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Once in a Blue Moon

[健康・ダイエット] カテゴリの記事

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＝　使命　＝

今日、24歳になる青年と昼食を摂った会話の中で自分の使命感って明確に持っていますか？と聞かれた使命感？　どうして？僕はこの世に生まれてきて、自分の使命って分からないし・・・それに、使命感を持っていないような気がして・・・この世に生まれてきた使命・・・？？？私は、自分に足りないと思う『心』を学びそれをどのように感じたのか、私の周囲の人たちに伝えたいと思うこれが、使命か否かは分からないけど・・・いつ頃から、そう思ったのですか？少しずつ、時代を重ねてかなぁ・・・心配しなくても大丈夫あなたが、使命感を持っていないのでは無く気付いていないだけだと思うよ人生を歩んで、気持ちが整理されていけばきっと気付く時がくると思うこの世に生まれた使命は、人それぞれ僕も気付く時が来るんですね・・そう、自分を正直に見つめていれば・・彼は、自分の仕事の意味と自分の人生に少しの不安を感じたのかもしれないでも、彼にとってその不安がひとつ成長した証しだと私は感じた・・・　

2008年01月26日

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＝　親父と息子のがんとの闘い（34）＝

今日は、親父が入院してからのことを振り返って話しをした倒れて入院したときのことは、余り覚えていないが死んでしまうのではないかと恐怖感で一杯であったこと呼吸困難で、気管送管を入れられ苦しかったこと抗癌剤の副作用で、脱毛が始まり、猜疑心が沸いてきたことガンだと告知されて、愕然としたこと肺炎に罹り、送管チューブを口から入れられ苦しかったこと高カロリーの栄養を取る為に、鼻から流動食を入れられたこと化学療法を中止すると言われて不安になったことそして、経済的な不安が今もあること私は・・・・本当にガンの告知をしてもいいのか困惑したことガンの告知が辛かったこと本当にこの治療方針でいいのか困惑していたこと厳しいことを言わなければならない辛さ経済的な援助がさほどできないこと親父は、ガンになっても告知しないでくれと言っていたやろ？『"ガン"に罹ると言うことは死と等しいと思うし、怖いからな』告知されたときは、どんな気持ちやった？『"やっぱりな"と思ったで、髪の毛が抜けたからな・・・』告知された方がよかったか？『本当のことを教えてもらって良かった。』『原因がはっきりしたから、元気になろうと思ったで』よくここまで頑張ったな、親父の努力の成果やな『先生や看護師さんその他の人たち、家族の支えがあったから頑張ってこられたことを感謝している』色々と厳しいことを親父に言いながら、喧嘩もしてここまできたのだと思いましたただ、私の係わった部分はほんの一部・・・誰かが厳しく、誰かが優しく、医療には、本当の家族のような"心"が必要だと感じます事実を全員が知り患者本人は、何がしたいのか？家族は、何がしたいのか？その上で、医療は何ができるのか？それぞれの役割と責任を分担してこそ良い結果が生まれるのだと思います患者ばかりが、辛いのではない気遣うことばかりが優しさではないだから・・・会話を大切にするお互いに心を開きお互いが思いやる気持ちが大切である

2008年01月17日

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＝母のお墓＝

母のお墓が、少し傾きかけているのを姉が心配して、何度も直すように言っていたお墓を大切にしないと、子ども達に災いが降り注ぐとお墓の引越しも『費用』が掛かるので躊躇していたのが本音だったでも、傾いたお墓も見っとも無いし『災い』は迷信としても先祖を敬う気持ちは大切にしたいので思い切って、お墓の引越しをしましたそして、お性根抜き、お性根入れ、をした日に生まれて初めて、私と姉、3人で食事をしたのです色々な思い出話しや、子ども達の話し・・・其々の性格や考え方etc・・楽しい時間を過ごすことができましたしかし、女性が話し出すと時間無制限になるようです・・・お墓の引越しをして、姉達とゆっくり話しが出来たこと私にも血の繋がった家族がいると感じたことそして、何よりお袋が死んだことを"心"で感じ呪縛から解かれたような気がしましたお袋も見晴らしの良い場所に引越しして姉弟が仲良くなってさぞかし、喜んでくれていると思いますps　この写真　竜の髭と言う植物です紫のビーズが落ちているのかと思ったら可愛らしい、実がなっていました。何年も前から植わっていたのに・・・全然知らなかった・・・

2008年01月14日

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＝　親父と息子のがんとの戦い（33）＝

『帰れ！』と言われた翌日何もなかったかのように、病室に行った親父は私を見るなりこう言った『よう！すまんかったな』『ありがとうな』私は、こうなるだろうなと思っていた『かまへんよ』『家具も処分するようにしておいたから』『特に変わりはないか？』取り立てて、話すことも無く沈黙が続いた・・・・この頃、私のお袋の"お墓"が地盤の変化で少し傾きかかっていたのでお墓の引越しをするように、お寺に言われていた親父に、お墓を直すことを告げてその日は、帰った・・・・寂しさ、虚しさが消えたわけではなかった・・・私は、この頃、心の奥に仕舞い込んでいる"わだかまり"をいつか親父に伝えなければいけないような気がしていた

2008年01月09日

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＝　親父と息子のがんとの戦い（32）＝

私は、車を走らせ親父の家に向かった親父の奥さんに、何があったのか聞くために・・奥さんは、驚いていた『何があったん？今、お父さんから電話があったよ』『喧嘩して、帰れと怒鳴った』と言っていたよこっちが聞きたいのだと、私は思っていた『喧嘩なんかしてない』『退院を受入れられない原因があるんじゃない？』奥さんは、心当たりがあった『実は、数日前から退院について聞いていた』『でも、年金が入るのは12月なので・・・』『もし、今度言われたら12月に退院したいと言ってくれる？』と親父に言っていたそうだ・・・『家具はこっちで、お金を払って処分してもらうから大丈夫』『お父さんは、あなたが一番可愛いし、信頼しているから頼むのね』『ゴメンね　心配掛けて・・・』私は、原因を理解したが、何か釈然としなかった・・・『家具は、知り合いに頼んで取りに来てもらうから』『お金は要らないし、安心して』『それに、何度も言うけど喧嘩じゃないから・・』親父が再婚して、何十年もの間、釈然としないことがあるように思う親父は、私に対して　罪悪感を持っているのか？　一番信頼しているのか？奥さんは、私に対して　嫉妬しているのか？　或いは遠慮しているのか？だから今まで、親父の家庭には係わらないようにしていた突然、何も言わず、いなくなって・・・・家にひとりになってしまって・・・・時々、帰ってきて・・・・会話も特に無く・・・・お前は甘いと言われながら・・・・そんな、記憶を消そうとしていたのに・・・私には、『怒り』は感じられなかった『寂しい親父の人生が目に浮かんだ・・』＞＞＞＞＞つづく

2008年01月08日

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＝　親父と息子のがんとの戦い（31）＝

親父も回復に向かい、食事、リハビリに励んでいる自分の状態も理解し、目標がはっきり見えてきたように思う 11月の初旬、詰所の前を通り掛かったとき看護師さんから、『もうそろそろ退院する方向で考えてください』と告げられた療養病棟に入院すると言うことは、特に治療の必要がなくなり、家に帰っても、生活できるようにする訓練の意味を持っている親父を見ていて、自宅での生活も可能だと思っていた病室に行って、親父に告げた『そろそろ、退院できるようやな』『よかったな・・今月の末ぐらい予定かな？』親父の表情は曇った『まだ、心の準備も出来ていないのに、追い出されるのか？』と切り出してきた・・・『食事も、病院のような物は作れないし・・・』『ベッドを置くために、部屋の家具の処分もして欲しいし・・』私は、親父の不安が読取れなかった『別に、明日退院しろ！と言うことではないで』『一旦、何日か外泊して、それから家の環境にも慣れてからやで？』『それに、食事の作り方は、栄養士さんがレシピをくれるし・・』『親父の家のことは、一緒に住んでる息子に頼んだらいいやん』親父の表情は、益々苛立ちを見せていた『周りにとやかく言われたくない』『自分の事は自分で決める』『息子は、何もできない！』『お前と話すとイライラしてくる！』『帰れ！！』私は、なんとも言えない寂しさを覚えた・・・『親父は、何に腹を立てているんや？』『あなたの息子も大人やろ？親父の家のことは、家族ですれば？』『俺は、悲しいは・・・』『じゃあ、帰るから』そう言って、病室を出た・・・何が起きたのか？全く理解できない・・私は、今まで親父に何をしてきたのか・・家族と疎遠になっていった、過去を思い出していた・・何故？　何も浮かばない・・ただ、虚しさだけを受取った

2008年01月06日

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新年　明けましておめでとう御座います

新年　明けまして　　　　　　　おめでとう御座います日頃から、お世話になっている方々へ今年も良い一年になることをお祈り致します5日間の休みを頂き、ゆっくりと読書ができました明日から　仕事です皆さんのご意見を参考させて頂き、目標に向かって頑張っていきます

