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天正9年(1581) これより先、二月以来昼夜兼行の突貫工事により韮崎新府中城の工が漸く進捗し、9月末日に竣工の旨を盟邦に披露したが、この日、常陸佐竹氏の将梶原政景がこれを安房の里見氏に報ずる(武州文書) 1月1日 松平家忠、遠江国高天神城攻囲の陣中に於いて諸将を礼問する。〔家忠日記〕 1月14日 穴山信君,佐野七郎兵衛尉の新屋3軒の棟別諸役を免許して,早川谷中における材木の奉公を励ます〔佐野弘家文書〕 1月22日 勝頼が逸見筋穴山領の内、・七里岩韮晦の地に新城府を築こうとして、分国中より人足を出させる。 この日請奉行真田昌幸がその旨を信州先方衆出浦氏に伝える(長国寺殿御事蹟稿) 2月2日 穴山梅雪,本領穴山の稲蔵大明神に造営料5貫160文を寄進〔稲倉生山文書〕 2月7日 勝頼の将末木家重,嗣子政清に跡職を譲る〔八田政統家文書〕 2月9日 穴山梅雪,天輪寺領を検地〔南松院文書〕 2月15日 勝頼,七里岩台上韮崎に新城を起工〔民国寺殿御事績稿〕 2月 恵林寺に本光国師著快川書写の『見桃録』上下2巻を蔵する,巻尾に「天主九年二月日再往花園現佳恵林快川老梢衲」とあり,上巻末尾に長禅寺殿一十七稔忌法語も掲げる 3月6日 勝頼,その将原貞胤の韮崎新城の普請に精励するを慰問し励ます〔祢津晴雄家文書〕 3月22日 徳川軍、武田属城となっていた遠江国高天神城を攻略。〔家忠日記〕 3月22日 遠江の武田方高天神域が陥ち,城将岡部員数・粟田鶴寿ら城兵730人が討死〔家忠日記〕 4月16日 先に末木家重が嗣子致清に譲与した跡職を,この日勝頼が認許〔八田政統家文書〕 5月1日 穴山梅雪,身延山久遠寺の門前百姓の請役を免許〔久遠寺文書〕 5月5日 勝頼,山宮郷(甲府市)青松院の門前在家8軒の棟別銭ならびに郷次の諸普請役を免許〔青松院文書〕 5月6日 勝頼,富士道場西念寺(富士吉田市)道場別の4文の勧進を免許,堂宇の造営を援ける〔西念寺文書〕 5月17日 武田勝頼、上杉景勝へ新発田重家の件で相談する。〔上杉年譜』 5月20日 勝頼,御岳蔵王権現に対し,田地役を除き普請以下の請役を免許〔御岳金桜神社文書〕 6月19日 勝頼,早川入り湯島・奈良田両郷民に行商を勧め請役を免許〔旧西山村文書・深沢輝一家文書〕 6月30日 松平家忠、遠江国牧野原城の定番を交替する。〔家忠日記〕 7月3日 松平家忠、遠江国相良砦の堀普請を開始。〔家忠日記〕 7月3日 勝頼,武川筋の甘利南宮明神に禁制を出す〔南宮神社文書〕 7月4日 勝頼,甲斐善光寺の条規を定め,これを粟田永寿に与える〔栗田文書〕 7月7日 勝頼,中郡筋宮原郷(甲府市)の鎌田真所ならびに興蔵寺に知行書立を与える〔興蔵寺文書・宮原八幡宮文書〕 7月11日 松平家忠、遠江国相良砦の堀普請を完成させ、三河国深溝城へ帰還。〔家忠日記〕 7月23日 勝頼,勝村清兵衛尉、小長井宗兵衛尉両人に甲斐国中桶結大工職を命ずる〔旧府中桶嵐吋清兵衛所蔵文書〕 7月28日 穴山梅雪、南松院明院祖芳のために瑞世金10両,同夫人武田氏が同10両を円蔵院桂岩徳芳に託して妙心寺に納入〔南松院文書〕 8月10日 松平家忠、遠江国浜松城の徳川家康のもとへ馬鎧を持参す。〔家忠日記〕 8月20日 勝頼,武川筋黒沢山大堺を指示〔一木清兵衛家文書〕 8月23日 京都妙心寺住南化玄興が,その師恵林寺快川紹喜の特命を受けて武田・織田両家の和親を信長に説こうとしたが成らず〔虚白録・妙心寺史〕 9月2日 勝頼,万力筋熊野堂村次郎右衛門の肴調進の功を賞し,家1軒の棟別銭を免ずる〔熊野堂次郎右衛門所蔵文書〕 9月6日 正親町天皇,恵林寺快川紹喜に大通智勝国師の徴号を与える〔恵林寺文書〕 10月14日 遠江国浜松城普請、一旦終了す。〔家忠日記〕 10月15日 松平家忠、三河国深溝城に帰還。〔家忠日記〕 10月15日 織田信長,上杉景勝を討つべく越後に出陣を策し小笠原貞慶に、奔走させる〔越佐史料〕 10月18日 これより先、勝頼が韮崎新府城の落成を盟邦中に披露 この日、常陸佐竹氏の将梶原政景がこれを安房里見氏に報ずる〔武州文書〕 10月24日 松平家忠、東条松平甚太郎家忠(松平家忠妹婿)の病気を見舞う。〔家忠日記〕 10月29日 勝頼,駿河に派兵して北条氏政の軍と戦う〔国志〕 11月6日 正親町天皇,南松院の住持明院祖芳を妙心寺住持に勅請する〔南松院文書〕 11月22日 これより先,北条氏政将伊豆戸倉城主笠原範貞が武田方に降る この日勝頼がこれを上杉景勝に報ずる〔越佐史料〕 12月18日 松平家忠、遠江国牧野原城に於いて西尾義次の来訪を受け、兵粮搬入を受け取る。〔家忠日記〕 12月18日 織田信長,甲州進攻の準備として黄金50枚で米8000俵を買い三河牧野城に貯える〔家・信〕 12月24日 勝頼、新府城に移る これより先諏訪上社神長官守矢信真が新府城を賀し、守符・玉会を贈る この日勝頼,礼状を贈って謝す 信州開善寺・駿州霊泉寺住持速伝宗販,勝頼の武運長久を祈る〔開善寺文書〕 勝頼が新府韮崎城に移る。これより先、諏訪上社神長守矢信真が新府城竣工を祝って守符・御玉会を贈る。 この日勝頼が謝状を守矢信真に与える(守矢文書) 【勝頼新府城へ】 12月24日 武田勝頼、甲斐国韮崎に新築した新府城に移る。 12月27日 羽柴秀吉、摂津国茨木城において茶会を開催し播磨国姫路城に帰還。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年03月03日 21時00分02秒
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