冷房
一日あたり20万人の感染で自宅療養者が100万人なので、平均的に5日で復帰しているってことかな。一冊の本を読み終え読書メーターに投稿しました。転載します。聖夜 [ 佐藤 多佳子 ]音楽系の部活動を描く同作者の短編集「第二音楽室」とセットの長編。本作はミッション系の高校にあるオルガン部を描く。主人公の一哉は父が牧師で自宅が教会だ。オルガン奏者の母の元で幼少からオルガンに触れ、生活の中に常に演奏があった。そんな環境で育った一哉の様々なレベルの部員に対する冷めた思いや、壊れた家族との関係や自我の形成(将来)に思い悩む思春期の葛藤がとてもリアルだった。CDがこの世に出る前の時代も今も、恋人や家族との別れがやってくる時の不穏な感覚は同じで、その前兆に気付くものだ。心理描写に深みがある秀作。