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カテゴリ:よもやま
昨日書こうとしてやめたタワイの無いヨタ話。長いので適当に切り上げてくださいね。 京都の老舗といえばですね、上の娘の初節句の雛人形を買った時の話なんですがね。 折角ですので、京都で京雛(有職雛人形って言うんですか?"平安〇〇作"っていうの。)を現地調達しようじゃないか、という事で色々とお店を回ったんですよ。お店って言っても"人形の〇〇"みたいな小売店じゃなくて、その場で人形を作ってるとこ。現場に近い方が旬(?)で安いかもって。。。 ああ、作っていると言っても一から全部そこで作っている訳じゃあないみたいです。胴体と着物を作って、着付けをして、別の専門職人が作った頭とか手足や道具をはめて最終仕上げをするみたいな。 何軒か回った後、そろそろ気分も萎えてきて、もうどれでもいいかな~って思い始めた頃。〇〇通を車で流していると、予め電話帳でチェックしていたお店の看板を発見。駐車場が見つからないのでパスしようと思ったのですが、なんとか路地裏に車を停め、お店に向かいました。 間口が狭くて古そうなお店でした。なかなか入りづらそ~。で、お店に入って物色。それまでに何軒か回ってますので、変に知識が付いてます。人形の頭は誰それの作がいいとか、着物の袂の仕立てはどうとか。。。店のおやじやおばちゃんの受け売り状態ですね。 でもね、そのお店に飾ってあった人形は、そういうの差し引いてもすご~く良さげなんですよ。お顔はとても柔和で癒されるっていう感じで、着物もふわっとして色合いや柄が落ち着いていて、一同、一目見て気に入りました。 そこにですね、お店のなあ~んか京風のじ~さんが登場されまして、開口一番。 『どなたの紹介どすか?紹介のお方の名刺を見せておくれやす。』 えっ?なんですと~?一見さんお断り?今まで行ったお店ではそんな事言われなかったぞ~。他のお店は売る気満々だったぞ~。とか思いつつ。。。『NTT(電話帳)の紹介なんです~。』なんてギャグを飛ばす勇気も余裕もありませんでしたので、飛び込みで入った旨を伝えました。そしたら、 『かんにんしておくれやす。お売りできまへんけど、見るだけ見ておくれやす。』 なんてやんわり拒否されてしまいましたよ。冷たいじゃないですかよ~、じ~さん。 そうなると、もう余計に欲しくなるじゃないですか。 力説しましたよ。。。お顔の切れ長の目もとの雅さや全体の柔和な表情云々。。。とか、着物の上品さ、柄、色合いが素晴らしいとか。。。もう思いつくままに。いやいや、ホントに気に入ったんだから。 ま~、そうこうしてるうちに、じ~さん、人形の頭をポンっと抜いて作者の名を見せてくれまして、この頭は誰それの作でって説明を始めてくれたんですよ。ほ~。熱意が通じたか?説明をオーバーアクション気味に熱心に聞いていると、最後にじ~さん、 『しょうおへんなあ、そこまで気に入ってもらえましたんなら、お分けしない訳にはいきまへんなあ。』 おお~っ!! 更に図々しいんですが、他の官女や侍、お囃子係等のお人形さんやお道具等々を揃えると予算が少しだけ足らなかったんです。こんな慶事で値切るのはよろしくない~と思いつつ。。。力無くその事を告げると、言い値にしてくれはりました。ありがとう!!じーさん。いい人だ。 そんな感じなので、その上滋賀まで届けてもらって、飾り付けまでお願いするのも心苦しかったので、『配送して頂けたら自分達で飾ります。』って言ったら叱られちゃいました。 『お嬢ちゃんのためにちゃんとした飾り付けせなあかしまへん。うちから分けさせてもらうんやさかい、なまくらな事はできまへん。そやさかいに、おうちに伺ってしっかり飾り方を教えさせてもらいます。』 う~ん。段飾りではあるんですけど、説明図を見て置くだけじゃ駄目なの。。。さすが老舗やの~。飾るにもしきたりみたいな事があるのでしょう。 まあ、後で聞いたんですが、そのお店、百貨店なんかにも置いてるらしいんですが、百貨店側から、自店での小売は控えて、紹介した人だけにして欲しいって言われてたらしいです。この時も口外しないでねって事でした。(今回は店名も場所も伏せてるからいいでしょ~。) 老舗も辛い? さて、その娘も高校生ですよ。今も毎年、じ~さんに教えてもらったとおり飾ってますよ。ちゅうても、結局は説明図の通り置くだけなんですけど~。下の娘は小6なんですけど、いつまで飾るんでしょうね? **じーちゃんの言葉は少し脚色してしまいました(京風女言葉混じってるみたいだな。。。)** お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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