新型コロナウイルス(2019-nCoV)についての考察
中国・武漢で流行し、全世界に広まりつつある新型コロナウイルスについて対応や報道について違和感があるので、ちょっとまとめてみます。実は2月末に上海を訪れる予定でしたがこの騒ぎで中止となり、調べてみました。 <2020年2月3日時点での報道>中国本土において確定患者は、1万7200人超、死亡数361人(2月3日) 死亡率2~3%死者数は重症急性呼吸器症候群(SARS)の中国本土での死者349人を上回る1月29~31日に武漢市に滞在する日本人565人が帰国し、PCR検査で8名が陽性(内症状なし5名)日本国内感染者は、20人(武漢滞在者、武漢からの旅行者と接触)他の重要な記事*2月1日より指定感染症に指定*1日からは、2週間以内に中国・湖北省に滞在していた外国人や湖北省が発行する中国旅券をもつ外国人について、当面入国を拒否*香港大研究チームは、武漢市の感染者数は昨年12月1日~今年1月25日、6・4日ごとに倍増最大7万5800人に上っている可能性があるとの推計値を1月31日付の英医学誌ランセットに発表。感染に気付かないまま日本などに渡航した感染者も多数おり、中国の別の都市ではすでに局所的な流行が始まっていると指摘。(2020年2月2日 (日)配信朝日新聞)<道草の考察>1)患者数 中国国内の確定患者数は、PCRにてウイルスが確定したもののみと推定される。 検査可能な数が限られていたはずで、重症者中心に行われていると思われる。 帰国した565人中8人が陽性だった確率から、武漢では13万人以上に感染している可能性がある。 いづれにしても、不顕性感染を含めた感染者は確定患者の10倍以上はいると推測される。 書いていて、同じ趣旨の記事を見つけました。 https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20200202-00161390/2) 死亡率 感染患者が10倍なら死亡率は1/10になるわけで、報道されている数値よりもかなり低そうです。 死亡率を何%と書いて比較する番組を見受けしますが、母集団を揃えないと意味がありません。 コロナウイルスやインフルエンザ等、呼吸器症状を引き起こす疾患が致死的になるのは、 多くは高齢等で体が弱っている人です。 3)日本国内での広がり 2019年12月8日に武漢で原因不明の肺炎が報告されたが公表されなかったとあるので 12月初めには武漢で感染が広がり出している可能性が高いです。 成田ー武漢にはANA定期便がありますがら、かなりの人数が出入りしていたはずです。 チャーター機で戻った人の扱いを色々議論されていますが、陽性者8人の少なくても10倍、 おそらく数百人以上のウイルス陽性者が入国したと想像されます。 実は、咳や発熱が続く風邪の人が多いとの話も聞きますので、 すでに日本でも単なる風邪として蔓延している可能性があります。 現在は武漢帰りの人と湖北省帰りで症状のある人のみウイルス検査ですから。 3)重症急性呼吸器症候群(SARS) 今回と同様、コロナウイルスによる 2002年11月から2003年7月に中国・広東省、香港で流行 WHOによると8,096人が感染し、37ヶ国で774人が死亡、致命率9.6% 治療法はなし。 重症化にサイトカインストームが関与したとの説があります。 サイトカインストームは、子供の重症化しにくいが健康な成人で重症化するのが問題。 これに対し、当時の治療がステロイドだと報じられていた。 一般の感染予防策が有効で感染者を出さない封じ込めで収束? 4) インフルエンザ 「死者数がSARS超え」などのセンセーショナルな記事を見受けますが、 米疾病対策センター(CDC)による米国内のインフルエンザのデータをみてください。 参照:https://www.cnn.co.jp/fringe/35148772.html 2017~18年のシーズン 4500万人感染、6万1000人が死亡 2019~20年のシーズン これまでに1500万人感染、8200人死亡(内子供54人以上) インフルエンザによる米国内の死者は、年間少なくとも1万2000人。 昨シーズン、米国内だけでインフルで6万1000人が死亡してます。 新型コロナウイルス死亡数361人は、昨年の米国内インフル死亡数の1/100以下です。 大集団を数字で語るのは、一般感覚と大きくズレますね。 2009年に新型インフルエンザが世界的に流行し大騒ぎになりましたが、 ウイルス自体の毒性が低く重症者も例年のインフルエンザよりも少なかったです。 現在は季節性インフルエンザとして扱われ、検査も行われていないため患者数不明。 あの時は、マスコミが騒ぎすぎたように思います。 <まとめ>不顕性感染を含めると中国の発表の10倍以上の人が感染している可能性あり。新型コロナウイルスは、マスコミ報道ほど致死的疾患ではなさそう。症状なしも多そう。日本でも既にかなり広がっている可能性がある。あなたの風邪もそうかもしれない。当面、人混みを避け、手洗い励行くらいしか対策はなさろう。