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2019年05月18日
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カテゴリ:皇室関係古資料

皇位継承 光仁天皇 天応元年(781)四月三日 

 

天皇は次のように(みことのり)した(宣命体)。

 

天皇の大命として、仰せになるお言葉を親王たち、王たち、臣下たち、百官の人たち、天下の公民たち、皆うけたまわれと申しのべる。

 

朕は徳の少ないままに皇位を継いで、久しく年月が経った。そうであるのに、善政にしばしば欠け、よく天下を治めることができなくなった。

そればかりではなく、以前から風病に苦しんでいて、体調も思わしくない。年もますます高齢になって、余命いくばくもなくなってきた。

そこで、今この天皇位から去って、しばらくの間でも、身体を休養させようと思う。それ故、ここに皇太子と定めていた山部親王に天下の政務を授けることにする。昔の人が言った言葉に「子を知る者は親に勝るものはない」というのがある。この親王は幼少の頃より朝に夕べに朕に従って、今日に至るまで怠ることなく仕えてきた。それらを見ると、憐れみ深く孝行に厚い親王であると、神の身として知っている。 

いったい憐れみ深く孝行なことはすべての行ないの基本である。

そもそも百足の虫が死んでもひっくり返らないのは、多くの支えの助けがあるからであると聞いている。皆の者はこのあたりのことを分かって、清らかで正直な心をもってこの親王を助け導き、天下の民を慈しみ養うべきであると申しのべる。

 また仰せになるには、このような時には、とかく人々がよくない陰謀を懐いて天下を乱し、自分の一族一門を滅ぼしてしまう人が多いものである。

もしこのような人がいるのなら、自らを教え諭し、心を入れ替えて、それぞれ祖先の家門の誉を滅ぼすことのないようにせよ。ますます朝廷に励んで仕え、先祖からの忠誠心をますます継ごうと思い慎んで、清らかで正直な心をもって仕えるべきである。天は高いところにあるけれども、低い地上の民衆の声をよく聞いているものである。

 

と仰せになる天皇のお言葉を皆うけたまわれと申し告げる。

この日、皇太子は光仁天皇から位を譲られて皇位に即いた。

 

四月四日 

 

皇弟の早良(さわら)親王を立てて皇太子とした。

 

天皇(桓武天皇)は次のように(みことのり)(宣命体)。

 

天皇が詔旨としてのべられるお言葉を、親王・諸王・諸臣・百官の人たち、そして天下の公民たちは皆うけたまわれと申し告げる。

法のとおりにあるべき政務として、早良親王を立てて皇太子と定める。ゆえに、このような次第を知って、百官の人たちは仕えるようにと、仰せなる天皇のお言葉を、みな承れと申し告げる。






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最終更新日  2021年04月18日 05時40分59秒
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