カテゴリ:山口素堂資料室
素堂45才 貞享三年(1686) 秋、「芭蕉素堂に瓢の銘を求む
素堂… あるひと芭蕉庵にひさこを送れり、長さ三尺にあまり、め ぐり四尺にミつ。天然みかゝすして光あり。うてハあやし きひゞきを出す。是をならして謳歌しあるハ竹婦人になぞ らへて、納涼のそなへとし、又米いるゝ器となして、うち 無しなしき時は朋友の許へ投すれハ滞ちて帰りぬ。 予是に銘していはく 一瓢重泰山 自笑称箕山 莫慣首陽山 這中飯穎山 芭蕉… 顔公の垣根におへるかたみにもあらず、恵子がつたふ種に しもあらで、我ひとつのひさごあり、是をたくみにつけて、 花入るゝ器にせむとすれば、大にしてのりにあたらず。さ ゝえに作りて酒をもらむとすれば、かたちみる所なし。あ る人のいはく、草庵いみじき種、入べきものなりと、まこ とによもぎのこゝろあるかな。 隠士素堂にこふて、これが名を得さしむ。そのことばは右 にしるす。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年04月17日 13時32分18秒
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