勘違い
朝、「ふ」に「おはよう」と言ったら、「あっ、えっと、お母さん、いつも働いてくれて、ありがとう」と言われた。「は? あ、うん」と答えたが、何だか腑に落ちない。 それに、言い方が台詞っぽいのも気になる。 もしや、と思い、聞いたみた。「幼稚園で、何か言われた?」「うん。K先生が、次に幼稚園に来たら誰に言ったか教えてねって、言ってた」 やはり……。「あのさぁ、今日は文化の日だよ。勤労感謝の日は23日」「ふ」は、きょとん、としている。 私もしばらく考える。 先生が間違えたんだねって言うのは簡単だ。だけど、言い方に気を付けないと。明日「ふ」が、「先生が間違えたって、お母さんが言ってた」と言うに違いない。うう~む。「先生、間違えちゃったのかな」 結局、小さい声でこんな表現に。 小さい子どもは、大人が間違うこともある、ということがわかっていない場合が多い。 それが先生となれば、尚の事。「間違えたんだ、ダメじゃん」 という風にならないように、間違いを正すのは難しい、と思った。 杞憂かもしれない。 案外、K先生は子どもたちに「間違ってるよ~」と言われて「あれ~、そうだった? ごめんね~。じゃあ、今度は23日に聞いてきてね」 なんて、軽くかわしているかもしれない。