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カテゴリ:骨董・陶芸
寒い厳しい日々だったことも忘れるのどかな日が続き、いつのまにか雛まつりですね。 京都の「おもちゃ映画ミュージアム」から春の便りが届きました。 写真を見ると懐かしいお雛さんが飾られています。これは私の母が持っていたセットです。 実家にあって処分に困っていたので、古美術品として引き取っていただいたのです。会場の都合で全部は置けないので一列レイアウトですが、綺麗な金屏風を揃えてもらったので、いちだんと華やかになりました。このセットは母のために新調したのか祖母から受け継いだのかはわかりませんが、お顔の造りが古そうなので明治の頃のものかと思います。木箱には京人形の田中彌(たなかや)さんの墨書きがありました。様式としては有職雛(ゆうそくびな)かな? <時代を感じさせるお顔の女雛> <三人官女のお顔もそれぞれ異なります> これは「居稚児」なんですね。「いちご」ちゃん、呼び名もかわいい。髪型がポイントでした。輪になった髪を左右に結った稚児髷(ちごまげ)をしてます。これは平安時代の幼い男子の髷で、牛若丸もこの髪型で描かれることもあるそうです。江戸期から明治にかけては女子に広まったとのことです。稚児は化粧したり女性の衣装を着たりすることもあるので、元々カワイイ系のスタイルだったのでしょう。 <写真:大正時代の絵> お雛さんの「居稚児」は扇を持って袴に丸い梵天(ぼんてん)がついてるのが特徴のようです。 「居稚児」を飾った例もありました。初めて見ましたが、二人ペアで2段目に飾られています。三人官女より上の位だったのかな? <写真:ヨドコウ迎賓館さん所有のひな壇の ちご人形> お雛さんは定番のセットばかりでなく、立派な御殿に入った「御殿雛」もすごいし、「五人官女」ってのもあるようなので、この「居稚児」も含め様々なバリエーションを探すのも面白いかもしれませんね。 それにしてもこの「居稚児」ちゃん、男の子なのかな、女の子なのかな?
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最終更新日
2022/05/03 02:05:33 AM
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