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アジアの国々の教科書に描かれた太平洋戦争 『歴史地理教育』3月臨時増刊号 31986=NO、395 鈴木亮氏著 一部加筆 白州ふるさと里文庫
1982年の「進出・侵略」をめぐる国内・国際批判後に改訂された日本の中学歴史の教科書は、日本の中国侵略や非人道的な行為、朝鮮人の強制連行や独立運動、東南アジア占領と諸民族の抵抗を、少ないページ数と検定のなかで、苦心して書いている。 日本が侵略した国々の歴史教科書は、この戦争をどう描いているか。
インドネシア 「日本による占領時代」の章の ➀は政治的抑圧、 ②社会・経済的抑圧。 その①「食糧の搾取」 その②「人力の搾取」。
人力の搾取 日本の占領時代に最も苦難を強いられた人々は、『労務者』であった。 彼らは日本によって強制的に、特に飛行場、防衛用保塁、鉄道の建設のように軍事施設で働かされた。何千という労務者がジャワ島から外島へ送られ、さらに彼らの中にはマラヤ、ビルマ、タイなどの外国に送られる者もあった。 彼らの健康は保障されず、食物は不足し、労働はあまりにも荷重だった。その結果多くの労務者がその働き場所で死んでいった。 ③は、独立への準備。 その①「抗日反乱」の一節はつぎのとおり。
「私たちは、日本が西洋の抑圧からアジア全土の民衆を解放するとの掛け声とともに、インドネシアにやってきたことをすでに知っている。しかしその到来後数か月のうちに彼らは仮面を脱ぎ捨て、アジアの国々を占領して民衆を公然と抑圧した。同じことはインドネシアでも起こった。その抑圧のためにあちこちで日本に対する反乱が発生した。日本はどの反乱をも残忍に制圧したにもかかわらず、インドネシア民衆の抵抗はやまなかった。」(中学校用、1976年) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年06月16日 19時14分19秒
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