豊中の緑の診療所だより

　　　　　　　　　　

天高く馬肥ゆる秋。。。とも云いますが
食べすぎによって病気になっては困りますよね
食欲の秋を運動の秋に変える、
そんな壁新聞のご紹介です

脂肪肝

◎肝細胞に脂肪が溜まった状態で、
　放置すると肝硬変に移行することも
　人間ドックの腹部超音波検査で、
　脂肪肝を指摘される人が増えています。
　指摘された人の中には、お酒も飲まないし、体型もスマートな人が少なくありません
　というのは、脂肪肝は皮下脂肪の量とは関係なく、
　肝細胞に脂肪が溜まった状態
　つまり、肝臓がフォアグラの状態になっているもので
　外見上の体型からは判断できないのです
　かつては、さほど心配のない病気という認識が強かったのですが
　追跡調査の結果、脂肪肝の人は狭心症、心筋梗塞などの心疾患の合併率が
　かかってない人の２倍以上に達し
　脂肪肝は生活習慣病の温床であることがわかりました
　ウイルス性肝炎と違い
　食事や運動を中心とした生活習慣を改善すれば直ります

◎アルコールや脂肪よりも糖質の過剰摂取が最大原因
　健康な肝臓の中性脂肪は３～５％ですが
　脂肪肝になると３０％以上になります
　その主な原因は、慢性的な運動不足や偏った食事です
　とくに当分の摂り過ぎは中性脂肪を増やします

◎検査と診断
　血液検査と腹部超音波検査をします
　血液検査では、GOT、GPTの上昇の具合をみます
　アルコールが原因ではない脂肪肝の場合は
　GOTよりもGPTのほうが高くなります
　中性脂肪、総コレステロール、γ－GTP、コリンエステラーゼなどの
　数値が高い場合に脂肪肝が疑われます
　また善玉コレステロール(HDL)が低下します
　さらに、腹部超音波検査で肝臓の画像が白く光って見える
　脂肪特有の画像が確認されたら診断がつきます

◎症状と病気の経過、ほとんど自覚症状はない
　脂肪肝では、肝臓の細胞が炎症を起こすことはないので
　発熱、黄疸、食欲不振といった症状は出ません
　まれに倦怠感や腹部膨満感などを感実人もいますが
　自覚症状のないことがほとんどです