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豊中の緑の診療所だより

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June 24, 2010
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    あじさい

 本日は、ミーティングで「カンブリア宮殿」より、ツムラ社長芳井順一氏の特集を拝見しました。
 
 ツムラでは、芳井氏が社長就任以来、漢方薬に特化した経営を心がけ、「漢方医学の確立」を目標の一つとして掲げておられます。その一環として、漢方薬におけるエビデンス(科学的根拠)の確立、漢方医学教育への援助など、漢方医学が臨床医に受け入れられ、現場で使用されるための環境作りに取り組んでこられました。ツムラのこの姿勢がなければ、現在ほどの漢方薬の普及はなかったと思われます。
 
 番組では、漢方薬に対する4つの誤解を上げています。
  1.漢方は中国の医学である× 
     → 日本には日本独自の日本漢方という体系があります。

  2.漢方は効き目が遅い× 
     → 時間をかけて効果を期待する薬もあれば、服用後10~15分程度で有効な薬もあります。

  3.漢方は副作用がない× 
     → 薬である以上、副作用があります。したがって、医師の管理の下で内服するのが望ましい治療です。

  4.漢方は保険適応がない×
     → 多くの漢方に保険適応があります。

 ツムラの最終的な目標は、西洋医学と漢方医学を融合させて、世界最高の医学を提供するところにあります。そのために、世界基準に認められるようなエビデンスを集めなければなりません。漢方薬の国際化により、日本だけでなく、世界のより多くの人々を救うことになるのです。
 
 昨年11月、漢方薬が行政仕分けの対象となり、保険適応からはずされそうになりましたが、東洋医学会の呼びかけで92万人の反対署名が集まりました。当院でも協力させていただきましたが、数日の間に251名もの署名をいただき、ありがとうございました。これだけの方々が関心を持ち、保険診療を望んでいるという事実に心強く感じた事件でもありました。

 漢方医学は、非常に専門性が高い医学であり、処方の選択、副作用の確認など、医師の管理が必要と考えられます。今後も、漢方薬が国際的に認められるための、科学的な研究の進展を期待しております。それとともに、私たち臨床医も積極的に知識を吸収し、患者さまの健康的な生活を援助するために努力したいと思っております。
  
 
 





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Last updated  August 9, 2010 12:44:54 AM
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