東京電力福島第１原発事故をめぐり、個人からの損害賠償請求の手続きを容易にするための、簡易版案内書の内容が判明しました。これまでの案内書は約１６０ページもあり、手続きが煩雑と批判されたことから、簡易版は４ページとなったようです。ただ、請求書については見直しを行っていません。


「ご請求簡単ガイド」と題された簡易版案内書には、これまでの避難場所や一時立ち入りの有無、事故時点で就労していたかどうかなど、７項目の質問を明記しており、被害者が書類を読まなくても、案内書に記入した後、電話相談や相談所でのやりとりを通じて請求書に記入することができるようになります。


１６０ページが簡単に４ページになるんですね・・・。１６０ページが全て必要なものであれば、間違っても４ページにはならないでしょう。単行本一冊を４コマ漫画には到底できませんからね。案内書の中身を見たことはありませんが、最初から被害者側に立って考えれば１６０ページの案内書は異常であることが分かると思います。


そもそも賠償請求の手続きをしているのが東京電力というのにも、かなり違和感を覚えます。国が第三者機関を設け対応する方が、勝手に賠償金額を決められたりしないので良いと思うのですが・・・。ここでも国は他人事、他人任せにしたいのでしょうか。


9月12日にマルクール核廃棄物処理施設で起きた爆発死亡事故（死亡1名、重軽傷4名）は、福島第一原発事故の再来かと焦りましたが、こちらも当初放射能は漏れていないと公表していましたが、後から訂正していましたね。どうも目に見えない放射能は、隠ぺいされがちのようです。


しかしその公表した数値も誤りだったと公表されました。フランス当局は爆発が起きた放射性金属廃棄物用の溶解炉から検出された放射線量を、当初６万３千ベクレルと発表していましたが、フランス原子力安全委員会（ASN）は9月29日、施設を運営する（フランス電力公社およびアレバ社の合弁子）会社が報告していた数値は誤りだったとして公式ホームページ上の数値を修正。当初発表値より476倍高い３千万ベクレルの放射線を測定していたことを事実上認めました。


いやはや東京電力の数値の間違いも桁違いですが、こちらも凄いですね。そもそも「誤り」って言葉は、こんなレベルのものにも使えるのでしょうか？明らかに情報改ざん、隠ぺいですよね。住民を心配させたくないとした行為は、放射能に限っては凶器にもなりうるということを考えれば、正確な数値を公表するのが正しい行為だと思います。


アメリカ国務省は、３月の東京電力福島第１原発事故を受け、米国人を対象に出していた退避・渡航延期勧告の範囲を、同原発の半径８０キロ以内から半径２０キロ以内に縮小すると発表しました。国務省の出した渡航警戒情報は、同原発の半径２０キロ圏内と、日本政府が指定する計画的避難区域、特定避難勧奨地点に滞在する米国人に退避を呼び掛けています。


また、退避勧告を解除する半径２０キロから８０キロの地域に関しても、１年以上の長期滞在者に注意を呼び掛けるとともに、妊婦や子供、高齢者は３０キロ圏内の居住を避けるよう勧告しました。　


他国の動向で判断するのは異常なことなのですが、アメリカの行った半径８０ｋｍ以内の人間を退避させておけば、風向きなども気にせず、かなりの人が被ばくから逃れられたと思います。念には念をという言葉にもあるように、当初放射能汚染の状況は不明確だったのですから、汚染の度合いが明確になるまでは、日本もそうすべきだったのではと思います。


現在のように原発の距離ではなく、場所によっての汚染の状況が明確になってきていますので、アメリカの対応は正しいかと思います。妊婦や子供、高齢者について、日本でも何らかの対策を行って欲しいと思います。検査だけしても被ばくは軽減されませんから・・・。



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