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テーマ:今日のこと★☆(106018)
カテゴリ:原発事故・放射能関連
難しい問題なので、こちらではあえて取り上げませんでしたが、中部大の武田邦彦教授が、とある番組の子どもの疑問に答える子ども相談室コーナー内で、「東北の野菜を食べたら僕らはどうなるの?」という質問に対し、岩手県一関市の放射線数値を示したうえで「(子供が)東北の野菜や牛肉を食べたら健康を壊す」などと発言しました。
ちょっと乱暴な言い回しですが、武田教授的には、子供にはリスクが伴うものは極力食べさせたくないという思いがあったようです。武田教授は、テレビだと言い過ぎの感はありますが、間違ったことは言っていないと思います。 第三者が言葉で説明しても、さらに誤解を招きそうなので、武田教授のブログ「良心的な農家とは?」、「なぜ、子供が被曝を心配するのか?」に本人の思いが書いてありますので読んでみて下さい。 そのテレビの発言に対し一関市長は、武田教授に抗議のメールを送りました。そのメール、返信した内容もブログに書いてあります。メールを読む限り、一関市長は農家の意見、武田教授は子を持つ親の意見をお互い代表として語っているように見えます。 一関市は岩手県の南に位置し、私も田舎が近いということもあり、親しみがある場所です。しかし、3月の風の影響で放射性物質が海から流れ込み、私の住んでいる福島第一原発から80km圏内の宮城県南よりも汚染が激しい状態です。 最近では、一関市よりさらに100kmほど北の県庁所在地盛岡市でも、地域の幼稚園で、最高値が毎時2.8マイクロシーベルトという高い放射線量が測定されています。現在は毎時1マイクロシーベルトを超えた幼稚園、小中学校は、土壌を削り取るなどの除染を行い、かなり数値は下がったそうですが、福島第一原発から250km離れた盛岡市でも放射性物質が大量に流れ込んだことが分かります。 そもそも抗議文を送るのであれば、このような状況にした東電か政府に対して送るべきかと思いますが、一関市には7日朝からメールが殺到しました。大半は「市長名の抗議は行き過ぎではないか」「抗議先が間違っている。国や東京電力に抗議すべき」と市長の対応を疑問視する声だったそうです。 正直、「東北の野菜」という乱暴な発言で風評被害の矛先にされるだろうと思っていましたので、市長の行為に対し賛同はしても、批判する人はいないのではと思っていました。それだけ放射能汚染に対する危険性、食の安全性(特に子供)を真剣に考える方が増えてきているのでしょうね。 一関市長は、暫定基準値以下だから安全だと発言していていますが、政府の決めた暫定基準値の500ベクレルも、かなり乱暴な数値だと個人的には思います。政府が言っているように、それを下回っているから「安全」だとは到底思えないからです。 参考までにチェルノブイリ原発事故で毎日食べられている食品の現在の基準値と日本の大半の食品の暫定基準値である500ベクレルを比較している表がこちらにありますので、ご紹介します。 これを見ると、世界的に500ベクレルという数値が、いかに高いかが分かります。宮城県知事も消費者は数値を見せても分からないから、500ベクレルを超えた超えない「安全」、「安全でない」だけ表記すれば良いと語っていました。 こんな中途半端な情報公開こそ、私は風評被害につながるのだと思います。宮城県知事が「消費者は数値を見せても分からない」と言った真意は分かりませんが、少なくても数値を公開すれば、10ベクレルと499ベクレルのどちらを摂取した方が安全かぐらいは誰でも分かるかと思います。 どこかのスーパーで商品の測定値を明示しているところがあるそうですが、そのような形で数値が明確になっているのであれば、消費者は選択の権利が出てきますので、暫定基準値が500ベクレル以下でも安心して買うことができます。 「すき家」「ココス」などを展開する外食大手のゼンショーは、グループ全店舗で使用する国産米について、今年度産の早場米から産地を問わず、放射線の自主検査を実施すると発表しました。野菜と卵については3月28日から、国産牛肉については7月20日からすでに独自検査を行っています。 国の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)以下でも、自然界にある数値以上の値が出た場合には、その食材は使用しないそうです。理由としては国の暫定基準値に対し、不安を持っている方が多いため、安心してもらうためだそうです。 「暫定基準値以下だから安全なのに、体に害があるとは風評被害だ」と語るばかりでなく、このような形で独自の厳しい基準値を設け、それをクリアした商品なのだから安全なんだよとアピールする方が説得力があり、消費者は安心するでしょうね。 安全のためにもゼンショーのような企業、自治体が増えていくことを望みます。 すみません。クリック協力お願いしますm(_ _)m お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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