2008年01月03日

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来年もよろしくお願い致します

おはよう御座います今年も今日で終わりですねブログを始めて、色々な人に出会いそして、色々励まして頂き、本当に感謝しています来年の目標は、人が生まれながらにして抱える『生老病死』の不安を払拭するための医療を実現すること頑張って実現させたいと思います皆様も、良い今年をお迎え頂き今年以上の1年になりますようにお祈り申し上げます。来年も宜しくお願い致します。ｐｓ先日、先輩の紹介で、京都の古い街中にある焼肉やさんに連れていって頂きました京都の政治家や著名人がプライベートで集まるお店です・・・大衆焼肉ですyoそこで、ママさんに色々と教えてもらいました『あなたが、賢いと言うことを自分で理解しなさい！そして、もっとバカになりなさい！』と・・・・『あなたは、家族や後輩達の先生ではないyo教育とは、自分の背中を見せることだからne安心して自分の信念を通しなさい　そうすれば、あなたを応援してくれる人が集まってくる離れた人も必要なときには必ず戻ってくる』と自分の弱さを感じた厳しい言葉のように思いましたしかし、これが私の課題ですne　そして答えは自分で探さなければならない最後にこれを見なさいと『ひとの心は分からない　自分の気持ちも分からない』ある著名人が書かれた色紙でした読む人によって、感じることは違うかもしれませんが私は『あまり深く考え探索するな！自分に直になれ』と感じました皆さんは、どのようにお感じになられましたか？また、お聞かせくださいね

2007年12月31日

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＝　自分が病気になったときに行きたい病院　＝

私は、お袋、お祖母さん、叔母さん、親父と親族が癌になり、闘病生活を目の当たりにしてきました其々が、病に苦しみながら、不安を抱えながら、そして周囲に気遣いながら、自分の人生を如何に有意義に歩むのか・・・私に教えてくれているように感じています。私は、医療関係の仕事をしていることもあり、来院される患者さまも家族のように思います。患者さま全てを家族のように接することが物理的にも精神的にも限界があったとしても少しでも患者様の不安を払拭する病院を構築することができればと考えています。そこで、私のブログをご覧の皆様にお願いがあります。外来受診をした際、1. 不安を感じるシーン（受付、看護師、検査、医師などの対応等）2. どうすれば、その不安を払拭できるのか3. その他このような内容で、ご意見をお聞かせ頂ければ幸いです。私は、最新の医療も大切であること思いますが、その前に、人が人を治療すると言うことは、心の存在を無視することはできないと思っています。そして、家族が幸せに暮らすために・・・・追加横浜の男の子が、今月初めから行方が分からなくなっているそうです。７usagi　さんから　の　バトンです。私のブログ、多くのみなさんが立ち寄ってくれますよ...神奈川、横浜周辺の方が立ち寄ってくれますよ...今日は日記の内容に困ってます... etc.みなさま　バトン　を　よろしくお願い致します。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「　緊急！みなさんの力をお貸し下さい！〓『◆捜索願いです◆』〓 12歳の男の子が、12月6日(木)から行方不明です... 横浜市都筑区東山田 (港北ニュータウン)在住岩田和輝(いわたかずき)君皆様の力を貸して下さい。お願いします... ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 良かったら、この日記をコピーして、貼り付けて日記を書き、バトンのように回して頂けると、捜索出来る範囲も広がると思いますので、皆さんご協力を！ ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 詳しい内容は以下のHPを見てください。 http://ns.mediagate.co.jp/kazukikun/<連絡先>都筑警察署：生活安全課 TEL;045-949-0110

2007年12月28日

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＝　親父と息子のがんとの戦い（30）＝

先日、親父がお世話になっている医療スタッフの皆さんとお話する機会がありました『お父さん、凄く回復されましたね』『お父さん、カレーを食べてから食欲が湧いてきたようですね』『じきに退院できますね』皆さんから、有り難いお言葉を頂きました本音トーク・・・主治医の言葉です『助からないと思っていました』『手術をしたときに、そう思いました』『でも、皆が驚くほど回復されています』『医者をやっていて、解らないことが沢山あります。』『良い経験をさせて頂きました』『これからも、しっかりと診ていきますから安心していください』栄養士さんの言葉です『お父さんに、刺激物はタブーですよね』『教科書通りでは、提供できないメニューなのですが・・・』『食べたいって聞いていたので、ま～良いかと思って出しちゃいました』『あれから、食欲が湧いてきたみたいで良かったです』私が嚥下訓練メニューを渡していたのを知って、"入院前の状態に戻してあげたいのだろうなぁ" と感じたそうです手術をしたこと化学療法を行ったこと化学療法を中止したこと食べたいと言う意識を強めたことそして、諦めなかったこと結果的に全てが上手くいった一番、努力したのは主役の親父それを支えたのは、医療スタッフと家族理想的な医療の基本は患者と医療スタッフがお互い頼り過ぎないお互い諦めないそして、お互いに覚悟が必要だと改めて感じた

2007年12月23日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（29）＝

病状は徐々に改善し、気持ちも落ち着いてきたようだどうしても鼻から入っているチューブが気になる私は当初から、自分の口で食事をすることを望んでいた胃に穴を開けて、栄養を補給する方法も鼻からチューブを入れて、栄養を補給する方法も一時的なものとして認めるが永久的なもので無いことを願っていた老化すれば、咀嚼（そしゃく）嚥下（えんげ）機能が低下する会話が少なくなれば、口を動かす回数も減る食事を取らなければ、咬む力も衰えるそして、飲み込む運動は舌の運動が重要になる顎の力、歯の力、舌の力、口の中の水分（唾液）・・・今まで休養させていた　これらの運動を始めなければ誤嚥を起こし、誤嚥性の肺炎になるリスクが高くなる脳梗塞後の患者には、このようなリハビリを実施しているところがあるしかし、どこの施設にも専門家がいるわけではないこれからの目標として『口から飯を食べる』ことを親父に説明したそれなりに、納得し、私の作成した運動メニューを少しずつ実行しようと思ってくれたしかし、病院のスタッフとの意志の疎通がうまくいかず親父を混乱させることになってしまったそれぞれの病院には、それぞれの方針があり“できること”と“できないこと”があるそして、“知識の高いスタッフ”と“知識の低いスタッフ”がいるその中で、患者や家族の混乱が、日常的に起こっているのかもしれない幸いにも親父は、良いスタッフに恵まれ順風に嚥下訓練を行うことができるようになった万人に当てはまる画一的な治療は存在しないかもしれないそれぞれに合った一貫性のある治療が望ましい目標　⇒　計画　⇒　実施　⇒　見直し　⇒　実施　⇒　達成治療は根気の要るものだ医療側も患者側もそれなりの覚悟が必要だと、つくづく思う目的を達成する為には・・・・・

2007年12月09日

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＝　気付き　＝

とても過ごし易い一日朝から家の周りのみぞ掃除紅葉も終わり、落ち葉で一杯庭の落ち葉もと思い庭に行ったとき庭に舞い散っている落ち葉は『紅葉のカーペット』このまま、しばらく置いておこう・・・いつも当たり前のように思っていること気付かないこと世の中には沢山ある・・・気持ちを変え、視点を変え、趣を感じるふと・・気付いた、そんな一日

2007年12月02日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（28）＝

状態も落ち着いたので、総室に移り、これからは、鼻空チューブを抜き、自分の口で食事を摂る練習筋力がかなり低下しているので、それを回復するためのリハビリそして、なによりも前向きな目的意識を持つことそれは、決して過去の自分と比較するものではなく新たな、自分の目的を見つけること私は、親父が入院したとき一冊のノートとペンを手渡した闘病中に自分の感じたことを気侭に書く日記帳としてその目的は、時間が経過して入院当時に思っていた苦悩が今、振り返ってどれだけ幸せなのかを感じること周囲の人に腹が立つことがあっても時間が過ぎれば、それも感謝に変わるということ自分がどれだけ、我が儘を言ってもそれでも、だれも見捨てない親族の絆があることそれらから、精神的安定と今後の目的を掴んでもらいたかったしかし、ノートには何も記されていなかった・・・・親父なりの理由はあるのだろうが、私は理由を聞かない・・これからは、親父の不安を根気良く払拭していくことになる目的や目標とは・・・狙いを定めて目指し自分で得るものなのか若い間は、家族を持ち、家を建て、それなりに贅沢をする・・・全てお金がなければ、成り立たないものだから、お金を稼ぐことが明確な目的として仕事ができた定年退職し、仕事は無く、身体は衰え病み、死を恐怖に感じるそのような中で、何を目標にすれば良いのだろうか・・・私は、今まで外に向いていた自分の気持ちを自分自身に向け、心を見つめなおす時間に使えないかと思う心の成長を目的とすることができないかと死に直面し、それでも生きているその大切な経験を・・・それを綴ることも子供に残す心のメッセージではないだろうか母が闘病生活で、綴った日記が私の心に大きく影響したことは間違いない闘病生活をしていても、離れて生活していてもそれが、永遠に心に響く"優しさであり""思いやりである"と信じている＞＞＞＞＞つづく

