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最近読んだ本のレビュー。 とあるところに掲載したのをコピペです。 最初の三冊は、まあ読んでも読まなくてもいいという感じかな。 暇つぶしにはいいかもしれませんが。 『押入れのちよ』 萩原浩
たまにはライトな小説を読もうと思って、手に取った一冊。 元彼がくれて、読んでなかったものなのですが・・・娯楽として 良かったです。 ホラーですが、ぞーっと怖くなるエグいお話はひとつもありません でした。 個人的には、異形の香りのする一番最初の「お母さまのロシアのスープ」 が好き。 表題作も、かわいいお話でした。 ちょっと一息、漫画のような感覚で読めるものをお探しの方には オススメ。 さらっと読めます。 『ワイルドソウル』上・下巻 垣根涼介
こういう小説の設定にありがちなステレオタイプな男と女・・・ 反吐が出そうなほどウンザリ。 ハードボイルド好きにはたまらないかもしれませんが。 ただ、戦後最悪の愚政の1つである『棄民政策』について 詳しく知ることが出来たのは大収穫だった。 腐敗した日本を、改めて見つめなおそうという気が起こったもの。 こういう事実をなんとなくしか知らぬまま今まで過ごしてきた 自分が恥ずかしい。 群を抜いて心に響いた作品はこれだった。 『いのちの初夜』 北條民雄
「僕思うんですが、意志の大いさは絶望の大いさに正比する、とね。 意志のないものに絶望などあろうはずがないじゃありませんか。 生きる意志こそ絶望の源泉だと常に思っているのです」 「尾田さん、あなたは今死んでいるのです。 死んでいますとも、あなたは人間じゃあないんです。 あなたの苦悩や絶望、それがどこから来るか、考えてみてください。 一たび死んだ過去の人間を捜し求めているからではないでしょうか」 「苦悩、それは死ぬまでつきまとって来るでしょう。 でも誰かが言ったではありませんか、苦しむためには才能が要るって。 苦しみ得ないものもあるのです」 こういう作品を手に取るのは、突き抜けるような孤独を感じたいから かもしれない、そして、相反するように誰かとの繋がりを切に求めて いるからかもしれない。 当初の期待に反して「生きてみようか」と思わされてしまった。 とても悔しい。 生ききっていないからだ。 今私がこの世に、この生に怯えているのは、生ききっていないからなのだ。 命を終える間際の生のエネルギーの放出。 その輝きをこれほど表現できる作家にも、私はそうは出会っていない。 死の闇へ葬られたかったのに、眩しい光に出会ってしまった。 本当に、悔しい。 北條民雄の言葉は、いちいち私の心に響く。 どうやら私の大好きな川端康成を師と仰いでいたらしい。 納得。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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