エビ網後の生物観察会
第191回三重動物学会観察会が本日、開催されました。どんよりと曇った中、志摩市和具の魚市場前には、三重動物学会の会員や一般参加の方が集まりました。8時15分過ぎに、事務局員と指導講師からお話しがあり、網干場へ向かいました。途中から参加した方もおり、全部で18名が散会してそれぞれ興味のある生き物を探します。大きなサザエが置いてある場所では、参加者の一人が地元のおばさんにサザエや魚をもらっていました。ゴミ捨て場は宝の山です。皆熱心にゴミと言われる魚屑の山をひっくり返しては何かいないか探しました。石のように見えた物にナイフを入れればスパッと切れて、それがホヤのような動物だと解ります。たくさんの海草の中からきれいなヤギ類も見つかりました。普通なら魚屋に並ぶはずの魚がちょっと頭の部分がへこんでいるからと捨てられ、それを持ち帰り刺身で食べたいと考えた方は、ずいぶん悩んだ末に諦めたようです。ゴミを拾って持ち帰ることがプライドを傷つけるので苦悩した結果です。サメが大好きな少年は、ドチザメを並べて悦に入っておりました。10時に集合して市場に場所を借りて報告会を開きました。本日の水深が15-20mと浅かったので、コレは珍しいというものはありません。魚では、キンチャクダイ、シラコダイ、ハリセンボン、コモンフグ、ハコフグ、ミギマキ、ササノハベラ、ツマグロハタンポ、ユメカサゴ、マツカサウオ、ヒラタエイのほか、市場内の水槽には大きなカツオやクエなどもおりましたが、それはエビ網後の生物観察会とは関係ありません。貝は、ボウシュウボラ、サザエ、カコボラ、ムラサキイガイ、クジャクガイ、アズマニシキ、ヒオウギ、アカヒトデヤドリニナ、テンロクケボリ?など。海草は、カジメ、アラメ、オオガモ、ノコギリモク、マクサ、トサカノリ、ヒラクサ、キントキ、ハマイタダキ、ウスバワツナギソウ、カニノテ、クサカニノテ、タマミル、シマオイ、アカニシキなど。ほかにアカウニ、タコノマクラ、ニホンウミシダ、タイワンウミシダ、アカヒトデ、ニシキクモヒトデ、マナマコ、アカクラゲ、スベスベマンジュウガニなど。途中で雨が降るなど天候不順で人気の観察会もいつもより参加者は少なめでした。エビ網と言うことで当然伊勢海老もおりますが、ゴミ箱から折れた手足と共に小さな個体が1匹発見されました。