2007年11月22日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（27）＝

検査の結果は、良好で他の臓器への転移は見つからなかった一先ず、安心することができた親父もその結果を知り、『良かった』と安心した表情だったこれで、抗癌剤を使わない方向で考えて行くことができる肺炎を起こしたことで、しばらくの間"抗癌剤"を中止していた人間の身体は正直なもので、髪の毛も眉毛も生えてきた薬の副作用は凄いものだ・・・・一患者のために、医師の転勤は止められない化学療法を行わないのならば、転院する必要も無い主治医の変更は、特に問題なく行われた次の主治医も、献身的で安心して親父の治療をして頂ける医師であった治療とはひとりの患者に対して、沢山の動力が必要なのです医療に携わる者は人間が生まれて"唯一平等に与えられている時間"これも、無視しなければいけない場合が多いのです医療に掛かるコストは対価計算されない、或いはされ難い部分が多いのですその大部分は、医療人が持つ"心"の部分ですご訪問して頂いている皆様へご無沙汰しておりますまだ、毎日、更新できませんがぼちぼち、再開したいと思っていますまた、宜しくお願いします

2007年11月18日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（26）＝

親父の持続点滴は全て外れ、鼻腔からの栄養チューブで、必要なカロリーを補っている今日は、検査のために外出する。ちょっとした、ドライブだ・・・・ほとんど、寝たきりだった親父は少し不安そうで、昨夜、眠れなかったようだ・・・私は、私で・・・携帯用のトイレとウエットティッシュビニール袋、ガーゼetcを用意して道中何かあったらどうしようと・・・親父は、何とか自力で立てるので、車に乗るのも問題なく親父の奥さんも同乗してそして、車いすを積み込み出発・・・長時間、座っているのが辛そうだが、何とか我慢してくれているようだった道も渋滞無くスムーズに・・・『随分、見ない間に店が沢山できたなぁ』『それにしても、食べ物屋が多いなぁ～』『腹減ってきたか？何が食べたい？』『そやな～・・・寿司と酒・・・？』『焼肉も食べたいな～』『早く、食べられたら良いなぁ』戦時中に苦労したせいか・・・・食べることだけは、貪欲なのかも・・・・でも、少し安心したまだまだ、諦めてないのだと・・・無事に施設に着いた検査が終わるまで時間があったので喫茶店で時間を潰すことにした・・・・この時、初めて2人の出会いから、今までの出来事そして、親父の思いをゆっくりと聞いた今は何も言えない・・・でも、奥さんの気持ちを聞けて良かった早く、元気になって自分の家にもどること今は、それしか無いと改めて思った・・・・検査も終了し親父も安心したのか、表情が明るい病院の外出時間は決められているが、少しぐらい、遅刻しても良いと思い。少し、違う道で帰った・・・・祇園祭の山鉾を組み立てている最中・・・『祇園祭の準備か？』『初めて見たなぁ・・・』病室まで見送った・・・看護師さん達に『お帰り』『何か良いことあったの？』『凄く表情が明るいよ・・・』と言われたそうだ・・・露も開け、夏が訪れようとしていた晴れた、気持ちの良い日だった・・・・・＞＞＞＞＞つづく

2007年10月25日

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＝　タイムスリップ　＝

面白い話しがある『今の自分は、未来から戻ってきている』『未来の自分は、過去を後悔して、やり直したいと思っていた』『その願いが、叶い過去に戻ることができた』『但し、その記憶はまったくない』『何を後悔したのか？どのような人生だったのかも・・』私はこの話を聞いたときもしも、そうだったら今を適当には過ごせない・・・人を恨んだり、傷つけたりできない・・・できる限り、理性と思いやりを忘れず行動しなくては・・・何か勇気が湧いてくるような感じがした・・・・PSよくあるタイムスリップの話しは未来の記憶があって後悔したことを修正しようと過去に戻る話しが多いでしょ？

2007年10月24日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（25）＝

主治医が転勤する・・・・化学療法を続けるか否か・・・・親父に伝えた主治医は患者を置いて何処に行ってしまうのか？化学療法を止めれば、どうなるのか？主治医の転勤は、何を言っても変更されない。大切なのは、親父の治療方針をどうするのか？親父は、どうしたいのか？それだけ考えて、答えをだせばいい・・・『俺は、わからん！』やはり、予測通りの答えだ親父の病気は、医者がいなければ治らないしかし、医者は今の主治医だけではない生き続けたいのは、分かる。しかし、寿命をどうのように生きたいか？それを考えるのは、自分自身で私ではない・・・この世に生きている人、全てが同じだ・・・家に帰りたい、歩きたい、風呂にゆっくり浸かりたいそれが、今、したいことなのでは？じゃあ、それが実現する方法を考えよ・・・ただ、寿命のことばかりではなく・・・健康は心から・・・幸せだな～と感じる気持ちを一つずつ増やそう・・そうすれば、寿命は自然と延びるから・・別の施設の特殊な装置で、ガンが転移していないことを確認してそれから、主治医と相談することで納得した寿命は長いことに価値があるのか？充実したことに価値があるのか？細く長くor太く短く私は、ほどほどでほどほどに・・・毎日、新鮮さを感じることができれば・・・＞＞＞＞つづく

2007年10月21日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（24）＝

肺炎の症状も落ち着いてきたころ主治医が転勤になると看護師さんから聞かされそのことで、主治医と話しをすることになった『転勤に伴い、別の病院に転院するか、ここで治療するかの選択が必要です。』『化学療法を続けるのならば、専門の病院に行くことを勧めます』『ご家族と話し合って頂けますか』大学人事の医師たちは定期的に異動がある私はそれが当たり前のように思っているが親父には理解できないかもしれないなぁ自分が見捨てられたと思うかもしれないし・・親父は、また混乱するかもなぁ最近、やっと落ち着いてきたのに・・・できるだけ、混乱させないようにしよう血液検査、PET（ペット）検査、その他必要な検査をして転移がないか確認したうえで、化学療法の選択をさせてもらおう治療している患者さん達は、同じ悩みを持つことが多い長くて3年程度で、異動する大学人事患者さん自身と気持ちが通じ合ったころ主治医がいなくなる次に来る先生は、どんな人だろうか？病院を替わろうか？病気の不安に余計な不安が重なる異動の理由は色々あるらしい・・・医師自身が、勤務している病院が気に入らない優秀な医師は、有名な病院へ大学医局と折り合いが悪い医師は、へき地へ希望している病院に空きが出た場合にetc・・・・まるで、某病院ドラマのようだ・・・・・だから、自分でできる健康管理は、自分自身で・・・そして、薬だけに頼らないように・・・そうしながら医療と係わるこれからは、それが大切なのかもしれない PS：その中にも熱意のある医師が、沢山いることは付け加えておきます。＞＞＞＞つづく

2007年10月18日

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時間の価値観　＝ Time is Money ＝

生きていて・・・『時間を掛ける』とは、どのような意味を持つのだろうか？『時間を節約する』ことに、どのような価値を感じているのだろうか？時間は、この世で唯一・・平等に与えられているものだと思う一日、24時間・・・長く感じても、短く感じても・・・時間を節約して得るものは？時間・・・この節約で得た時間を何に使うのか？それが、とても大切だと思う時間を掛けて得るものは？五感・・・その時の風景、花の香り、風の音、味わい、手触りなどから得る情緒それが、人としてとても大切だと思う時間を掛けるもの時間を節約するものそれぞれの価値観が人生に大きく影響する得るものがあれば、失うものもある人はいつもどちらかに偏り反省して、また偏る・・・・常にバランスを保つことが大切なのかも・・・『Time is money』『時は金なり』『Moneyや金』が何に値するのかはそれぞれ、違う・・・・＞＞＞＞＞つづく

2007年10月18日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（23）＝

鼻からの栄養チューブも少しは慣れてきたのだろうか？時々、寝ぼけて触っているそうだが、抜くようなことはない。チューブから流動食を入れても、胃に違和感もないようだし取り立てて問題はなさそうだ肺炎も少しずつ改善されてきたのか、痰の量も減ってきている後は、日にち薬と言うところだろう親父が気長にさえ療養してくれれば・・・最近、親父が『仕事は忙しいかもしれないが、無理をせず、体を大切に』と気遣ってくれる『体が動いているから大丈夫やで・・』照れくさいような・・・男同士、余り話すことはない妙な気持ちがする・・・『そしたら、帰るわ・・・また来るしな・・』今、言葉は要らない。私はそっと親父を看ているそんな気持ちで、病院を後にした・・・早く気持ちを伝えるためには、言葉は大切だと思うでも、言葉は嘘になる・・・今は十分に時間がある・・・だから、言葉がなくでも良いじゃないかと・・・＞＞＞＞つづく写真：滋賀県能登川の大水車

