれGIVE&TAKEが成り立つ場合、手を組む。
人と人の表向きの接し方は、どちらも丁寧、どちらか一方が偉そうにしていることはない。
ドライだけどフェア。
敵であっても特別な恨みを持つことはない。
負けた時、敵から学ぶことも多い。
自由競争の業界とは、こういうものだ。
僕の顧客の中でもグローバルに展開している製造業の人達も、こんな感じだ。

しかし、規制の多い業界だと違う。
取引相手が固定されている。
顧客はいつも顧客。業者はいつも業者。顔触れも殆ど変わらない。
人間関係はドロドロ。
昔の恨みや不満を引きずる。
GIVE&TAKEが成り立っているとは限らない。

メディア業界はどうなのだろうか?
僕は放送業界の仕事はしたことがないので、何とも言えないが、
昨年のプロ野球問題やライブドアvsフジテレビ問題の報道を見ていると、何だか共通点が浮かんでくる。

経営者は、企業や人の格にこだわり、それを満たしていなければ話し合いすらできないようだし、敵が時には味方になることも想定していないようだ。
敵であっても相手の手の内を読むために、時には接することも必要だと思うが...

経営者のプライドがとても高いようだが、勝つことや生き残ることについて本気で考えているのだろうか?
自分は退職が近く、嫌であれば辞めれば良いと考えているのかもしれないが、若い従業員は、まだまだ働かなければならない。
従業員の将来のため本当に正しい判断をしているのだろうか?
互いの企業価値を落とし合ったならば、そのツケは
残された従業員にかかってくる。
今頃、提携話をしても遅すぎるかもしれない。





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最終更新日  2005.03.22 22:42:05
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