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欧州生活16年目 - 伊・独・私の三角関係 -

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mezzana

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2005年04月19日
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テーマ:海外生活(7773)
カテゴリ:イタリア生活
イタリアのスーパーはすごい。
なんといっても食に対する執着心が強いので、
その食べ物を手に入れる場所には
ここぞとばかりに力を入れているかのようだ。
(反対にドイツでは、やはり食をそれほどには
重要視していないからか、比較的大きな都市の
有名スーパーでも品揃えや品質、商品管理等にかなり問題がある)
普段の生活の様子からすると、想像もできないような
システムが出来上がっており、またハイテク機器(笑)が
あっちこっちで活躍している。

例えば、昔からあるシステムでは「買い上げ総数10個以内の
客専用レジ」が用意してあり、急いで少数の買い物を
済ませたい客はそちらを利用できる。
イタリアでは日本のスーパーのカートの倍はあるかと
思われる大きさのカートに載せきれないほどの量を
ほとんどの客が買っていくので、何曜日のどの時間に行っても
大抵レジの待ち時間は気が遠くなるほど長い。
なのでこの「10個以内」のレジは思ったよりも実用的で、
「あ、あれ買い忘れた!」という時などに利用している。

もしドイツにこのシステムがあっても、11個や12個という数なら
平気でこのレジに並ぶ客が多いだろうし、またそれらの商品を
持った客はまた新たに別のレジに並び直すようにレジ係りに
冷たく言われるであろう。それに対してまたクレームをつける
どうしようもない客たち…。見ているだけで、
聞いているだけでストレスになる。

しかしここはイタリア。アルマーニのスーツを着た紳士も
モデルのような美しい女性も、皆レジに並ぶ前に必死になって
自分のカゴの中の商品総数を数えているのだ。
それを見て「1個くらい多くても平気ですよぉー、
どうぞぉーっ♪」と笑いながら話しかけるレジ係り。
仕事のスピードは遅くとも、微笑ましい光景である。
また、シルバーシートのように身体に障害を持つ方や
妊婦専用レジがあるところも多く、こちらは赤ちゃん・
小さな子供連れの客なども優先的に利用できるようになっている。

それから、肉や魚、お菓子やパン等の対面カウンターでは、
銀行のように番号が書いてある紙を取りその番号が
呼ばれるまで待つシステムになっている。
もちろん番号は店内に響き渡る声で呼び出されるので、
待っている間に別の場所で買い物をしていてもかまわない。
これで「私の方が先でしたよ!」という言い争いを
防ぐことができるし、意地悪な店員の差別から
免れることができる(笑)のだ。
明らかに次がドイツ人以外の客であることが
わかっているのに堂々と無視をしてその次のドイツ人客を
優先することの多いドイツのスーパーでもぜひ取り入れて
欲しいと思う。。

その他には、自分の住所等のデータをあらかじめ登録して
会員になっておけば、自分が選んだ商品をスキャンできる
器械を入り口で借りることができるシステムもある。
スーパーに入店する時に入り口で借り、あとは買いたいと思う
商品をどんどんスキャンしながら袋に入れてしまい、
最後のレジではそのスキャナーのみを渡す。
レジ係りはそのスキャナーに入力されたデーターを
レジに移し、普通に会計して客は自分が詰めたその袋を持って
堂々と退店できるのだ。
これはレジの混雑化を緩和する役目を果たしている。
このレジだけはあまり混まない。
ごまかす人はいないのか?と私はいつもドキドキしながら
客の様子を盗み見ているが、いまのところごまかしている人を
見かけたことは無い。
イタリアではBARでも昔からある意味「自己申告制」
のようなシステムをとっているので、食べ物や飲み物に
関しては客を信頼するようなところがどこかにあるのかもしれない。

また、セルフレジとでも言うのか、レジを自分で操作しながら
スキャンしていくという会計方法もある。支払方法も
何種類もあり、現金払いの時は自動販売機のように
お釣りが出てくるようになっている。
これは商品総数20個以内の人が利用でき、5つのレジの
真ん中のデスクに管理者が座っている。
その管理者の前のモニターにはどのレジが今何を
スキャンしているのかがすべて映し出されており、
生姜を買った時には笑われてしまった。
このレジでは支払いが済むまでどの商品も袋には入れては
いけないシステムになっていて、間違って一つでも入れてしまうと
ストップがかかりレジが操作不可能になる。
みんなゲームをするかのように楽しんでスキャンしているので、
見ているだけでもなかなかおもしろい。
また、週末など特に混雑している時は、このレジの利用客は
どことなく自慢気なのが笑える。
イタリアではまだまだPC普及率が低く、こうした器械ものを
問題なく使える人というのは日本のように多くないのだ。
ただ、自慢気ながら偉そうな振りなどはせず、周りの人にも
親切に教えてあげる人が多いのはこれまた微笑ましいところだ。

その他にも、量り売りの野菜(自分で選んで袋に入れ、
量りにかけてその野菜のプライスを自分で印刷する)を
選ぶときは袋と一緒においてあるビニールの手袋を
することになっている。ドイツでは恐らく資源の無駄を
防ぐためにこのシステムはあまり見かけ無いのだが、
ここでは他の人たちが後から買って口にすることになる
野菜を素手で触るのは失礼だ、
という考えから手袋をするようになったらしい。

ドイツではボロボロになったり、明らかに客が触ったことに
よってできた傷のある野菜が多いし、床に転がっていることも
あるのだが、そういえばイタリアでは皆野菜も大切に扱う。

まだまだほとんどの店でユーロと共にリラ表示が
されていることで年配客への心配りとその層に対する
売り上げへの意気込みが感じられるし(イタリアのおじいちゃん・
おばあちゃんたちのパワーはすごいのだ)、商品配列や回転率、
セールの時期・方法などにもつくづく感心させられるものがある。

普段の生活では不便で我慢を強いられることの多いイタリアでも、
スーパーだけは日本よりも快適で進んでいるかのようだ。

イタリアって本当におもしろい。






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Last updated  2005年04月20日 04時43分39秒
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