カテゴリ:北杜市歴史文学資料室
北杜歴史講座 ふるさとの伝承
北杜の方言 山梨方言数え唄 参考資料 『郷土長坂』第4号 長坂町郷土研究 会編 記述 輿石哲昌氏 『武川村誌』 方言 老人の会話から 方言の解読は自由にしてください。何回か読んでいると理解できるもので す。 読んでいるちに田舎の生活が思い出されてきます。 北杜市も釜無川をはさんで、逸見(へみ)と川路(かわじ)に大きく別れ、 その生活圏も大きく違いました。最近では交流も活発になり、また年代も若返 り、方言を使う機会も少なくなってきました。 この講座は、北杜市の生活感豊かな方言を理解しながら、郷土をふりかえる 機会にしたいと思います。 『郷土長坂』第4号 山梨方言数え唄 一つとや 人を小馬鹿に めたこくな ぶっくじかれるから そう思え …(繰り返し)… 二つとや 二言目には 銭くりょう そんねえ なんぼでも あるもんか …(繰り返し)… 三つとや みっともねえから およしねえ しゃれる年でも ねえずらに …(繰り返し)… 四つとや 寄ってお茶でも 呑んでけし いっぺえおじょもん来てるから …(繰り返し)… 五つとや 行っちょし 来ちょし のうもねえ らっちもねえから およしねえ …(繰り返し)… 六つとや むりもごいせん おこるもの ええからかげんにしておけし …(繰り返し)… 七つとや なんぼでもいいから お貸しねえ おもっせにや けえすから お貸しねえ …(繰り返し)… 八つとや やっちょしいいから くせになる しゃらかまねえで おけしねえ …(繰り返し)… 九つとや こんねにあばれる ぼこもねえ きっと ほうたら 食うづらよ …(繰り返し)… 十とや とんでもねえこと こくじゃんけ はんでめためた ごっちょだよ …(繰り返し)… 『武川村誌』 方言 老人の会話から 題 田植えの節句 一月十一日に 田植え節句ちゅ- そりゃ- あのほれ あの- 松飾りを正月しるね その松を折って 小さくして こ-お田植 えをするまねをして ほしてお祝いしたんな それが田植え節句 ちゅ-で、一月十一日。 そして こんだ- あの- 一月十七日が お山の神っていって 山の神を祭るお祭りがあるんな。そして1月の二十日がこんだ- 綱打ちって言ってね-、やっぱり 六、七軒か十軒くれっつ 寄 ちゃ-ね、今のようにほれ、マニラの麻なんちゅう-ものが ね -だから みんな藁でほれ 藁をて-ね-にたたいて そして あの みながだとか 一年中つこ-縄ないとか みの まあ けで-だな むかしゃ- けで-だ-ど-しょ-だ-そんなよ- のもの- ひんがら一日作ってね、ほしていっぺ-のんでお祝い したもんな、それを神だなに飾って。それがま-百姓の一月の行 事じゃ- 最初だっつらね、うん。 田植え節句はね、あの-、おすわりをとって神だなへ、正月の あの おそんね-ちゅ-もの-とって のせるちゅ-うわけだ。 その中の一番大きな のが一つ まん中にあるっちゅうわけだ。 それを十一日の田植え節句におろして そしてお米をそれへまぜ ておはんねりってゆ-だね、おはんねりをまぜて、そしてその松 枝をこ-差して それへ おはんねりをあげて ほして おすわ りをいただいて そしてそのおすわりを十一日のその日に、うち じゅう-で おぞ-ににして食べるっちゅわけだ。それが 十一 日の田植え節句ちゅ-やつ。 それは あの- 地区によっては多少 内容が違うかもしらん。 ちがうかみしらんけど…松を田植えの代わりにさいたものへ お はんねりをあげて、そして 今度はおすわりをいただいて そこ で お祝いをして 鍬をつかうまねをして そして うつの中へ 入って そのおすわりを砕いて 豊作祈願のあれを 最初のお祝 いをしたちゅ-わけ。 村によってはね、宮ノ脇じゃ-ね、松へ おしんめをみんな こ-巻くだよ。巻いてそれを植える そ-ゆ-にした。おしんめ はついているけんども、こんだみんなはずしてほれ松-小さくし て植えるだから それへみんなね おしんめを巻いて ほいて やるだから。お田植えのまねをするちゅ-こんだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年04月21日 17時48分47秒
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