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カテゴリ:ビジネス成功法
ニッポン放送が、ソフトバンク・インベストメント(SBI)にフジテレビ株を貸し出し、SBIはフジテレビの筆頭株主となったが、ソフトバンクグループのSBIは、はたしてホワイトナイトなのだろうか?
僕が、この事件を知ったとき、中国兵法の「連環の計」を思い出した。 「連環の計」とは、敵に対して陰謀をめぐらせ相手を翻弄し混乱させる戦略。 敵の弱みや不安につけこみ、いかにもそれを助ける振りをして、自分が都合の良いように相手を動かし支配する。 例えば、三国志の赤壁の戦いにおける「ほうとう」という人の戦略。 魏の曹操と呉の周瑜が、赤壁で対決した際、「ほうとう」は、水上戦に慣れておらず、船酔いによって病人が続出している魏軍に対し、船と船を鎖で繋ぎ、板で船の間に橋を作れば安定し、水上で快適な生活ができると提案した。 その後、魏軍の船に火をつけさせ火計を実行し、魏軍を散々に打ち破った。 ソフトバンクグループの狙いは、フジサンケイグループが所有するコンテンツ。 これはホリエモン率いるライブドアと変わりない。 しかし、ホリエモンと同じような態度では、フジサンケイグループから反感を買い、提携は難しい。 そこで、SBIの北尾氏は、困っているフジテレビを応援するかのごとく、提携関係を持ち、ホリエモンを批判。 その批判の内容が素晴らしい。 「他人の家を土足で入る」「ホリエモンはビジョンを示していない」 これまでのニッポン放送、フジテレビの経営陣、従業員の不満を、そのまま代弁し、更に上手い言葉で強化している。 フジサンケイグループの経営者・従業員から見ると、とても頼もしく見える。 ニッポン放送の従業員に対する路上インタビューを見ても、それがわかる。 恐らく、北尾氏は、以前の日記で書いた「心の理論」の能力がとても優れているのだろう。 今後、ソフトバンクグループは、ライブドアからの圧力を上手く使って、フジテレビジョンに戦況が厳しいことを強調し、自グループに有利な妥協案を提示し、合意に持っていく戦略になるだろう。 ホリエモンもフジテレビも、これにまんまと乗ってはいけない。 しかし、この戦略は昔と同じようにはいかない。 現代社会はマスメディアを通して世論を味方につけなければ、戦況が不利になる。 プロ野球問題のときも、楽天批判があった。 北尾氏は、当然、世論に対しても配慮しており、インタビューに答えている。 しかし、この人、顔が悪い。 ブ男という意味ではなく、何となく胡散臭く見えてしまう。 言うことも、ちょっとオーバー。 あれが北尾節なんだろうが、女性の視聴者が多いテレビ向けではなさそうだ。 楽天の三木谷社長だったら、もうちょっと謙虚に話し、主婦層の心を掴むかもしれないが、 北尾氏は? 本人にとって、これは想定外なのかもしれない。 (しかし、孫正義を批判のリスクにさらさないところは上手い) 僕は、ビジネスの世界は戦いだと思っているので、北尾氏を批判するつもりはない。 ソフトバンクグループの参戦により、メディア業界が変わっていくことに期待している。 また、毎日、いろいろ勉強させてくれて、ありがとうと言いたい。 関係者の皆さん、人生後悔しないよう一生懸命頑張ってください! <追伸> 僕は、北尾氏の名前や立場は前から知っていたが、プライベートでどのようなことをやっているかまでは知らなかった。 3月29日の日刊スポーツの記事「北尾氏の横顔、私財数十億円で福祉施設」によると、数十億円以上とされる私財を社会に還元する福祉活動に熱心に取り組んでおり、親から虐待された子供たちの支援をしていると言う。 欧米では、ジョージ・ソロスやビル・ゲイツなどお金持ちは慈善活動に励んでいるが、日本の資産家にしては珍しい。 大義があって戦う意味があり策略も許される。 強くて優しい男、僕もこれを目指したい! 日本にも、こういうお金持ちが増えてほしい。 ホリエモンはどうだろうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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