カテゴリ:神さま・仏さま
夷(えびす)さま
夷子、戎、蛭子、恵比須、恵比寿など多くの宇をもつ神で、 七福神の中で、大黒天とともに筆頭にあげられている
夷さま。実はこの神を、ここで取上げるのは、七福神のお仲間、つまり、大黒天、弁財天、毘沙門天〈四天王〉寿老人、福禄寿、布袋。などがいるからであって、日本神話上の蛭子神や事代主命をこれに当てれば、「神さま」の部に入れなければならないであろうが、取りあえず「仏さま」の部に入れておこう。 蛭子神は、伊邪那岐命、伊邪那美命の二神の子で、三歳になっても足が立たないので、芦船で流し捨てられた。夷と云うのも、この不具であったところからきたもので、第三子であるので夷三郎ともいわれたといいます。 何時頃からかの蛭子神が、漁村の福の神として信仰されるようになり、そによって民間に広まり、大黒天とともに七福神の筆頭に祭りあげられ、とくに福徳をもたらす神として大黒天と並べて誤られるようになったのです。 その姿はふつう風折烏帽子をかぶり、狩衣に指貫をつけ右手に釣りざお、左わきに鯛をかかえています。この形は、出雲国三穂崎(鳥取市)に出かけて釣りをしていた事代主命(古事記)とも見られるし、「日本書記」で蛭子神が、魚釣りをしたことになっているから、漁村で祭る夷の本体はこのへんにあるものと思われます。 さて、航海、漁業の神から商売繁昌の神ともなった夷を祭る夷祭りは、全国各地で行なわれていますが、なかでもとくに有名なのは、兵庫県西宮神社の「廿日夷」、大阪今宮「戎神社」に京都建仁寺門前の恵比須神社の「十日戎」です。祭礼の前日を「宵えびす」、翌日を「残りえびす」といいます。十日戎は、京都、大我とも美しく飾り立てた芸妓たちが宝恵籠で繰り込み、近郊の人出でにぎわいます。
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最終更新日
2021年04月13日 12時39分01秒
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