カテゴリ:山口素堂・松尾芭蕉資料室
素堂「芭蕉庵十三夜」46才 元禄元年(1688) ばせをの庵に月をもてあそびて、只つきをいふ。越のひとあり、つくしの僧あり。まことにうき草のこらず水にあへるごとし。あるじも浮雲流水の身として、石山のほたるにさまよひ、さらしなの月にうそぶきて庵にかへる。いまだいくかもあらず。菊に月にもよほされて、吟身いそがしひ哉。花月も此為に暇あらじ。おもふに今宵を賞する事、みつればあふるるの悔あればなり。中華の詩人わすれたるににたり。ましてくだらしらぎにしらず。我が国の風月にとめるなるべし。
仲秋の月はさらしなの里、姥捨山になぐさめかねて、猶あはれさのみにはなれずながら、長月十三夜になりぬ。今宵は宇多のみかどのはじめてみことのりを 【参考資料】 模刻素堂真蹟(寛政十年刊)……著述年不詳 もろこしに富士あらば後の月見せん 素堂 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年04月23日 05時08分31秒
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