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2019年04月23日
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山高八左衛門信賢百首和歌
            (番号は筆者 ふり仮名も( )は筆者)
  春の部(山高八左衛門信賢百首和歌)
1、       立春
     立帰る望も長閑ニ巡る月の影改政る春や来ぬらん
2、       立春霞
     吹く風の音には春の色もなし空にしれとや先霞らむ
3、       春来駕遅
     春ぞいと霞める空に見へながらけふもまたるる鴬の声
4、       早春鴛
     世は寒し春ともしらぬ梅が枝にもれて長閑き鴛の声
5、       初春鴛
     春風に氷れるままの池水もともに解行鴬の声
6、  朝鴛
     朝日影ほのめく色におのづから打とけてなく鴬の声
7、  雪中鴛
     梅が枝に鳴青めづらし鴛の羽風に散す春のあわ雪
8   谷鴬
     谷の戸も春の恵を白雪のふる巣ながらに鷲ぞなく
9、  若葉
     春くれば於なし心に諸人の老も忘れて若葉つむらん
10、 橋霞
     水の色も見へこそわかね春深き霞にたどる宇治の川橋
11、 月前梅
     照月に匂ひヲ涼へて梅が枝の花のあたりハ色深き迄
12、 山家梅
     消やらぬ雪の下枝に咲侮の匂ひや春を照る山里
13、 柳
     春風にとけて結ぷ青柳のいとめづらしき庭の夕ばへ
14、 梅花久薫
     幾とせの春をふる枝の梅の花昔ながらの香に匂ふらん
15、 帰雁
     おくれじとなにいそぐらん天津雁おなじ越路に帰る習を
16、 関路帰惟
     咲花に名残もとめず春深き霞が関を帰る雁がね。
17、 浦帰雁
     おのが音に名残を添て雁金の帰る霞の浦のあけぼの。
18、 雲雀
     己が音を霞む雲井のしるべにてうわの空なる夕雲雀かな
19、 松間花
     春探き緑の松の木の間より絶えくなびく花の白雲
20、 雨中化
     我袖も匂ふはかりに春雨の降るをいとハぬ花の木の本
21、 名所の花
     匂ひ来る風もなつかし咲続く花も盛の志賀の山ごへ
22、 桜
     雪と散り雲とまがひて高砂の尾上の桜あかぬ色哉
23、 春曙
     峰高き梢の花の也みせて横雲白し春のあけぼの
24、 遅日
     とことはに巡る日影の色ながら入方おそき春の山の端
25、 暮春
     暮て行く春の名残の青葉山あすより花の形見とや見ん
 
 
 
武川町ゆかりの山高八左衛門信賢百首和歌
【秋の部】
46、 立秋
     立かはる衣手涼し秋風に乱初ぬる山秋の音かな。
47、 早秋
     さすがまだ身にしむ色ハ見へわども袂にかよふ秋の初風
48、 七夕
     尽せじな又巡り来て七夕のあふ瀬も探き天の川波
49、 七夕糸
     くり返し秋を待えてけふ毎に結ぶ緑にしや七夕の糸
50、 七夕船
     秋風に雲の浮波吹晴て渡りやすらんつまむかひ舟
51、 七夕扇
     秋毎に契り絶せぬ七夕の今宵あふぎのつまやたづねむ
52、 七夕月
     月影も晴て今宵にめぐりあふ契り尽せぬ星合の空
53、 七夕雲
     秋といへバまれなる中よ星合の契り隔な雲の通路
54、 庭萩
     夕露に幾しほ染てむらさきの色に乱るる庭の萩が枝
55、 八月十五夜
     雲の海星の林のかげもなし今宵名にあふ月の光りに
56、 待月
     出る間の心尽しはさもなくて山の端しらむ月ぞ待たるる
57、 江月
     打よする浪も玉ちる難波江の芦の葉毎に宿る月影
58、 浦月
     かくすべき木陰なければ中々に浦波遠く月ぞふけ行く
59、 深山見月
     柴の戸に嵐は絶て夜もすがら月をしつかに見よしのの山
60、 名所月
     むら雲の絶間にそれと色みへて誰を忍ぶの岡の月影
61、 山家月
     事問はん人もあらしの山かげにもらさで月の宿る柴の戸
62、 杜間月
     月影を常盤の杜の木の間よりもれて幾夜か空にさへぬる
63、 湖月
     吹風にひらの高根に霧晴て湖畔る月に帰る舟人
64、 秋の夜の月
     村雲ハいつしか風に跡もなく光りいそがぬ秋の夜の月
65、 野虫
     露探き秋の花野の色々におのが哀を啼くむしの声
66、 関霧
     清見潟とざさぬ関の朝霧に行方まよふ秋の旅人
67、 霧問雁
     薄霧の絶間をそれと見る迄に趐消行天つ雁金
68、 霧中花
     夕霧のたへまにもれて紫の色にかくれぬ庭の萩原
69、 山紅葉
     むら時雨晴間も見へず幾度か染て色こき山の紅葉ば
70、 暮秋虫
     いつとなく移る日数もむしの音も枯々に聞く秋の哀さ。





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最終更新日  2021年04月25日 05時50分22秒
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