2007年10月17日

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＝　人が人らしく治療をしてもらう　=　～私の理想～

病院や施設には胃に穴を開けて栄養を取っているお年寄りや手足は硬縮し、肌はカサカサ、背中には褥瘡ができている方が大勢いるこれが、今まで頑張って生きて来た人のあるべき姿なのだろうか？家族は見舞いに来ない・・・入院費を払いにくるだけ・・・先生に任せている・・・・年だから仕方ない・・・・私は諦めない・・・親父にはそうなって欲しくないそして、親父にできたことは、他の患者さんにもできるはず難しいことではない医療のことが分からなくても、普段生活している時と基本は同じいつも清潔にして、タオルで身体を拭く手足を動かしてあげる指先をマッサージしてあげる口の中は清潔にする口を動かす。独り言でもOK　会話はもっとOK頭を使う面倒だと思わないこれなら家族でもできる十分なケアーだと思っているこれを今は、病院やデイケアーと言う形で医療費を使っているのがもったいない病院の管理者を教育する機関があり私は、病院経営の講座で『自分が経営する仮想病院のアピール』と言うテーマで、発表したことがある。お年寄りに優しい病院入院したらお年寄りが奇麗になる病院心の洗濯ができる病院講習生には、大笑いされました・・・奇麗ごとだとただ、講師の先生は、本気で言っているの？素晴らしいね・・私もその病院に入院させて下さいねきっと、将来必要になりますよそして、講座終了後、『頑張ってね』と言って頂きました俺は、変わった奴だと思われているのかな・・・・？私は患者や家族が諦めずに、積極的に参加しているそんな光景が日常に窺える病院それが、私の理想もしも、私が入院するなら、そんな病院に入院したいと思う。国は本気で考えているのか？保険庁の横領？現場を知らないからできる行為でしょ？現場を"見る""知る""経験する" 今の行政には、それが欠けていると思う＞＞＞＞つづく

2007年10月15日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（22）＝

冷たい一言だったかもしれない親父の感謝はいつもその程度だ・・それとも人とは、そういったものなのだろうか？そして私も・・・・そんなことを考えながら病室に入ったいつものように右手を挙げて『よう！』の合図早速、ノートを取って『お前の言う通り、鼻からチューブを入れてもらう』『少しの我慢やろ？』親父、俺はな・・・『俺は、人が人らしく治療してもらいたいと思っている』『お腹に穴を開けて、そこから流動食を流すのってへんやろ？』『俺は、ピアスを空けるのも反対やのに・・・関係ないか・・』『そこらじゅうに穴を開けなくてええんや』『チューブ抜いたら、また入れたらええやろ』数日後、鼻からチューブを入れたやっぱり、心地の良いものでは無いらしいPS：結局、残っている胃が小さいので、胃婁は無理でした親父が家に帰っても口から食べられるようにするためだから少しの間、我慢してください・・・【母親の闘病日記より】病院のご飯は、美味しくないそんなことを言えば、バチが当たるわね独りで食べるご飯は、もっと美味しくない家族と一緒に美味しいご飯を食べたいと涙が零れます＞＞＞＞つづく

2007年10月13日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（21）＝

症状は改善してきたようだ顔色も良いし、表情も明るいそして、点滴だけでは、栄養が不十分だから鼻からチューブを入れて流動食を入れるか体の表面から胃にチューブを入れるか栄養補給の方法を決めなければならなかった親父のノートを見ると先生が説明したのか？その絵が描いてあった親父には、意味が理解できていなかったようで不安そうだった経鼻（鼻からチューブ）か胃婁（いろう）か私は、経鼻を勧めた、胃婁は合併症があるかもしれないし・・・親父は鼻からチューブを入れるのは嫌がった苦しいし、また無意識に抜くかもしれないそんな状態で寝られない・・・また、始まった・・・・・私を信じている、私に任せると言いながらあれは嫌、これは嫌あのときの感謝はどこへ行ったのか？『じゃぁ、自分で考えて決めろ！！』捨て台詞を言って、病室を出て行った分かっている、親父が患者さんで弱い立場だと言うことは・・でも、私はあなたのことだけを考えているのではない・・家族、仕事・・・私にも色々あるのだ！もう、辛いし、しんどいよ・・・親父が治ることを祈っているのに・・・＞＞＞＞つづく

2007年10月13日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（20）＝

親父は、まだ個室料のことを心配している。お前に迷惑をかけて、恥ずかしい思いをさせたのか？医療というのは尊い場所で優しい人たちの集団なのです決して、弱者に追い討ちをかけるようなことは無いでも、無理なことは無理患者さんもそしてその家族も無理を言わず自分達で出来ることは自分達でするそうしていれば、必ず良くなるから親父は、早くよくなるようにベッドの上にいても頭を使って考えること身体を動かずこと喉の穴を押さえて声をだすことそして、毎日身体を拭いて、パジャマを着替えることそれが、あなたにできること・・・親父は、手を合わせて目を瞑った・・・『ありがとう』と私には聞こえた私は人に恩を受けるのが何故か苦手だった煩わしいようなそんな気がしていた今も決してそれが解消されたわけではない私は心から甘えた記憶がない・・・記憶に無いだけかもしれない・・・甘えて良い時　いけない時何で区別すればいいのだろうか？そんな気持ちで胸が苦しくなった・・・＞＞＞＞つづく

2007年10月12日

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ちょっと休憩

　　　　　　庭に咲いた金木犀　　　　　　　　　　　　　　　yamanimoさんに教えてもらったタマスダレ　　　　　　　　　　　　　　　　　　紅葉の種　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　紅葉の花　　いつも、目に入ったものを携帯のカメラでパシャと撮影しています。　　ちょと、気に入った写真4枚を載せました(^O^) 　　　　ブログを始めて1年少し・・・　　ブログを始めてよかったな・・昨日、改めて思いました。　　皆さんの、温かい言葉がとっても心にしみました。　　ほんとうに、嬉しく思います。　　このばをお借りして　　訪問して頂いている皆さん　ありがとう　　これからも、宜しくお願いします。　

2007年10月11日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（19）＝

親父は生命保険にも入っていなかった・・・親父の嫁さんからは何の連絡もない・・・この病院には、私の知人がたくさんいる『いつも堅実で一生懸命に働いて、ご両親もご自慢の息子さんでしょうねそして、両親も立派な方なんでしょ』そんな風に言われることがよくあった・・・今、私は周囲からそう思われている現状で・・・事情を説明して『お金は払えません』と言いたくない俺のプライドのために・・・・でも、プライドで"金"が払えるか？私には、嫁も子供もいるやろ？見栄を張らずに・・・・頭を下げよう・・・次の日私は診察室に入って『私には、個室代を払える力はありません』『勿論、親父にも・・』『厚かましいお話ですが、免除をしてもらえませんか？』『宜しくお願いします』『分かりました。大変ですね』数日後、主治医の先生そして看護部長さんの後押しで個室代の免除が認められた・・・勿論、理事長先生の理解があってからだ・・明るい静かな部屋だったこれで、落ち着いて病気を治してもらいたい周囲の人たちの気持ちが嬉しかったひとりの看護師さんに言われた『今までのあなたの努力が、報われたのよ』『お父様にとって、ご自慢の息子さんよ』心が救われた・・・・お金が無いことは恥ずかしいことだと思った・・親父のために頭を下げるのは嫌だと思った・・描いてきた、理想の自分を崩したくなかった・・・でも、頭を下げて気付いたことがたくさんあるプライドと思っていたのは、ただの見栄だった私が勝手に描いていた、人の目・・・でも、これからもプライドは捨てないそして、見栄は張らないそして、自分の器を知るそして、周囲の人に感謝する人として、品格だけは大事にしていきたい【お袋へ】心を開いたら、心地よい風邪が吹き込んできた何か懐かしい感じがするなぁお袋、あなたにとっても自慢の息子になったか？＞＞＞＞つづく

2007年10月10日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（18）＝

少し落ち着きICUから一般病室に移動しなければならないそして一旦、大部屋に入室したが、一般病棟では他の患者から感染する可能性があるので個室で逆隔離の必要があると看護師から聞かされた廊下ですれ違った師長さんに・・・『個室に移っても良いですか？』『1日、1万円ですが・・・』『お母様には、先日申し上げておきましたが・・』『息子さんと相談するとおっしゃっていましたよ？』『お聞きになっていなかったのですか？』親父の生活は決して楽な暮らしではなかったそれは、自分で蒔いた種だから仕方が無い・・・あなたの家族で解決する問題と割り切っていたでも、入院する前から何度かお金の相談があり都合をつけたこともあった『ちょっとととと・・待ってください』『医療費の他に月31万円ですよね・・・』『明日、返事をします』その足で病室に行った『親父、個室に移動する話し、聞いていたのか？』『何故、言わなかった？』親父は眉をひそめて『無理や・・そんな金払われへん』『個室なんかに入られへん』『わしは、病気をうつされて死んでもかまへん』とノートに書いた・・・・情けない、寂しい、辛い、悔しい、・・・頭の中で悲鳴をあげていたでも・・・私は『心配するな・・・何とかなるやろ』『ほな、帰るわ』そして病室を出て行った・・・お袋・・・・あなたは、何故いつも個室にいられたのですか？何年もの間・・・・・＞＞＞＞つづく

