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名家史伝 土佐光起
土佐光起は光則の男にして土佐三筆(光長、光信、光起)の一人なり。画所預となり従五位下に叙し左近将監に任ず。 初め年二十二歳の時父を喪う。此時泉州堺にあり、祖父光吉の門人某に就いて画法を受け、 また先世の名画を追慕し兼ねて、和漢諸名家の奥義を窺い切磋啄磨、終に妙手となる宮殿楼閣卿雲客草木花實鳥獣轟魚皆善からざるはなし、殊に李安忠の図に倣いて鶉(うずら)を画くに工みなり。 後世に画法開けて丸山応挙に至り、寫生の画を善くすと雖も、光起の写真は狩野探幽の妙手ありて、土佐にこの人あり、亦奇遇と謂うべし。薙髪して法眼に叙せられ常昭と号す。 晩年また茶逍を好む。 元禄四年九月二十五日歿す。年七十。 洛東百萬遍に葬る。遺蹟著名の品は三十六歌仙額、新図百鬼夜行、酒顛童子巻物、黄帝三幅、田村麻呂延鎮行叡居士、鶉の図、花鳥の図、一本松、及び一本桜とす。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年08月10日 09時17分01秒
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