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テーマ:たわごと(26892)
カテゴリ:ビジネス成功法
人間は、納得感も持って行動する場合と、嫌々行動する場合とではパフォーマンスに大きな差が開く。
改革を行う時、組織のリーダーが、何故こうしなければならないのか?納得感のある説明をしなければ、組織の構成員のモチベーションは上がらず、どんなに正しい改革であっても形骸化してしまうだろう。 外面が良いだけでは駄目なのである。 しかし、最近、日本の政治や経営の世界を見ていると、組織のミッション・ビジョンに基づいて、何故そのような戦略を採用したのか?を説明しない(できない?)リーダーが多いように思う。 国家・地方自治体・企業・その他...日本中の組織体のリーダーがこうだと日本の国力は下がる一方だろう。 僕は、これは日本にとって深刻な問題ではないかと思う。 日本企業の場合、昔から稟議制度という制度がある。 要は、下から上へ企画を提案し、上が決裁するという仕組み。 トップダウンの米国型企業経営に対し、個人の主体性を重視した良い制度だと思うが、環境変化が激しい時代には、気をつけないと、うまく機能しなくなる。 組織全体の進むべき方向性が社員に浸透していれば、ひとりひとりが、その方向性に基づいて、自分達は何をすべきか考え、明確なアイディアを出すことができる。 しかし、、組織全体の進むべき方向が見えないとき、社員は、自分勝手な思いで、局所的な課題解決策しか出すことはできない。 高度経済成長期の日本は進むべき道が見えたが、今は大変複雑な環境にあり、組織毎に進むべき道を考えなければ生き残れない時代。 こういう時代こそ組織のトップのリーダーシップが大変重要である。 では、どのようなリーダーシップが求められるか? 勿論、組織の構成員に対して組織全体の進むべき方向性を明確に示さなければならない。 最も重要なポイントは、プライオリティの判断基準を示し、組織の構成員各々が判断できるようにすることだ。 そのためには、まず、『組織のミッション・ビジョン・価値観』と、『採用した戦略』の整合性・有効性を明確に説明する必要がある。 『我々は、こうなりたい。 そのためには、こうしなければならない。 何故なら.....』 上記の....をちゃんと説明しなければ、組織の構成員は戦略の意義や有効性に対して半信半疑になってしまい、応用もできない。 しかし、僕の経験から、多くの大企業では、ミッションが非常に抽象的で、社員に浸透しておらず、経営トップもや明確なビジョンを描いておらず、部下である中間管理職に示していないため、中間管理職が、何が重要なのか迷ったり、自分が責任取らされないか不安に思ったり、嫌々、企画を策定し、稟議にかけている。 経営トップや執行役員は、もともとビジョンがないし、専門知識もなく、その企画の重要性を判断する力が無いから、結局、部下の基準で試算した費用対効果だけで、投資するかどうか判断してしまう。 偉そうにしていても、自分の考えがないから部下の言いなりになってしまう。 中間管理職が護身のため改革に反対であれば、当然、改革案は骨抜きになる。 つまり、リーダーが本来やるべきことをやっていない(または、できない)ため、改革が中途半端に終わってしまうのである。 日本企業の場合、役員になると、逆に戦略を考えることから遠ざかり、金融機関などの企業の関係者の接待やご挨拶など表面的な人脈作りに時間を割いていて、肝心なことを下に任せているケースが多いように思う。 政治の世界も同じように思える。 官僚に何でもまかせて法案自体読んでいない議員も多いようだ。 郵政民営化法案も何故良いのか?何故駄目なのか? 抽象論ばかりで具体論を語る人が少なすぎる。 国民も勉強不足だと言われるが、政治家が本来やるべきことをやっているのか?疑問である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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