カテゴリ:子供資料室
歴史の中の子供たち 悪戯(いたずら)
万延年間・歌川(落合)芳幾画
画中には、神田明神東坂とある。明神社脇にある急坂である。 その坂上の用水桶のうしろに、数人の腕白たちが身をひそめて、 通りかかる人をぃまやおそしと待ちうけている。 そこへ、杖をつぃた老人が、ゆっくりと坂を上ってきた。 その目先に腰差煙草が。老人は拾おうとして、腰をかがめたのだが…… ヒつは、煙草の先には細い紐がつけられているのに、老人は気づかない。 拾おうと老人が手をさしのべると、煙草人はするすると逃げだした。 用水桶うしろの悪童どもが、とらせまいと紐を引いたのである。 紐の先に結びつけるのは財布でも紙幣でも何でもよい。 ほかの遊びにあいた悪童たちが、 誰かの発案でこのような悪戯をたくらんだのであろう。 落し穴を仕かけるのもそうだが、 人をかついだり、相手を驚かせたりして興じ合うという「悪戯遊び」も、 子どもたちの世界にはつきものだったのである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年04月26日 16時43分40秒
コメント(0) | コメントを書く
[子供資料室] カテゴリの最新記事
|
|