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テーマ:猫のいる生活(138378)
カテゴリ:お気楽~ひとりごと~
本当に眠ってるみたいだった。
苦しんだようすもなく、穏やかにそのときが訪れたのでしょう。 毎朝「ごはんちょーだい♪」攻撃で、朝早くから両親をたたき起こしていた彼女が この眠りから覚めることは二度とないのね。。。 自分で食事を取れなくなってから数日間は点滴をしていたんだけど、 昨日はそれも出来なくて、注射を3本も打って帰ってきた。 お昼過ぎ、父から「今、急に痙攣をおこした」と聞き、「いよいよ来たか・・・」と 重い足取りで実家へ向かう。 お風呂場にぐったり横たわる、骨が浮き上がりちっちゃくなった体を見たとき、 もう回復の期待はしない方がいいのか・・・と寂しさが襲う。 そして何より、その体のひんやりした感触がショックだった。 毛艶はそんなに悪くなく、耳もまだピンとしてる。 目もしっかり開いているし、真っ黒な大きな瞳もいつもどおり。 ただ・・・その目はずっと一点を見つめたまま、動く気配が感じられない。 こんなに体温下がっちゃって寒くはないの?と心配になったが、震えたりするでもなく むしろ余計なものを体に乗せたりしない方がよいのかしら?と、タオルをかけるより 体をそっと撫でてあげていた。 暗くしてその場を離れ、しばらくしてまた戻って体を撫でて・・・を繰り返していると、 急に彼女が頭をもたげた。首をひねって、こちらを見上げようとする。 「どした?何がしたいの?」 何回かその動作をした後、ついに上体を起こして何かしようとしてるみたいなんだけど それ以上は動くことができず、またぐったりと横たわってしまった。 もしかして・・・寝返りを打ちたいのか?? さっきからず~っと同じ体勢だもんね。反対側に向きたいのかも?? 次にその動作を見せたとき、ちょっと可哀想かとも思ったが、自力で動かせない下半身を 反対側にひっくり返してやった。 か細い声でふた声くらい鳴いたけど、寝返りを打った姿勢でどうやら落ち着いた。 いったん家に戻ったものの、気になるので夜に再び実家へ。 ダーリンも気にして一緒に来てくれたのだが、あまりの変わりようにショックを受けたようだ。 そりゃそーだよね。いつもダーリンの顔を見ると「フゥーッ!!」って威嚇しまくってたのに、 ぐったりと弱々しい姿をさらして、じっとしているんだもの。 お風呂場から部屋の方へ移されていて、畳の上で相変わらず横たわっていたが、 急にふと起き上がろうとする仕草を見せた。 こんなになってまだ、どこにそんな力が残っているのかと思うほどしっかりした足取りで ゆっくり一歩一歩進んでゆく。どうやらベランダに向かってるらしい。 しばらく窓際で横になったり起き上がったりしていたが、外に出たがってるようなので 網戸を開けてやると、植木鉢に寄りかかり、じっとこちらを見ている。 窓際にいたときも、何度も何度もこちらを見上げて声にならない声をあげてた。 まぁ冬じゃないし、しばらくそこにいさせてあげようということに。 あそこが、彼女が選んだ最期の場所だったのかなぁと思いつつ、 「また明日ね」と言って実家をあとにした。 結局、両親が寝るときに部屋にいれたのだが、夜中に父が見たときは玄関に、 そして朝になって母が気付いたときは、やはりお風呂場にいたそうだ。 さすがに母は号泣したようだが、連絡をもらってワタシが行ったときはシャンとしていた。 あまりに冷静なので、逆にそれが不安になる。 「しっかり食べなきゃ」と言って朝食の支度をテキパキこなしていたが、その後 葬儀の手配であちこち連絡してるうちに、ちょっと言動がおかしくなってきた。 今日は妹も仕事を抜けて来てくれると言うので、何とか母を支えられたらと思う。 心配してくれた皆様、励ましてくれた皆様、ありがとうございました。 これから、最期のお別れをしてきます。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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