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僕は大企業向けに業務改革のコンサルティングを長年やっている。
一流かどうかは別として、それなりの成果とクライアントとの信頼関係を築いてきた。 収入もそこそこあるし、自分の業績に対して、それなりのプライドもある。 不満ではない。 しかし、クライアントが感動して泣いたり、泣きながら感謝されたような経験はない。 業務改革の効果が顕れ、良し悪しの評価ができるまで、少なくとも半年から1年はかかる。 結果はすぐに出てこないから、良い結果になったとしても一瞬にして湧き出る感動というものはない。 もちろん、仕事がうまくいけば、クライアントから感謝される。 しかし、それは会社にとっての利益に対する感謝であって、個人の感情に直接訴えるようなものではない。 言い換えると、企業のNeedsに応えてあげた感謝であって個人のWantsに応えた感謝ではない。 ちょっと覚めた感謝なのである。 近頃、そういう自分の仕事に何か物足りなさを感じてきた。 そういう感情が芽生えた、きっかけは.... これだ! TV番組の「大改造!!劇的ビフォーアフター 一流の建築家が家をリフォームし、施主が大変身した家を見て感動で泣き出すシーン これを見て、 「あっ、そういえば僕は、こんな感動をクライアントに与えたことないな?」 「こんなに感動を与える仕事ができたら良いな?」 と感じたのである。(僕は結構、単純な人間) まぁ、これはTVなので、やらせなのかもしれないが... いずれにしても個人の心に直接訴えることができるのが、個人向けの商売の醍醐味だろう。 それはお金に代えられるものではない。 人に奉仕して、感動され、感謝してもらう。 何て気持ちいい仕事だろう! これは別に仕事として成り立つ必要はないが、一日で一番時間を費やしている仕事の中で達成できたら、さぞ幸せだろう。 個人向けの商売しか、方法はないか.....? いや、そういうことはない。 クライアント企業のキーマンの自己実現を支援する。 これこそ、参謀、コンサルタント! いや、特定の人の願いを叶えることが最優先のコンサルタントは駄目。 企業相手のコンサルタントは、企業の利益を最優先に考えるべき。 同じ方向であっても、根本は違うのである。 まぁ、こういう倫理観が、僕のビジネスの成果を限定的にしているのかもしれないし、僕自身を覚めさせているのかもしれない。 しかし、中小企業を相手にした場合、どうだろうか? 会社=経営者だから、近いことができるかもしれない? なんてことを、ときどき考える今日この頃なのである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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