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2020年06月10日
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延宝7年 己未 1679 素堂38才

▽素堂、四月、『富士石』発句二入集。調和編。

 此ごろの龜を

二万の里唐津と申せ君が春          来雪

かな文や小野のお通の花薄           々

〈異〉そろべくや小野のお通が花薄(校本とくとくの句合)

 

▽素堂、五月上旬、『江戸蛇之酢』発句一入集。言水編。

西行は富士を詠けんが組蓬莱           言水

ふじニて

山は扇汗は清見が関なれや          来雪(素堂)

〈異〉富士は扇汗は清見が関なれや(俳枕)

阿蘭陀も花に来にけり馬の鞍           桃青

万歳やあ富士の山彦明の春             青雲(甲斐・松木氏)

髪結と青豆うりと白露と               信徳

口切や今朝はつ花のかへり咲           風虎

分て今朝四方も秋也曾我の宿           露沾

出替や宿はととはゞ櫃一つ             一鐡

忠峯が目脂やあらふ花の瀧             幽山

 

▽素堂、九月、『玉手箱』発句一入集。蝶々子編。

目には青葉山郭公はつ鰹               来雪

▽素堂、『芭蕉門人真蹟集』(掲載写真より)

枯木冷灰物不月  遊魂化螺舞者風

夢中説夢伝千□  真夢出醒詐試終

素堂主人 来雪

 

▽素堂、九月、『二葉集』付合四章入集。西治編。     未見。

 

『二葉集』 俳諧付合集。来山跋。西鶴『物種集』続編。俳諧の付合一千組、宗因、西鶴を多数収録する。

素堂脇句

はりぬきの猫もしる也今朝の秋          芭蕉

七つ成子文月の歌                 素堂

【註】この発句を録した尾張鳴海の下郷家(知足家)伝来の書留には、三組の付合が一紙同筆で書かれている。(筆者不明)

「はりぬきの」句には、「七つに成子文月の哥」という素堂の脇が付けられ、外に素堂・芭蕉の発句・脇、素堂・夷宅・芭蕉の三物が見える。第一の付合の素堂の発句の前書に「市中より東叡山の麓に家を移せし比」とあるが、素堂の上野移居は彼が延宝七年晩秋春に長崎から帰って間もなくの頃といわれる。当面の付合には何れも素堂が顔を出しており、三組発句は秋季なので延宝七年秋の作と推定してよかろう。(『芭蕉発句全講』阿部雅美氏著)






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最終更新日  2020年06月10日 21時13分36秒
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