2007年10月08日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（17）＝

挿管は外れたが抗癌剤を使っていた影響もあり良好に思えた肺炎も思わしくない痰が自分で出せないので気管切開（喉に穴を開ける）をしますそこから、吸引して痰を取りましょう親父は、気管に穴が開いているためにそこから空気が漏れて、声が出せない見舞いに行くたびに、情けなさそうな顔をする自分の思いが声で伝えられない苛立ちが、周囲を困らせる殆ど、筆談になる左の手のひらに、右の人差し指で私は、親父が何を書いているのか殆ど分からないでも、何を云いたいかは分かっていたつもりそれで、お互い納得していたから不思議だどうしても、伝えたいときはノートがあった声が出せない苦しみは人に何を与えるのだろう？音でなく、表情や身振りで伝えようとするそして、伝えたいことを必死に受取ろうとする苦しみだけではなく、心の会話を与えてもらえるのかもしれない・・・現代人が忘れかけている能力を・・・＞＞＞＞＞つづく

2007年10月08日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（16）＝

経過は良好だただ、何度か挿管チューブを抜いて　　　迷惑をかけたそうだ・・・・『俺は、死ぬのか？』『俺の身体は、どうなっているんや？』肺炎になっていることあなたは、簡単に死ぬような人ではないことを伝えた『何で、こうなったんやろう？』『どこで、諦めたんやろう？』その言葉の裏側には"自分の思い通りにならないジレンマ""生きることに絶望し疲れ果てた絶望感"そういった気持ちがあるのだろうと思った『親父、幾つになっても人生の階段は一段ずつ登るものやで』『短気は、損気や』最近、親父から昔話しを聞かされる『俺の現役のころは、2000人の部下を使っていた』『いつも現場では、自分が判断を下さないと動かなかった』『社会に出たら辛いことだらけで、それを一人で乗り越えなければならない』『男は・・・・』私は、親父の話しを聞くたびに寂しい気持ちになる『今、あなたに2000人の部下はいないでしょ』『今、あなたに国家権力はないでしょ』『今、あなたを見舞いにくる人は家族だけでしょ』『私に社会の厳しさを伝える必要があったのは、何十年も前でしょ』『男は・・・・何ですか？』気持ちは凄くわかりますよ・・・『こんなはずじゃなかったのでしょ』『別れた息子の世話になって情けないのでしょ』『まだまだ、子供より大きく見せたいのでしょ』でも、私にはその必要はないです・・・『あなたに育ててもらった分の感謝と引きかえです』『幼い頃、親父の自慢をしたことを覚えているから』人が昔話しを口にするとき・・・・懐かしさと同時に今の不安や不満が溢れているように感じますでも、それが、あなたの生き様なのですそれが嫌なら、焦らず階段を一段ずつ登ることでしょ【お袋からの手紙にあった一文】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○厳しく自分を見つめてください　　○けじめを持った生活をしてください　○落ち着きの無い性格を直してください　これは、あなたに対してのメッセージです。　これが、親子だという証でしょ・・・　＞＞＞＞つづく

2007年10月07日

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＝稲刈りをするお年寄り＝

もうそろそろ、稲刈りが始まったこの時期の田舎は、まさに日本の原風景です刈り取られた田んぼと、黄金色の稲穂がたわわに実る田んぼがパッチワークのように美しいこの日本の原風景を守っているのは農村の老人達です彼等は、70歳を越え、変形性腰椎症や変形性膝関節症の痛みに耐えながら田畑を耕し、野山を荒れないように手入れしている医療は、彼等の身体をメンテナンスし農作物を1日でも1年でも長く作り続けられるようにと願い治療に携わっているなのに・・・・・・政府の官僚は、老人はコストのかかるお荷物と考えているようだが、国土をメンテナンスしているのはその老人達である彼等の健康を守る医療システムが今、医療改悪で真先に破壊されかかっているわずかな年金と彼等の医療にかかるお金が国土保全のコストだとしてら、大変に安い費用だと思う金ありきの社会から人を大切にする社会に改革されなくては・・・・人、物、金のバランスが、大切だと思う

2007年10月06日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（15）＝

やっと意識が、はっきりしてきた口に挿管チューブが入っているので話すことができないこの挿管チューブを鼻から入れてもらえないか担当医に相談するがこのままでしばらく様子をくるとのことだったいつも病院にいて思うことは人間が人間らしく、自然の力で治癒しないだろうか点滴のチューブやモニターのケーブル、尿を排泄させる導尿チューブこれだけチューブだらけだと、体中にスパゲティーをまいたような・・・科学の結集、スパゲティー症候群だなぁ・・・・しばらくは、肺炎の治療のために頑張ってもらおう親父も高齢のため起きた現実が理解できず、環境の変化についていけるだろうか？無意識に挿管チューブを抜くのではと思う以前、末期ガン患者の主治医が、患者のために安楽死させた事件があった勿論、家族の希望もあってのことこれは、本当に"殺人"になるのだろうか？苦しみから逃れるために、"終わらせる"人としてしてはいけないことなのだろうか？医療が発展し寿命が伸び"喜び、幸せ"に結びつくものが"苦しみ、悲しみ"をも生んでしまうのだろうか？『いたずらに、寿命を操ってはいけない』と私は思う『できれば、静かにそして奇麗に終わりを迎えたい』＞＞＞＞つづく

2007年10月04日

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看護師さんが刺されて死亡

２日未明、東京・練馬区の病院で、男性看護師が入院中の１８歳の少年から刃物で腹を刺されて死亡しました。精神的な病を抱えているのは、患者そしてその家族も同じでこの危険な状況は、精神科を持っている病院だけの話ではない以前、奈良県で医師が患者の逆恨みで刺された事件があった。これだけ、患者やその家族は、現在の社会に追い詰められているように感じるそして、医療現場で働いている職員はいつも危険にさらされていると言っても過言ではない患者の権利主張が強くなり、患者教育が成り立たない状況は、医療現場にいる人にしか理解し難いかもしれないこの医者は、気に入らないこの看護師は、気に入らないこの病院のサービスはなっていない職員の中には、患者に追い詰められて『社会復帰』できない者も実際にはいる患者と言う弱者の立場を利用した強迫とも取れる一面がある確かに、医療従事者の中には問題の多い者もいるが・・・権利はどちらにもあるが、医療にもっと強い権限を与えなければ、日本の医療業界に未来は見えない但し、権限を与える以上、それなりの秩序を持った人間であることは言うまでも無い今日のニースでも『どうして、刃物を持ち込めたのでしょうか？』それが、さされた根本的な原因かと耳を疑う刃物が無くても、腕や足も凶器になる『どうしたら、このような事件を防げたのでしょうか？』これが、正しい報道ではないだろうか？＝亡くなられて看護師さんのご冥福をお祈り致します＝

2007年10月03日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（14）＝

今年の初仕事は、親父の再入院から始まった家での出来事は、何も尋ねる気がしなかった・・・・気管確保のための管が口から入っている様子を見てもう、これで終わりなのだろうか？今までの判断は、間違っていたのだろうか？こんな終わり方をするのなら、化学療法を行わずに辛い思いをせずに、家で生活していれば良かったのでは？こんな思いが、頭の中で渦巻いた・・・・でも、まだ終わったわけではないガンが転移しているわけではない肺炎を治して、ガンの再発を抑えれば・・・・肺炎は酷く、左の下肺野が殆ど侵されていた体力的に持ちこたえられるのだろうか？ここは、親父の生命力に掛けるしかない・・・・持ちこたえられたら、化学療法は中止してもらおう私には、そう決めて祈るしかなかった・・・【お袋へ】もし、今の私があなたの側にいたらあなたは、もっと別の人生を歩めたのだろうかそれとも、あの頃の医療では、限界があったのだろうか私は、仕事をしていて、あなたを思い出すことがあるそして、あなたに出来なかったことを今、仕事で償っているような気がするでも、それは間違っていると気付くときが来ましたあなたがいたから、私の目標ができたそして、私は私の夢を叶えるために、今の仕事をやり続けたいどんなに、苦しくても、周囲に理解されなくても私たちは、“生命”を扱う最高のサービスを提供する医療人であることに誇りをもって・・・・・＞＞＞＞つづく

2007年10月03日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（13）＝

【お袋からの手紙】毎日、楽しくやってる？家に帰るのが遅くて、皆に叱られているのでしょうあなたが、責任感が強く、友達を大切にする人だってことはお母さんは、よく知っているつもり・・・でもね、世の中は厳しいのよ友情だけでは渡って行けるものではないわ先に進むほど、友情にこだわっていられないことが、多くなるのよ友情は大切だわ、でもね、自分の道は自分が切り開いて行かなくては誰も手伝ってはくれないのよ家族がしてあげられることは、ほんの一部であってやはり、自分でやらなければならないのよ男は、学問を身に付けておかないと人と対等にやっていけないわよそして、男は先々家族を養っていかなければならないのその時、初めて分かることが多いのよ遠い先のように思うかもしれないけど今、あなたはその道に向かって歩いているのよ厳しく自分を見つめてくださいけじめを持った生活をしてください落ち着きの無い性格を直してくださいこれは、お母さんのお願い誰が、なんと言ったってお母さんは、あなたを信じているきっと頑張ってくれるってことを・・・病床から、こんなことを言うお母さんを許して下さいね何もしてあげられないのに・・・そして、私は、この約束をどれだけ守れているのだろうか？＞＞＞＞つづく

