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ラフマニノフ <ある愛の調べ>
1ヶ月ほど前 この映画をTVで観た感想です。 幼い頃の生い立ち、父親と教師・古き ロシア時代への葛藤と思い、そして 彼 をめぐる3人の女性 特に 妻のナターシ ャの愛情が ライラック(リラ)の香り とともに漂ってくるような作品でした。 ピアノ協奏曲2番の翌年に ナターシャ に捧げられた(この年に ナターシャと 結婚)「リラの花」が、聴きたくなって くる様な作品です。 彼は ピアノ協奏曲2番を書くことで 挫折から立ち直るわけですが、アメリカ 亡命後も 作曲できぬ苦悩をするわけで す。その部分が 上手く 映画で ミッ クスされ 演出されてあるように思いま す。 そして、彼が 立ち直るきっかけとな った「パガニーニの主題による狂詩曲」 が最後に流れ、感動的です。 ***************** *参照* <ラフマニノフ『パガニーニの主題 による狂詩曲』について> この曲は、 パガニーニ「24の奇想曲」を変奏され たもの。しかし この曲は テーマより 先に変奏がでてくるという変わった出だ しである。 ロシアで作曲活動していたラフマニノフ は、作曲活動が自由にできないので、 44歳の時 アメリカに亡命する。 しかし 新しい地での生活手段として ラフマニノフは ピアニストとしての 演奏活動を余儀なくされ 作曲活動が ほとんど出来なくなった。 さらに 1931年には ロシアでは「反動的音楽の演奏禁止令」がだされ ラフマニノフの音楽の演奏が禁じられる。 時代的に 現代音楽がもてはやされた この時代、ラフマニノフは 時代を逆行 して ロマン派の作風にこだわり続けた ・・かなり時代遅れのロマン派である。 新しい地での作曲を試みるには、巧みな 手法と技法をもって試みる必要性があった。 第7変奏には 主題と違う「ディエス イ レ(怒りの日・・グレゴリア聖歌の一 部)」のメロディーが入っている。 ラフマニノフは 「音楽 それは ロシアの夕暮れ 夕暮れ時に 教会の鐘が鳴る それが音楽だ」 と語っているらしいが、幼い頃から ロシア教会・教会の鐘・聖歌の響きに親しんでいた彼・・ 失われたロシアへの愛惜の念・怒りが 込められているらしい。 ラフマニノフの演奏に定評のある 小山実稚恵さんによると 第17変奏は 最も有名でポピュラーな 第18変奏をひきたてるための 《ロシアの冬》ロシアの厳しい寒さ を表現して、そして 第18変奏で 雪の中から 土の顔を出した・・ そういう感じなのだとか。 ラフマニノフは、スイスのある地に 白樺を植えて 再度 作曲を試みる決意 をする。 この曲は、1934年 ラフマニノフ自身 のピアノ演奏によって アメリカで初演 された。 第18変奏 最も美しく知られるこのメロ ディー。春の訪れを表すかのような 甘美なメロディー。 主題「ラトシラ」を反転することで このメロディーは生み出された。 最期のロマン派のラフマニノフの 技の光る傑作。 それは 祖国ロシアへの愛と 作曲家であり続けたいという彼の 願いが こめられている。 パガニーニの主題による狂詩曲 ラフマニノフ 18変奏 ↓ http://www.youtube.com/watch?v=b85hq5mSPXw&feature=fvst http://www.youtube.com/watch?v=90MuPqYtV_k&translated=1 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
December 25, 2011 04:51:56 PM
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