移ろい
10月も日本風には晦日、流行りはハロウィン、そして気が付けば今年もあと2か月。おはようございます。drです。とても寒い朝です。少々季節の移ろいについていけません。ちょうど8年前の今の季節に撮った写真です。一冊の本を読み終え読書メーターに投稿しました。転載します。あのひとは蜘蛛を潰せない [ 彩瀬まる ]山本文緒の解説で男性も堪能して欲しいとあって安堵した。男性である自分が決して嗅ぐことができない、女性の内から湧き上がる緋色の匂いが表現されているようで怖かったからだ。28歳になる梨枝は郊外のドラッグストアで働く優秀な店長だ。母と二人暮らしの実家から通う梨枝は、母の言う「ちゃんとしたこと」の呪縛から逃れられない。自分の壁から抜け出せないことを母のせいにし、初めての恋愛にも溺れる。卑下と排他を恐れ自分から何も変えられない。切なさに輪郭が緩むようでいて、鋭く強い描写は美しくて焦る。他の作品も是非読みたい。