2007年10月01日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（12）＝

2週間に1度程度の電話で、調子を聞いていると特に問題なく、食事も美味しいと言っていた秋も終わり、ずいぶん寒くなってきた相変わらず、少しずつだが食事は食べている寒くなってきたので、風邪に気をつけている病気には、負けてられない、頑張らなあかん 1月3日　病院から電話があった『お父様が入院されました』『早く病院に来てください』看護師は、焦っていて、状況が掴めないままで、私は病院に行った酷い誤嚥性肺炎で挿管しなければ、呼吸が止まってしまいますが・・・・どうしましょう？ご家族の同意が必要です親父の奥さんが、側にいるのだから決めれば良いのに私は、本当にそう思ったあなたが、面倒を看ていくのだろ？しかし、手術の施行、ガンの告知も私が決めた今回も当然の流れだろう・・・『お願いします』挿管チューブが口から入れられ酸素も十分身体に廻るようになった一命は取り留めたが・・・・このまま、死んでいくのだろうか？あなたは、家に帰ってどんな生活をしていたのか？決して清潔な感じはしなかった家に帰った3ヶ月間、何をしていたのだろうか・・・・＞＞＞＞＞つづく

2007年09月30日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（11）＝

もう、ずいぶん涼しくなってきた親父が退院して、親父の家庭で幸せにくらせればそれで良い家族が一緒に『寝起きをして、飯を食って、その日にあったことを話して』そんな平凡な日が、幸せだと感じてくれれば・・・・私は、時々、電話で様子を聞く程度『お前の言う通り、家がいいなぁ』『調子は、良い』『口腔ケアーもしてるし、手も洗ってる』『じゃぁ　また、電話するから』もう、しばらくは、"がん"の再発や転移はなさそうだろう・・・【母親の闘病日記】もし、この世の中に病気がなかったらどんなに素晴らしいだろうかこの病院の人たちは、皆、笑顔で飛び出すだろう＞＞＞＞つづく

2007年09月28日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（10）＝

予定通り化学療法が終わり、検査の数値も落ち着いたもう退院して、後は外来通院でOKと言うことになった髪の毛は、勿論なし・・・それに眉毛までも・・・やはり、眉毛が無いのは怖い感じがするので書いてもらっているらしいが・・・それも、不気味で、思わず笑ってしまった・・・後は、自宅でゆっくりと療養することで親父も安心して、改善の方向に向かうだろただ、少し涼しくなってきているので"うがい"と"手洗い"は必ずすること邪魔臭くても、風呂には必ず入ることを約束して、家まで送ったこれで、一安心、後は気長に治療してくれれば良い【母親の闘病日記より】入院生活も3年も経つと慣れてくる朝、体温を測って、食事をして採血して、検査して、食事して食事して、眠って・・・・・・このまま、家に帰っても同じことの繰り返し？余計、家族に迷惑を掛けてしまう・・・以前、1週間外泊をしたとき凄く辛い痛みに襲われて家族に気づかれるのが嫌で、隠れるように、別の部屋に横になっていたそれに気付いた息子が、そっと自分のふとんを運んできてくれた『早く痛みが治まるといいね・・・・』『2日間も家にいれるもんね・・・・』この幼い子の優しさは、どの治療よりも効果がある涙が止まらなかった・・・・少しの命でも、この優しさを感じる幸せに感謝します『ありがとう』親父、私はあなたの家族の中には入らないだから、もう家には行かないつもりですでも、すべて順風満帆にはいかなかったそれが、運命と言うものなのか・・・＞＞＞＞＞つづく

2007年09月27日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（9）＝

化学療法にも慣れてきたのだろうか？随分、元気そうな表情になってきている会話も前向きな話が増えてきた病室の窓から見える『牛丼屋』の看板が気になるようで『早く退院して、食べたいな・・・』『それから、カレーもな』まるで子供みたいだが、『食欲＝生きる力』だと私は思う良い傾向で安心した親父の入院している部屋は大部屋で数人の患者さんがいる食事の時間になるとベッドに座ったままで食事を取っている人壁に添え付けのテーブルで、壁に向かって食事を取っている人その中でも、家族が付き添っている人ひとりで食べている人色々な食事の風景がある・・・・私はこの光景を見ると心が苦しくなる独りで壁に向かって食事をしていて"美味しい"か？何も話さずに食べていて"美味しい"か？家族と食事ができないとしても誰かと一緒に話をしながら食事をしたいと思うのではないか？病院（栄養科）では、患者の食事摂取量を調べるために『喫食状況』を管理している『今日は何割食べた』とか『嫌いなものが多い』とか・・喫食率が悪いのは『食事が不味いから』とか『盛り付けが悪い』から『食事が冷えているから』とか・・・・色々な理由を挙げて、栄養士さんや看護師さんは、喫食率を上げるために日夜励んでいるしかし、一番の原因は『食事をする環境』だと思う何故、これに手を付けないのか？"感染""設備""職員不足"などなど・・・色々な理由があるらしい本来の医療は、人間として自然の環境に戻すことが使命のひとつだと思う入院しても、できることは沢山あるのにそれを束縛してしまうことが多い"歩行""食事""入浴"にも制限があるお風呂に入れないから、肌はかさかさになり、不潔になる病院の環境は、今の時代にそぐわないことがあると思うだから、早く元気になって家に帰ろう家族で飯を食おうそれが、私の親父へのプレゼントだと考えているもうすぐ、退院できるだろう・・・・・＞＞＞＞＞つづく

2007年09月26日

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＝　DRYを通す理由　＝

私は苦しみの中で『愛別離苦』が一番辛い苦しみかもしれないあのとき・・・こうしてあげれば良かった怒らなければよかった許してあげればよかった嘘をつかなければよかった信じてあげればよかった我が侭を言うんじゃなかった寂しがるんじゃなかったいくら後悔しても取り戻せるものではない・・・私は、自分らしく自然でよかったのだろうか・・・・そう思うと、とても辛くなってしまう私は、あれから"人を愛する"ことが、できなくなってしまったのだろうか？そう感じることがある・・・・お袋が"死んだ"次の年に私を育ててくれた"祖母が死んだ"・・・凄く好きだった・・・でも、涙は出なかった・・・何故だか分からない・・・ただ、もう"心"の支えになってくれる人が居ない強い人にならなければ・・・そう思っていたような気がする・・・今の私は客観的に物を観るそして、感情には流されない・・・"別れ"がとても辛いから・・・・・＞＞＞＞＞＞　つづく

2007年09月24日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（8）　＝

自分の想像以上に辛い入院生活が続いているのだろう相変わらず、医者や看護師の批判、おまけに同室の患者まで批判しだした。自分が置かれている環境では、視点が狭くなるのも当然のことかもしれない・・・常に接していて、自分の運命を背負っている人たちだと思えば・・医師が治療の判断を間違わないか？看護師が注射や点滴を間違わないか？疑心暗鬼になってしまうのも無理はないかもしれないが・・・そして、最初に『がん』ではないと皆で"嘘"をついたのだから・・・人を"疑う"のであれば、とことん疑い続ければいい・・・しかし、それでは、今の医療は受けることができない・・・それならば、"完全"なことなど、この世に無いと気付く方が"気持ち"が楽になるのでないだろうか？自分の運命に逆らわず、自分自身の運命と寿命を受け入れ今、できることをする。その気持ちが大切だそして、自分の"できない" ことは、できる人に任せる『他力本願』と言う"仏教"の教えも知るべきだ・・・私は祖母に育てられたからか、"仏教"の話をよく聞かされた・・・『四苦八苦』人間は、この世に生まれてきたときからさまざまな"苦しみ"を経験する四苦：生、老、病、死その四つの苦しみに、別の四苦を加えて八苦に・・・愛別離（アイベツリ）　　愛する人との生別怨憎会（オンゾウエ）　　会いたくない人に会うこと求不得（グフトク）　　　　欲しい物が得られないこと五陰盛（ゴオンジヨウ）　心身の働きが盛んで、調和が取れないこと必ず人は、これらの苦しみを経験している人はこの苦しみから逃れるために"嘘"をつく人のために、そして自分のために・・・・そして、"嘘"をつくことで、また苦しみが増えてしまう・・・・『他力本願』と『四苦八苦』を心で感じて欲しい・・・私の父親として・・・【母親の闘病日記より】人は苦しみの中で、少しの幸せを感じて生きているあなたが、顔を見せてくれるだけでいいでも、明日も来て欲しいと欲が出てしまいますそして、一緒に暮らしたいと・・・・そう考えると悲しくなってしまうから・・・私は悲しみませんよ"あなた"に感じ取られてしまうから・・・『愛別離』かならず別れが来る・・・だから、今を大切にしたいと思うあなたも・・・今を大切にしてくださいね＞＞＞＞＞つづく

