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September 11, 2008
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カテゴリ:思うこと
私の実家で飼っている柴犬の『ムー』。


柴犬 ムー


年は19歳5ヶ月。

犬の19歳は、人間でいうと92歳だと言われています。

かなり高齢のおじいちゃん犬。






なぜオムツをしているかというと、排泄が自分でコントロールできないから。

耳も聞こえません。

目も白内障で、多少、光を感知できるくらい。

顔の前に手をかざすと、ビクっとします。






後ろ足がピンと伸びているのは、もう筋肉がないから。

骨と皮だけ。

もう歩けません。





それに、ムーは意味もなく突然鳴き出します。

それが深夜だと住宅街では近所迷惑になります。

なので、夜9時ごろに毎日、睡眠薬を飲ませます。





ご飯も自分ひとりでは食べることができません。

母が抱っこして、エサの入った容器を顔に近づけてやると、

夢中でガツガツ食べていました。

食欲はあるので、それはなんとなくホッとしました。




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お盆に実家に帰って、ムーに1年ぶりくらいに会いました。


「久しぶりだね」、とか、「会えて嬉しい」とか思う前に、

ひと目で”もう動かない”と分かる姿を見て

胸が締め付けられて、涙が出そうになりました。




1年前は目も見えていたし、”徘徊”だけど、歩き回っていた。




たった1年会ってないだけで、

このあまりに変わり果てた姿は、とてもショックでした。






夜、ふと見ると、ムーの目から涙がこぼれていました。

目を開けたまま、ひとすじ。

老化の一部で、ただ涙腺が緩んでいただけなのかもしれません。

でも、私には何かを訴えているような気がしました。





ムーが小さい頃、家族がテレビに夢中になっているとき、

かまってもらえなくて、目から涙を流したことがありました。



その時のことが思い出されて、なんだかとても胸が痛みました。




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歩くことも、自分で用を足すことも、ご飯を食べることすらできないムー。

朝から夕方まで動物病院に預けられて一人ぼっちのムー。

夜は睡眠薬で眠りにつくムー。



今は何を考え、何を思って生きているのかは、正直、分かりません。

でも、頑張って生きています。




でも、でも、ムーには失礼かもしれないけど、

久しぶりに会って、「かわいそう」だと思ってしまいました。





こんなに年をとって、家族に囲まれて生きているのは幸せなこと。

とくにクスリで延命してるワケではないし、

大きな病気をしているワケでもない。






でも、今、ムーのことを思うと、涙が出そうになります。





ムーが死ぬ時、私はそばにいてやれないでしょう。





老犬介護。

ペットロス。




私には心の準備なんて、とてもじゃないけど、

できません。





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Last updated  September 11, 2008 03:10:09 PM
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