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2005.11.23
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テーマ:たわごと(26897)
カテゴリ:カテゴリ未分類
近頃、企業(業者)の不祥事に関する事件が多いが、その中でも「姉歯建築設計事務所」の問題は本当にゾッとしてしまった。

これは「氷山の一角」
うちのマンションは大丈夫だろうか?

今、日本の大企業は、相次ぐ不祥事により、内部統制システムの外部監査が義務付けられ、業務の見直しや業務マニュアル作成に励んでいるが、こういった外部業者が起こす不祥事のリスクに対しては無策と言っていいだろう。

社内や子会社の内部牽制の仕組みを構築するのに精一杯で、外部業者に対しては契約で瑕疵責任・損害賠償額を定める程度。

取引先が大企業であれば、それなりの管理体制は望めるが、そうでなければ取引先の内部統制のレベルまで評価し選定することは無理。

性悪説を前提にした施策には限界がある。

それでは性善説を前提にした施策はあるのだろうか?

業者の良心?
発注する側が業者の良心を見極める力を養う?
結局、社会人、ひとりひとりの人格の問題か?

とは言っても...

この事件の張本人である姉歯氏のテレビインタビューでの発言は明らかに異常であり、発注者が、姉歯氏の人格を疑うことはできなかったのか疑問が残る。

姉歯氏は、「震度5の地震が起きたとき、問題のビルが倒壊しなかったことにびっくりした」などと、何の罪の意識もなく、被害者の気持ちを無視して、本音?を語っている。

普通、悪人でも、その後の周りからの批判や刑罰の重さを考えると、もう少し哀れみをもらうようなコメントをするはずだが、そういう配慮は頭の中にまったく無さそうである。

一級建築士なんだから、それなりに知能は高いんだろうが、人の心を理解する力がない。
いわゆる「心の理論」が欠如しているように思える。

こういう人って、普段、取引先とは、どんな会話をしているのだろうか?
何か一方通行なやりとりを想像してしまう。
注文した建設会社の担当者は、この人ちょっとおかしいと思ってなかったのだろうか?

この世の中、人間として欠落した面があっても知能さえ高ければ、それなりの地位になれるようだ。

人には個人差がある。
劣っている人を差別してはいけない。

しかし、その職業や地位に適していない人が、その職業や地位に長く就いていると、自己不一致が増大して問題行動を起してしまうリスクが高まると思う。

こういう問題の予防策としては、結局、社会人、ひとりひとりの良心、良識を育てる教育制度、職場環境、そして社会を作っていくしかないのだろう。

こうした傾向は医学の世界にも通ずる。

西洋医学 → 患部をピンポイントで治療
欧米的な経営 → 短期的成果重視、性悪説、リスクを具体化して施策を講ずる。

東洋医学 → 免疫力、自己治癒力を高める
昔の日本的経営 → 長期的成果重視、性善説、終身雇用、家族的経営

西洋医学が、がん治療に行き詰って、東洋医学を取りいれているのと同じように、経営の世界も立ち返る必要があるのかもしれない。






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最終更新日  2005.11.23 16:28:51
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