2007年09月23日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（7）　＝

まだまだ、暑い日がつづく入院をして化学療法を再開する。退院できることは、もう外は秋だなぁ・・・『治すためなら、頑張るしかないなぁ』気の利いた言葉はなく、自分に言い聞かせているようだった・・・食欲は低下し、下痢も続く前回より弱い薬というものの、やはり副作用は強いようだ日が経つに連れて、親父の精神力が弱くなっている・・医者の批判や看護師の批判が始まった一人の患者として医療は、絶対ではなく、限りが有ること人には、寿命があることを分かって欲しいと思っていた病状のことについては何も聞かないし話さない顔を見れば調子が良いか悪いかはすぐに分かる今の親父は漂流しているかのように波にもまれ何処に流されていくのだろうか？不安を感じながらそんな繰り返しのなかで不安と戦いながら、泳ぎ方を覚えなくてはならない・・・・到着点は必ずある・・・目を瞑り静寂の中で・・・心で感じれば・・・必ず見えてくるはずそして、今、するべきことを感じ取って欲しいと思った。＞＞＞＞＞つづく

2007年09月22日

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＝　お袋が逝った日　＝　～不思議な出来事～

5月　この日は、春の日差しが強い晴天であった。私が家に向かって歩いていると、突然、大雨が降ってきた・・・"どうしよう？"と思った瞬間、雨は一瞬にして上がった・・・不思議なこともあるなぁ～と思いながら家に着いた玄関のドアを開けようとしたとき『大変、お世話になりました。有難う御座いました』と言う祖母の声が聞こえた・・・ドアを開けたとき、祖母が泣いていた・・『今先、お母さんが死んだよ・・・可哀想に・・・』何が起きたのか分からなかった・・・『・・・・・・・』自分の部屋に閉じこもり、じっとしていたのを覚えているどのくらい時間が経ったのだろう・・・下の部屋が騒がしくなっていた。"お袋"が帰ってきたようだ・・しばらくして、母の妹が私の部屋にやってきた・・・『辛いやろうけど、あなたに一番逢いたがっていたから・・・』『お母さん、最後まで凄く苦しんだのよ』『そして、死んだ後も口を開いたままで、仕方なく帰っていたけど・・』『お帰り』と言ってあげて苦しんで死んだお袋の顔を見なければいけないのか・・・・和室には、白い布を顔に掛けて"お袋"が静かに寝ていた横に座ってしばらく、じっとしていた・・・『お母さんに顔を見せてあげて』・・母の妹が、白い布を取ったとき、お袋は、美しい顔で微笑んでいた・・・・『こんなことが、本当にあるんやねぇ』『喜んでいるんやねぇ、やっと家に帰ってこられて・・・』お袋の死は悲しいが、苦痛から開放された幸せそうな笑顔を見て"死"を受け入れた・・・その夜。私は夢を見た・・・私の学校にお袋が挨拶に来ていた。友達からそれを聞いて、職員室に走っていった。お袋は、奇麗な藤色の着物姿で学校の玄関を出て行こうとしていた。『お母さん・・・今度、いつ来てくれるの？』ゆっくり振り返ったお袋は、微笑みながら・・・『もう、来られないの・・・』と言って夢が覚めた・・・・何かを知らせようとした"突然の雨"・・最後に微笑んでいた "お袋の顔"・・・最後に逢いに来てくれた"お袋の姿"・・・とても寂し気持ちで一杯だった・・・でも、これが別れだと感じた・・・・＞＞＞＞つづく

2007年09月20日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（6）　＝

"がん"と付き合うためには、治療の方法と体の変化を把握しなくてはならない。『もう一度、来週に入院して１ヶ月様子を看ながら抗癌剤で治療をしよう』『そして、体調に変化がなかったら退院して、通院しながら治療しよう』『前回の薬は、強すぎるし少し弱い薬を使うようやから安心してな』半分、不安げな様子で・・・『よっしゃ、しゃーないなぁ　それで治るんやろ』『分かった、お前の言う通りにするわ。』これから、起こることに対して、驚いたり、恐怖を感じたり、絶望感に呑まれてはいけない・・・そして、絶対に治る保障はどこにもない・・・『生きたいやろ？奥さんと飯くいたいやろ？』『それだけ、考えていれば必ず良い方向に向くから、信用しとき』『そやな、宜しく頼むわな・・』俺は、患者に同情しない。一定の距離を必ず保つように心がけている。患者の背負っている荷物を俺が持ってあげようとは思わないお互い"甘え"は禁物自分の荷物は自分で背負わなくてはならないただ、諦めかけたときには、引きずり出す手伝いはする。歩き前に進むのは自分自身の力である・・・お袋も、外泊で帰ってきたことがある家に帰ってきても、苦しさは変わらない・・・・苦しみをみせれば、予定より早く病院に戻らなくてはならない再入院するときの寂しそうな顔を思い出す・・・・また、この家に帰ってこれるのだろうかと・・・・・親父は来週、再入院する。本当に、親父は耐えることができるのだろうか・・・？＞＞＞＞＞＞＞つづく

2007年09月19日

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親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（5）

明日、親父の家に行ってみよう・・・・正月にも、お盆にも覗くことがなくなった家へただ、真実とこれから先の予定を伝えに・・・露も明け、日差しが強くなっていた・・・以前に比べて、小さな庭が荒れていた柴犬の姿もなく、少し寂しい気がした・・・日当たりの悪い薄暗い和室を覗くと小さく痩せこけた老人が笑みを浮かべて座っていた・・・『よう！髪の毛が無くなってしまったから、剃ってもらったらすっきりしたわ』『あの薬は、きつい薬やな。無残な頭やなぁ』『・・・・・・』『まあ、立ってんと座れや』『おお、どや？家はええやろ？』『ほんまや、家はええなぁ。落ち着くわ』『そやろ、やっぱり皆と家で飯食って生活するのが幸せやで』『お蔭さんで、随分と良くなったわ』『それに、まだ死なれへんからなぁ』『・・親父・・・・・・・』『・・・・・』『話があるねん・・・実は・・・』『・・・・・』『親父の病気は"胃がん"やねん』『隠していて、すまんかった・・・それと使っていた薬は抗癌剤やねん』『そうか・・やっぱりなぁ・・・』『何となくそう思っていたわ・・・』『皆の様子が少し違うし、気のせいかな？と思っていたけど・・』『微妙に違うねんで、医者も看護師も嫁さんも・・・態度や会話に曖昧なことが多かった。』『誤魔化して、俺から逃げているような気がしてた・・・』『でも、お前はわからんかったなぁ・・お前の心はいつも静寂やった・・・』＝　お袋へ　＝あなたも同じ思いだったのでしょうか・・・いつも、猜疑心と不安感の中で苦しんでいたのでしょうか・・・・あんなにも、長い間・・・・そして、俺は、あなたの役に立てたのでしょか・・・あなたは、俺に何を伝えたかったのですか・・・・＞＞＞＞＞＞＞　つづく

2007年09月18日

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医師、収賄容疑で逮捕？

高知医療センターの前院長が収賄容疑で逮捕された。高知医療センターは、2005年3月開院で赤字だった高知市立市民病院と県立中央病院が統合してできた。○○容疑者は京都大学医学部卒業島根県立中央病院院長時代に、全国初の『電子カルテ』を導入病院経営の手腕が注目され高知医療センター院長となったこれだけの経歴を持った人が何故？『金に目が眩むのか・・・』医療は尊いもので、人の生死にかかわっているお金には代えられない尊いものであるお金のために、何かをするのではないはず・・・このような悪い癖がついてしまうと純粋な医療は構築できないこれが、今の医療を崩壊に導いているひとつの要因ではないだろうか？収賄は常に行われているような気がする。民間病院の経営者は、業者から何かを頂くより少しでも、経費を削減したいと思っているしかし、殆どの医師は雇われの身である業者は病院で権限を持っている医師に取り付こうとするそこで、必ず収賄が発生する病院の中で医師の人権比率は非常に高いそれなのに、まだお金が必要なのだろうか？リーダーにモラルがなくなったら尊敬していた部下たちは、どう思うのだろうか？医師は尊敬するべき職業だと思っている。自己犠牲を払い、患者を助けるもう、そのような時代ではないのだろうか？『少しぐらい』と思う気持ちが、だんだんと麻痺してしまう『麻薬』と同じだと言うことを一番知っているのに・・・・・しかし、医師の中には、素晴らしい人もたくさんいる医療費抑制政策で経営が苦しい中でも『やるべき事をやっていれば、金は後から付いてくる』『金が付いてこなければ、それはそれだけの物で努力がたらなかったと思え』『でも、私達には患者からの言葉が残る』『ありがとう』これで満足だこれは、私が尊敬している医者の言葉です。でも、経営は苦しい・・・病院は経営母体の種類に係わらず公正に継続しなくてはならないと思う。『後悔先に立たず』とはよく言ったものです。今日はこの新聞記事が情けなかったので・・・＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～　＝は、また明日以降に掲載します。＞＞＞＞＞＞つづく

2007年09月17日

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親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（4）

