犬バカ日誌 シェパード編

　ミッキーのお腹にいる憎き虫を退治すべく、戦いの日々が始まった。

　ナント！こやつめ、食糞のクセがあるのだ。それはブリーダーの元にいた時の環境の悪さを
物語っていた。母親と早くに離され、ろくに餌ももらえず空腹をしのぐ為に自分のした糞を
食べてしまうのだ。ますますこの子が不憫でならない。
いっそうバナナじじぃに対しての闘志がメラメラと湧いてきた。

　ちゃんとお腹は満たされているはずなのに、悲しいかな幼い頃のクセというのはなかなか
治らないもので、どんなに叱っても人の目を盗んでは自分の体から出た下痢便をピチャピチャ
舐めるのだ。
それではいくら薬を飲んでもまた虫が体に入ってしまう。まるでピンポン状態だ。
昼間は何とかくい止められても夜中にそれをされてしまうとどうにもならない。

　仕方なく夜はリビングにあるミッキーのケージのそばにあるソファーで寝る事にした。
カサカサッと音がするたびにがばっと起きてウンコを片付ける。
日中も気が抜けない。私がトイレに入ったのを確認するや、ちゃっかりとウンコをしては
食べるのだ。ったくそんなにおまえのウンコはうまいのか！！

　おかげて私はおちおちトイレにも行けず、便秘になってしまったのであった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　－つづく－