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テーマ:ドイツ・裏話(4)
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ミュンヘンで平日の午後、道を歩いていると新装開店の雑貨屋さんを発見。
雑貨大好きな私は吸い寄せられるように入り口へ向かっていった。 が、なにやら入り口で配っているらしく、人だかりができていてなかなか店に 入ることができない。よく見てみると、配っているのは一輪挿しで、 吸盤がついていて窓や鏡などに貼り付けることのできるものだった。 ふーん、と思いながら店に入ろうと人をよけながら前へ進むと、 なぜか入り口前でしゃがみこんでいる人たちを多数発見。 なんと彼らはその無料配布の一輪挿しを、できるだけ多くかばんの中に 詰め込もうとしてしゃがみこんで荷物を詰めなおしている人たちだった…。 ただで配っているものに対して「もう一つください」というくらいなら 日本にもそういう人たちはいるかもしれない。 しかしやつらは違う。 しゃがみこんでリュックを下ろし、すでに中に入っているものの価値を判断。 一つでも多くの一輪挿しが詰め込めるように、リュックの中のいらないものは ゴミとして店の人に渡し(その辺に捨てないところがまたドイツ人)、 「あ、あともう一つ入るから」と言いながら15個目を催促する、という 恐るべき行動をとっていたのであった。それも一人や二人じゃない…。 中には、箱があるとかさばるので、箱をとってから渡してくれ、などと 注文をつける人までいる。私は見ていてとても驚いたのだが、周りの人たちは 微動だにせず。うぅーん。 ドイツには、ただとなると目の色を変える人たちが多い。 私が働いていた店でも、何を買うわけでもないのに突然入ってきて 「粗品か香水の見本があるでしょ?」と言い出す人が少なくとも1日に1度はいた。 思わず「ありますがそれが何か?」などと対応して上司に睨まれた私(笑)。 それも見た目はお金持ちそうなマダムがするんだからたちが悪いよな…。 それから、クリスマスの時期になると、店の2階にシャンパンとケーキやお菓子を用意していた。 本来なら、たくさん買った客にサービスとしてこちらから勧める、という目的で 置いてあるのだが、ドイツ人は容赦なく食べ尽くす。 中には「さっき食べておいしかったから」などと言って休憩所代わりに家族で座り込み、 グラスやお皿が空になると催促する人たちまで大勢いるのだ。 お菓子があることを知って家に電話をし、店に集合させたおじさんもいた。 皆もちろん何かを買ったわけではない。 おまけにうち、一応ヴォーグの表紙に載るような店なんですけど…。 …ドイツ人には、「恥ずかしい」という気持ちが存在しないのかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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