武川町の文人 石原守政(常山)
嵩山は寛政八丙辰(一七九六)七月二十八日山高村石原守敬の長男として生まれ通称太郎左衛門といい後に民部左衛門と改めた。
諱は守政、八森館高山と号した。後に徳翁と改めている。漢学を市川南屏に学び、特に音韻学に精し詩文、俳諧を能くした。また書道に長じ特に好んで古篆を書している。嵩山の書は神社に寺院にその筆跡を残し、鳳風山下の碩学といわれ世間に名声高く門葉には桜井義令、中山正俊、清水有文等有名人を輩出している。嵩山は和歌、俳句、漢詩とあまたの大作を遺して明治十五年二月九日、八十六歳の生涯を閉じた。山高高竜寺に墓がある。