『退院して3週間目には、再入院して抗癌剤治療を再開しましょう』私は医師から告げられていた。2週間の内に『告知』しなければならない。そして、『抗癌剤治療』を再開することを告げなければならない。まだ、告知の方法も告げる内容も決っていない。と言うより、いくら考えてもわからない。がん患者に関する資料や体験記を調べながら迷っていた。お袋は本当に真実を知りたかったのだろうか・・・？真実を知ることで、周囲に対する疑いの気持ちは晴れるかもしれない。しかし・・・真実を知ったとき、その苦しみに耐える力はあったのだろうか・・・？寿命と言うタイマーが切れることを知ることで、何が生まれるのだろうか？俺との関わり方は、もっと別のものになっていたのだろうか？うっすらと記憶にある言葉・・『お母さんは、もうすぐ死ぬよ』『お袋の死』想像できなかった・・・でも、自然に涙がこぼれた・・『お袋の死』を考えたくない・・・『嘘』であった欲しい・・・いつまでも『生きていて欲しい』・・・そして話がしたい。このとき、俺とお袋の間にも壁ができてしまったのだろうか・・・？俺は何も変えなかった・・・・見舞いに行く回数も・・・そして、会話も・・・・『精一杯、生き抜いて欲しい』・・・俺にとってお袋がどこで暮らそうと関係なかった。お袋に合えて、話ができれば、それで良い。たぶん・・そう思っていた。来週、親父の家に言って真実を伝えよう・・・何も隠さず、そして、作らず・・・『治らない病気』とは上手く付き合って行けば良い・・・こいつは、俺たち家族に嫉妬しているのかもしれない・・・こいつが、いなければ『気付かない』ことが、たくさんあった・・・こいつも、俺たち家族に『絆』を与えてくれた・・・こいつを、家族として受け入れてやれば良い・・・＞＞＞＞＞　つづく親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（５）

2007年09月16日

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＝　真実を知る覚悟　＝

15年前に実の母親の妹が"大腸がん"でこの世を去った。おばさんには良くしてもらった・・・おじさんに、何故、告知しないのか尋ねたことがあった。何も言わなかった・・・腰に"がん"が転移して痛みと戦っているころ・・・『私は"がん"なんやろ？』と聞かれた・・・私は何も言えなかった・・そして、手を握り、微笑んだ・・・おばさんも、微笑んだ・・・・それから、見舞いに行くたびに手を握り、肌の感触と温もりを伝えた・・生きている証しとして・・・人々は真実を知り、やり残したことをするべきだと思う。おばさんは、一人娘のために、伝えるべきことを伝えた。残された時間を会話と言う方法で・・・＞＞＞＞＞＞つづく親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（4）

2007年09月14日

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親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（3）

父親の化学療法が始まった。親父には『胃潰瘍になり易い体質だから、少しきつい薬を使うよ』『2週間ぐらい、様子をみて退院できるか決めような』と伝えて抗癌剤を使うことにした。容態は徐々に良くなっているようで、本人も機嫌が良い。病室を覗いた時にホッと安心する。副作用はまだ出ていないようだ。『もう直ぐ退院できるやろ・・・こんなに元気になったんやから』この言葉が、一番辛い・・・・『そやな～先生に聞いてみるわ』と言いながら・・・ふと枕元を見ると"髪の毛が数本落ちている"・・・・副作用かな？・・・出てきたな・・・数日後、『あの薬を打つとお腹の調子が悪くて、辛いは・・・・』私は、先生にお願いして、予定通り2週間で一旦『化学療法』を止めて3週間目に退院させて欲しいとお願いした。理由は『嘘をつき通す』自信が無かったから・・・・一旦、退院して私の口から親父に告知することを決めた。親父の奥さんには、『分からないから任せると言われ・・・』親父と疎遠の姉妹からは、『もともと弱い人だと実の母から聞いているから、どうなるだろう？』『あなたに、全て委ねて申し訳ないが、考えた通りにして下さい』『難しい問題だけど、私たちもそれが良いと思うよ』と・・・そして、時間と共に副作用は酷くなってきた。『こんな薬はもう止めてくれ！』『せっかく、調子が良かったのに・・・殺す気か？』『我慢、我慢と医者も看護師も・・・皆・・』『患者の気持ちが分からんのか・・・・お前は・・』とうとう、やってきたこの日が・・・・親父が気付き始めた・・・不安の中で不安になれば人間の観察力は鋭くなる・・・しかし、疑っていることも不安に思っていることも言わない。事実を知ることが怖いから・・・・ただ怒り、当たり散らすだけ私はこれを恐れていたのだ・・・でも、仕方ない。この方法を選んだのだから・・・『嫌やったら止めよ』『辛いやろ・・』『頑張らんで、ええんやで・・』『もう十分効果があるやろ』『先生にお願いしてくるは、心配せんでええからな・・』そして数日後、親父は『最後まで化学療法をする』と言った・・・予定通り、3週間目に退院した。その時、髪の毛は薄くなり、痩せこけた身体は無残なものだった。これからが、大変だ・・・・どのタイミングで"告知"をすれば良いのか？そして、何と言えば良いのだろうか？お袋は、何と言って欲しかったのだろうか？でも、日記に答えは書いていなかった・・・・>>>>>>>　　つづく

2007年09月12日

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＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（1）　＝

極度の貧血で意識を失って倒れた。貧血の原因を調べるために、貧血の原因を調べるために、全身のCT、胸部撮影、胃カメラ原因は"胃の末期がん"と直ぐに診断がついた。広範囲に"がん"が広がり、胃を破ってがん細胞が外に出ている可能性があった。すい臓にがん細胞が接触していれば、体力的にも手術はできないかもしれない。これが、始めに伝えられた診断結果だった。先ず、手術が可能なかの調べることにした。MRI、PET等の検査を行い、手術ができる可能性が上がった。これまでの流れの中で、親父には『胃潰瘍』だと説明していた。なぜならば、以前から親父は『"がん"なら告知しないで欲しい』と聞かされたからだ。しかし、私の考え方は『事実を知ってもらうこと』である。反対したが、生活を共にしていなかったことから身近にいた母（血の繋がりは無い）と親父の意思を優先した。これから、親父に係わる周囲の人達が『嘘』をついていかなければならない。これが、どれだけの負担と不安を生むのか・・・彼等には、想像できていたのだろうか？手術は順調に終わり成功した。しかし、がん細胞が腹水の中に含まれていたことが分かった。腹膜播種、どこかに転移する可能性が高い。彼等は手術の成功に喜んだが、これから先の苦悩が予測できていないと感じた。これからが、周囲を巻き込み苦悩の始まりだと言うことを・・・・『成功したよ、これで大丈夫、後は病気と付き合って行こうな』と親父に伝えた。その時はその言葉しか思いつかなかった・・・・私は悩んだ、これでいいのだろうか？『私の幼い頃、実の母親が病床で苦悩したことを思い出しながら・・・』この治療をすれば、『治る』と信じていた母とオーバーラップしていた。＞＞＞＞＞＞つづく

2007年09月10日

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＝　がんの発見と治療　＝

幼いころから別々に生活をしていた実の親父が、去年の5月に貧血で急遽入院することになった。親父は、4年ほど前から"前立腺がん"の疑いで治療を受けていた。しかし、倒れる1ヵ月前の血液検査結果では異常なしであった。なのに『何故？』身体は日々変化していると言うことである。前立腺に関しては、検査を行い治療も行われており順調であった。しかし、それだけでは全身の状態は把握できないと言うことである。診察の場で『他に気になる症状は無いですか？』と医師も訊ねたと思う。高齢になると『調子がいいのか悪いのか』自分でも分かり難くなる。だんだん身体が衰えるのが必然で徐々に悪くなっていることに気付き難いのだと思う。それと病気になる不安に耐える気力がないのだろう。だから、『特に変わりはありません。歳ですから・・・』これで終わっていたのだろうと思う。結局、貧血の原因は"末期の胃がん"からの出血であった。ここに医療の落とし穴があるように思う。若年層と中年層、そして高齢者では診察、検査、治療の内容が違うと言うことです。高齢者になれば、病気が"隠れている"と言う視点が大切。しかし、調べれば『沢山の疾患』が見つかってしまう。医療費は高騰し、医療費を切迫する。（医療費高騰問題）患者側は病気が増えることで益々落ち込む。そして拒む（将来の不安）だから、医師は訴えのある疾患だけを治療していく・・・・しかし、結果的には・・・大病を患い入院し拘束される時間が増え、環境の変化に順応できず、心身ともに最悪になる。家計にも治療費の負担が圧し掛かる。そして結局、医療費も高騰していく。（治療しないわけにはいかない）このような悪循環が医療問題の根源ではないかと思う。大切なことは・病気にならないこと・病気を早く見つけること・見つかったら治療すること病気になると言うことは非常に怖いこと・・でも現状を把握することから次に何をするのか分かる。（前進する気力）私の親父は"病気が怖かった"生きなければならない理由があったからだから、"大丈夫ですよ"の言葉を求めて病院に通っていた。それが、周囲の人を巻き込み苦悩させる結果となっていくのです。医療の役割は、患者を"安心させる"ことです。但し、事実に基づいて方向性を見出し病気とどのように付き合って行くのかその道標を明確にしていくことだと私は思います。＞＞＞＞＞つづく＝　親父と息子のがんとの戦い～実の母親のメッセージ～（1）　＝

2007年09月09日

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